575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「星の旅人」

2020年12月13日 | Weblog



黛まどか<まゆずみまどか> 1962年 神奈川県の足柄
町の生まれ。父は俳人の黛執<まゆずみしゅう>。小田
原城内高校卒。フェリス女学院短期大学を卒業して富
士銀行に入社します。この頃、杉田久女の俳句の魅力
に惹かれ 1990年俳句結社「河」に入会。角川書店に
勤務していた吉田鴻司より俳句を学びます。

「旅終へて よりB面の 夏休」<黛まどか>

1994年 第40回角川俳句賞を受賞したことを機に「B
面の夏」を出版。同じ年に女性だけの俳句結社「東京
ヘップバーン」を立ち上げ「月刊ヘップバーン」を創
刊し代表となります。

「バレンタイデー カクテルは 傘さして」<黛まどか>

まどかは、1999年にキリスト教の巡礼地であるスペ
インのサンティアゴ・デ・コンポスーラを訪れます。
この地は聖ヤコブ<サンティアゴ>が埋葬されたとい
われる三大聖地のひとつ。欧州各地からピレーネ山脈
を越え年間10万人の信者が訪れるといわれ、ユネスコ
の世界遺産に登録されています。なお、拙文のタイト
ルは黛まどかの代表作といわれる「星の旅人 スペイン
奥の細道」から引用。本書は角川文庫より出版されて
います。

「口笛の セーヌを渡る 涼しさよ」<黛まどか>

話を戻します。まどかは、サンティアゴ・デ・コン
ポスーラの巡礼路900kmを徒歩で踏破しています。
こうした欧州の精神的支柱となるキリスト教文化へ
の造詣の深さが認められ、2010年には文化庁の大使
としてフランスで俳句指導を行ったりしています。

「晩鐘に 落葉を急ぐ カルチェ・ラタン」<黛まどか>

現在も、坂東三津五郎、辰巳琢郎、増田明美など著
名人が名を連ねる「百夜句会」を主宰。現代俳句の
アンカーパーソンとして幅広い活動を続けています。

「可惜夜<あたやよ>の わけても月の 都鳥 <黛まどか>

黛まどか。日本を代表する女性俳人。現在58歳。

写真と文<殿>
コメント (1)
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