インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

関西中心の紅葉散策プラン

2014-11-12 22:11:15 | 
21日の午後三時当地を発って、南のバンガロールに向かう。
一時帰国の発着空港がバンガロール国際空港で、息子の勤務地でもあるため、この三年ほどバンガロール発着の帰国が定着しているのだ。

息子は今東インド一帯でラップのコンサートツアー中だが、私たち夫婦がバンガロールに到着する頃には終了しているようで、現地で久々に再会できそうだ。

せっせと知人友人との会合の約束取り付けに動き出している昨今、東京、奈良、福井での三会合が早々とまとまった。

浅草では、私の希望通り、伝法院通りの通称ホッピー通り、大衆酒場街の昭和34年に創業をさかのぼる老舗岡本にご案内いただくことになった。
焼酎のホッピー割りと、牛すじ煮込みが名物の庶民的な酒場。
今から楽しみだ。
その後、洒落た居酒屋に場を移し、最後はカラオケ可能なバーと三軒はしごすることになる。

奈良では元わが宿の常連さんのご自宅に厄介になる手はずが決まった。もう一人元常連さんが岩手から来訪、三人での水入らずの忘年会だ。奈良の紅葉や、大阪城・御堂筋の紅葉散策に三人で繰り出す予定。

近年、私はこれまでの東京一本やりから関西に目が向いており、大阪のことはかすっただけでほとんど知らないので、この機会に訪ねておきたい気持ちだ。

将来、関西空港を基点とすることも考えてのことだ。

東京には18歳のときから14年住んだ。
田舎の少女の常で首都に憧れていたし、二十台の多感な時期を大都会で過ごせたことは、私の青春の忘れがたいいい思い出になった。

しかし、もう東京には未練はない。いまさら東京でもないだろうとの気持ち。
友人の輪が東京に集中しているため、どうしても東京発着となってしまったこの二十七年だったが、関西に場を移してみるのも一興と考えている近年なのだ。

大阪の繁華街、かの有名なミナミも見ておきたい。
現地で商売しているインド人も多いし。
インド人の気性には東京より大阪のほうが合うだろう。

大阪の紅葉の名所を本日からチェックしだした私、12月初旬は大阪城の桜と、御堂筋のいちょうが見ごろとのこと、紅葉と黄葉を楽しめそうでわくわく。

新天地、これまで行ったことがないところがなんといっても好奇をそそる。
郷里福井から金沢に向かう途上に大聖寺という駅があるが、そこでも初めて降りてみて、紅葉を愛でる予定でいる。

還暦は金沢で迎える予定なので、電車で一時間内で行ける新天地に足を伸ばすつもりだ。白山のふもとの町、鶴来も大好きなのだが、すでに三度訪れているので、どこか別のところを思案中。

本も下旬に刊行される段取りで、編集作業が終わって肩の荷が降りた今は、遊びのプランに思いを馳せることが楽しい。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

故吉行淳之介氏に捧げる小説書

2014-11-12 15:45:48 | 私の作品(掌短編・エッセイ・俳句)
今月下旬に刊行される李耶シャンカールの初の小説集、
「涅槃ホテル」(ブイツーソリューション、1200円+税)には四篇の小説が収められているが、表題作・涅槃ホテルは故吉行淳之介氏に捧げる作品である。

なぜそうなのかということは、故吉行氏とのエピソードをまじえてあとがきに記したので、刊行の折に覗いていただくことをお願いするが、ふと敬愛する故人作家の墓前に本書を捧げたいと思い、お墓の場所をネットチェックしていたら、以下のページが出てきた。

東京雑写
岡山 作家・吉行淳之介の墓


岡山のご実家にある吉行家のお墓の写真入りである。
東京・上野毛のご自宅には何度か訪ねさせていただいたことがあるが、遠方の岡山ではとあきらめた次第だが、しょうがないので、氏の在りし日の面影を思い浮かべながら、「その節は本当にありがとうございました! やっと「涅槃ホテル」が納得いく形に仕上がりました」とご報告、真心込めた謝意を捧げるしかなさそうである。

それはさておき、死後二十年たって改めて氏について調べなおしてみると、本妻はじめ愛人が三人もいたわけで、そのどの女性もが愛しい男の逝去後、生前の思い出を綴った本を出している事実に驚かされた。

読んでないが、大塚英子
「暗室」のなかで―吉行淳之介と私が隠れた深い穴 (河出文庫) 文庫<1997/12>
は有名で、インド在住の私も、隠された愛人の存在発覚と話題になったことは知っている。

元女優の宮城まり子が第一の愛人であることは巷間に知れ渡る事実だったが、大塚英子のみならず、なんともう一人、隠された愛人がいたのだ。その名も高山勝美で、故人作家の子供まで身ごもっていて、愛人の死後、
「特別な他人」
という小説書も上梓している。以下は関連ページ(紳士ですが汚れてます、「いったい君は何が欲しいんだー「特別な他人」高山勝美」

あまりにも有名な事実上の妻、宮城まり子ももちろん負けていない。
淳之介さんのこと (文春文庫)

最後まで離婚に応じなかった本妻も後を追うように数年後、夫の思い出エッセイを上梓。
法律上正式の妻は誰がなんといっても私よ!との正妻としての誇り。世間的には、離婚しなかった妻の勝ちということになろうか。
吉行文枝 淳之介の背中

いずれにしろ、四人の女がそれぞれ吉行が一番愛したのは私と主張していることになり、さすがに男と女を書かせたら人後に落ちなかった、ダンディな美男作家の面目躍如たるところだ。

葬儀を取り仕切ったのは結局、宮城まり子だったが、大塚英子は宮城のことをM女史として批判しているし、本妻は自らをバラの女と称し、夫があじさいの女である宮城に走ったと述べているようだ。本妻との間には女児を一人設け、高山勝美との間には男児を一人設けた、浮名を流した故人作家、吉行淳之介。

昔、私の小説は乾いた作風が吉行淳之介に似ているとよく評されたものだが、氏の代表作で好きなのはやはり「夕暮れまで」
きわどい性をテーマにしながら、純文学に昇華されているのがすごい。
簡潔な贅肉のない文体、非の打ち所のない完璧さだ。

それはさておき、公の愛人であった宮城まり子はともかくも、隠れた愛人的存在だった、大塚英子と高山勝美が氏の死後、作家デビューしているのもなにやら因縁めいている。



「涅槃ホテル」(李耶シャンカール、ブイツーソリューション、1200円+税)
いよいよ下旬刊行です。
表題作は、故吉行淳之介氏に捧げる作品です。
ぜひご購読くださいますように!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

息子の熱狂ラップ(動画)

2014-11-12 13:18:57 | ラッパー子息・音楽ほか芸能
昨日、太宰治賞に投稿する二編の作品を推敲(筑摩書房主宰のこの賞は二作投稿も可)、本日はリラックスして息子のラップをユーチューブでリスニング、実は私はまだ一度も、面前でわが子がパフォーマンスを披露するのを見たことがないのである。

一度でいいから、Big Deal(息子の芸名、26歳、ITエンジニアの傍らラップ活動、居住地の南インドのシリコンバレー、バンガロールでは人気NO.1のラッパー)のライヴステージを目の前で見てみたいな。

インドのクラブ文化は日本に比べると遅れているけど、近年ディスコも若者にもてはやされ、バンガロールはインドで唯一ドラフトビアを飲めるパブ文化隆盛、息子のパフォーマンスの舞台にうってつけの場を提供している。

インドの若者の熱気がびんびん伝わってくる、以下息子のラップライヴをご紹介。

*赤いベースボールキャップをかぶっているのがビッグディールです。
キャーキャーー、女性ファンの黄色い歓声が飛んでいますね。
Deal With Panic LIVE | Big Deal Official

*サングラスも小道具だけど、かけてないほうがルックスをチェックできていいかも。
Outta Nowhere Live Performance | Flash Lights | Big Deal Official


*ジュリーの最近のライヴについてネットでチェックしていたら、観客のマナーの悪さに「切れた」というページにぶつかり、興味深かった。やはり歌唱力のある人のため、静かに聴いてほしいんだろうね。歌う側からすれば、掛け声や野次、ましてや私語など謹んでほしいところ。でも、掛け声はそそられて、それでパフォーマンスにいっそうの熱気がこもるということはないんだろうか。
歌手によって、違うのかも。

ちなみに、私は静かに聴くほうです。座席から立ち上がったりもしません。せいぜい手拍子くらい。

ジュリーは若い頃も、ファンに「うるさい、黙れ!」とかステージ上でよく怒鳴ってたらしいね。
気持ちよくやれるステージと、心ない一部のファンのせいで台無しになってしまうステージと、歌手もいつも爽快というわけにはいかず、大変だ。
いやなことも一杯あるのだろう。

つい息子に重ね合わせてしまった。
二十一日に当地を発って、一時帰国の発着都市バンガロールに向かうが、ちょうど息子のコンサートが終わる頃なので、久々にお目見えできそうだ。
インド人はマナーのからきしない人種なので、ライブ観客の作法についても聞いてみるつもり。
私語なんていっぱいありそうで、息子も閉口することがあるのかもしれない。
女の子の黄色い歓声はそそられて、熱気アップ、いいかもしれないが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする