親子のつながりが、おでんを通して色濃く感じられる句です。
熱々の出来立てのおでんを前に
この親子はまず最初に玉子をとりました。
大根でもこんにゃくでもなく玉子。
好物であったのか習慣なのか
譲れぬルーティンのためか、はたまたDNAのなせるわざか。
箸をのばしてふと目があったかもしれません。
子どもが反抗期ならば、ばつの悪さから迷い箸・・
しかも親子で猫舌。「熱つッ!」なんて食べる様子まで
浮かんでしまいました。 (笑)
自粛期間に、家族で食事をとる機会が増えています。
外食や孤食に慣れた家族が久しぶりにそろって食事をすると
それぞれの好物や癖、食べ方など再確認してほっとしませんか。
家族が常に一緒ということは、プラスマイナス両局面あるかとは思いますが
こと食事に関しては、ともに過ごす時間の積み重ねが大切だと再確認しました。
我が家流などというのも同じ食卓を囲んでこそできあがるものですね。
等さん宅のおでんはきっと玉子を多めに仕込んでいるのでしょう。
父と子を見守る温かい眼差しも見えてきました。郁子