575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

大根のしみゆく時間冬時間  麗子

2020年12月17日 | Weblog
おでんの具の中で一番好きなのは大根です。今回の句会でも大根を詠んだ句が三句ありました。
大根の中まで出汁が染み込むまでの時間。一度火を止めてまた煮返す、おでんが出来上がるまでのそんな待つ時間を「冬時間」としてみました。一日目よりやはり二日目の方が中までしっかり味がしみてきます。

竹葉さんの「煮大根すっと切る箸出汁纏い」
中までしっかり煮えてすっとお箸で切れる、まさにそんな感じです。

でも3日目を過ぎると、大根の角もとれ、やわらかくなって亜子さんの句のように「くたくたのおでん大根我のごと」といったちょっとくたびれた感じになってしまいます。

そして晴代さんの「三時よりことことことと煮るおでん」
この句は時間というものを具体的に表現されました。
おでんを作る日、確かに三時くらいからとりかかります。「ことこと」ではなく「ことことことと」と三回リフレインしたところにも魅かれました。

いずれにしてもおでんを作るには時間がかかりますね。
ちなみに私がこの575の会に参加したのは1995年11月のことです。
遅足さんに誘われて初めて作った俳句がなんとおでんの句でした。

       おでん種積み木のように見えもする

見たままの俳句ですね(笑)いつの間にか25年もの時間が経過していました。 麗子
コメント (1)
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