徘徊老人のひとりごと

地球上を徘徊する75歳のボケ老人のひとりごと

徘徊老人~ 香港 マイポー自然保護区に行く~

2012年11月27日 | バードウオッチング
今回、香港に行くにあたって是非行きたいところがあった。

 それは、マイポー自然保護区だ。

 ここはシンセンと香港を隔てるシンセン河と后海湾(シンセン湾)に接する
 大湿地地帯でマングローブの林や養殖魚の池が点在する地域で
 入域許可証がなければ入れない地域だ。

 ここには多くの渡り鳥が中継地点としてやって来るので有名だ。

 だから、バードウオッチングには絶好の場所なのだ。

  ここを初めて訪れる人に対する初歩的な助言は・・・・・

  ここのマイポー村に到着すると、養殖池などにサギや小鳥が
  沢山いるので、「お~~~~っ!」と焦る。

   しかし、ここで焦る必要はないのだ。

  自然保護区に入ると、もっと鳥を見ることができるからだ。

  自然保護区には「観鳥小屋」もあり、そこから鳥を観察できる。

     
     今回は絶滅危惧種に指定されている「クロツラヘラサギ」が
     20羽以上観察できた。

     この「クロツラヘラサギ」は1993年には全世界で300羽しか
     いなかったのだ。
     一時期2000羽まで増えたが、2011年、つまり去年の調査では
     1848羽まで減少している絶滅危惧種だ。
     環境破壊がその減少の原因にもなっているようで
     世界で一番観察できるところは台湾だが一昨年は1000羽以上
     いたのだが昨年は437羽も少ない843羽しか観察されていない。
     その次に居るのが、ここ香港のマイポー地区なのだ。
     去年の観察では411羽が調査期間に観察された。
 
       
       
       
      ヘラのような嘴を左右に振りながら小魚や蟹などを獲る。
      平日なので、観察小屋には数人のバーダー(観鳥者)しか居ず
      それも大きな超望遠レンズのカメラを持った人たちだ。
      みんなじっくりと腰を据え、鳥の動きをジ~~~と見つめる。

      この人たち、毎日来ているだろうな~~~~!

      うらやましい!

      でも、この人たち、移動が大変だ。

      レンズが大きいのでキャリーに積んで引いて移動するから
      狭い浮き橋などは慎重にゆっくり移動だ。

      なにしろレンズは重いし、高価なので、落として泥水に浸かったら
      大変だ。

      その点、ワタシは500ミリの望遠レンズと三脚なので
      肩に担いで移動できるので、まだ楽だ。

      ワタシも昼飯用の菓子パンと缶コーヒー、水を持参し
      長期戦だ。

      観察小屋は数か所あるが、土日は香港バードウオッチング協会会員
      しか入れない小屋があるが、平日はこの小屋にも入ることができる。

     潮が引くと
      
      シオマネキ や
      
      
      
      ムツゴロウ
      
      シオマネキとムツゴロウの睨みあい? 

      そんな睨みあっている場合じゃない!(笑)
      
      
      
      ソリハシセイタカシギが彼らを啄ばむ。
      この湿地帯は餌が豊富なのだ。

     数か所の観察小屋を移動していたら
      
      カワセミを発見!
      カワセミが高速で飛来し、真下に急降下したと思うと
      餌を捕獲し、また飛び立つ。
      あっと言う間だ。
      この観鳥小屋に居た人たちの狙いはこのカワセミだったのだ。
      バシャバシャとシャッターを押す。
      ワタシもこのシャッター音に焦って飛んでいる鳥を追って
      シャッターを押す。
      カワセミが飛び去ると観鳥小屋に静寂が訪れる。

      観鳥小屋の屋根からカワセミの鳴き声が聞こえた。

      みんな 無言で室内から屋根の方を見つめる。

      ワタシは撮影を諦め移動のため外に出た。
      
      別のカワセミが小屋の近くの木の上に止まっていた!

      そうか!

      さっきの白っぽいカワセミはこのカワセミの気を引くために
      飛来しては飛び込みエサを獲ってかっこいいところを
      見せようとしていたのか~~~~~!(笑)

      納得!

      林を歩いていると
       
       
       
       こんな鳥や
       
       こんな鳥や
       メジロやブルブルなども観ることができる。

      夕方近くなると潮が満ちて来てツラクロヘラサギも
       
       ぞろそろと集団で移動しながら
       
       仲間に「脇の下」が痒いから掻いてもらったり(笑)
       羽を水で洗ったり?
       
       羽ばたいてみたり、首が痒いから掻いてみたり
       
       サギが並んでどこかに飛んで行ったり
       
       
       飛んできたり
       
       カモが羽ばたいたり
       
       水面を音もなく進む水鳥がいたり
       
       鵜の向こうにはシンセンの高層ビルが見えたり
       
       ハスの花が咲いている池があったり

    そろそろ帰らなくちゃ~~~と
    自然保護区を出て歩いていたら
       
       養魚池の灌漑水道設備の上にじ~~~と動かないサギがいた。
       置物かと思ったら、本物のサギだった。

       
       もうそろそろ陽が暮れる・・・・・

       帰らなくちゃ~~~~。

     今回はシギ類が少なかった。
     2011年の2月23日に来た時は数万羽ものダイシャクシギや
     ホウロクシギの大乱舞を見たのだが・・・・・
     まだ時期的に早すぎたのだろうか?

     また来たいな~~~~~!

     そして、クロツラヘラサギにとっては、
     このマイポー自然保護区は
     やはりシンセンと隣合わせという地理的な条件で言えば
     決して環境の良いところではない。
     いくら香港側で環境保護に尽力しても中国側の開発と土壌汚染は
     この自然保護区まで押し寄せて来ているはずだ。       
     
       
           

       
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