575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

大吉と嘘つくルージュ除夜の鐘  殿

2020年12月29日 | Weblog
選句された方のコメントです。

千香子さん「ルージュという語が私には、とてもインパクトがありました。
ムーランルージュ、松任谷由美の「ルージュの伝言」など。  
せめておみくじくらいは吉であってほしい。嫌なことの多かった今年を忘れるために、と思って引いたおみくじが予想に反した。赤い唇から思わず嘘が出た。
 強い言葉が並んでいるけどバランスがとれていて、不思議な、謎めいた句だと感じました。」

等さん「 “大晦日に若い二人が寺へお参りに行き、おみくじを引いた。出たのは良い結果ではなかったが、
おめかしをして行った娘さんは、これがこの後悪い結果にならないようにと嘘をついた。お寺の鐘もゴーンと鳴った“
これだけの内容を17文字で表現したのです。これが俳句の面白さだと思います。」

紅さん「ルージュが嘘をつく。粋な句ですね。」

ドラマのような想像力たっぷりの俳句です。私の妄想は、カップルが年越しで初詣。赤いルージュの彼女はプロポーズを期待してる。そんな状況が目に浮かびました。ロマンティックな俳句ですね。

さて、来年の初詣は三密を回避し年末に前倒しして行うところもあるようです。すべてが違ってしまった今年の年末年始。静かに過ごすことが前提にあります。でも、もしかしたらことさら騒ぐのではない心静かに新年を迎えるのもいいのかも知れません。ただ、家族が集えず小声で話すというのはやはり辛いですね。
新型コロナウイルスに翻弄されこの575の会も句会が開催できず2月からメール句会となってしまいました。
その間、闘病、別れなど悲しい出来事もありましたがなんとかブログも続けて来られました。
来る2021年が明るく穏やかであることを願っています。それでは皆様よいお年をお迎えください。麗子

コメント (1)
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