575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

母夜勤姉のあたたむおでん鍋  千香子

2020年12月22日 | Weblog
思い出の一句でしょうか?お母さまが夜勤。仕事に入る前に作り置きしてくれたおでんをお姉さんが温めてくれます。
選句された能登さんも「母のいない心細い夜、温かいおでん、良い句ですね」とのコメント。
等さん「この一家の母と子の頑張りと絆の強さが、この暖かいおでん鍋で想像できる良い句です。」
私もいただきました。現代の看護師さんの姿も目に浮かびました。コロナ禍で働く夜勤のお母さんも多いことでしょう。

同じように働くお母さんのおでんを詠んだ句もありました。

     頼もしき大鍋おでん共稼ぎ  佐保子

最近は「共稼ぎ」という言葉を聞かなくなりましたが、仕事を持つ女性の毎日の食事作りはやはり大変です。
困った時の鍋料理。しかもおでんは温め直して食べられる頼もしい存在です。
選句された泉さん。「忙しい師走、料理に費やす時間を少なくするのに おでんは共働きにとって助かる」とのこと。
作者もきっと何度もおでんを作りいろんな波を乗り越えて来られたと思います。

懐かしくちょっとほろりと来る働き者のお母さんの姿が見える二句でした。 麗子
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする