のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

幸せになろうよ

2011年07月02日 00時04分50秒 | テレビ鑑賞
■幸せになろうよ
■のりぞう的2011年度春クール4位
■月曜21時 フジテレビ放送
■出演
香取慎吾、黒木メイサ、藤木直人、仲里依紗、大倉孝二、綾部祐二
原田美枝子、小林薫、高畑淳子、玉森裕太、橋本さとし、国仲涼子

■脚本:井上由美子(第1話のみ)・古家和尚

■感想 ☆☆☆
もう!もう!もう!!
なんで?!なんなの?!
と叫び通しだった最終回。

私、このドラマ、とても好きだったのです。
香取さんのドラマは私にとって当たり外れの大きいドラマが多いだけに
不安いっぱいだったけれど、今回は今までになく身近な感じの主人公が繰り広げる
等身大の恋愛ドラマで親近感を持ってるなーと毎週、楽しみにしていたのです。
なにせ、ここ最近のドラマってば
役柄紹介で「ごくごく普通の会社員」とうたっていながら
服装とか仕事への取り組み態度とか見ていると、
「いやいや!あなた!!それ、どー考えたって
 『ごくごく普通の会社員』じゃありえませんから!許されませんから!」
と突っ込みたくなる場面や設定ばかりで。

でも、このドラマの香取さんはいつだって本当にごくごく普通のグレースーツ。
仕事にも真面目に取り組んでいて
(会社行ってるけど、仕事してる場面はないよね??と不安になることもなく。
 仕事する場面がちゃんとあって。)
ちょっぴり不器用だけれど、その取り組み姿勢故に
上司や同僚からの信頼が厚い様子がまったくもって不自然じゃなくて
(なんで実績何もないのにそんなにみんなから信頼されてんの?
 いつもリーダーシップ取ってるけど周囲を振り回してるだけだよ?
 みんな目を覚ましてー!!と周囲の方々にこんこんと
 訴えたくなるようなこともなく。ちゃんと仕事できる感が伝わってきて。)
それらのどれもが「うんうん。本当に等身大だわー。こんな人、いそうだよー!」
と納得できる「ごくごく普通の会社員」で好ましく見ていました。

そうなんだよ!SMAPさんだって、いつまでもカリスマ美容師とか
宇宙飛行士とか、カリスマ社長とかそんな非現実的な役柄ばかりじゃなく
いろんな役柄演じたほうが見るほうも演じるほうも楽しいに決まってるんだよー!
と常に上から目線で思っていた私にとっては、
本当にドツボで大好きだったドラマでした。

恋愛の進み方も本当にごくごくゆっくりで。
主人公はヒロインの女性にほぼ一目ぼれに近い感じで恋に落ちていたものの
すぐに恋愛に突っ走ることもなく、自分の気持ちを押し付けるでもなく
ただ純粋に「彼女に幸せになってほしい」「彼女の笑顔を見たい」と思って
行動していて、その奥ゆかしい感じの恋愛感情がとっても素敵だったのです。

ヒロインの黒木メイサちゃんもその肉食獣的、かつ好戦的な風貌が
私は今ひとつ苦手だったのですが、
今回の役柄ではそういった派手な外見とは裏腹に
「こてんぱんに自分をフッた元カレを忘れたいと思っているのに、
 でもやっぱり好きで忘れられなくて、そんな自分が悔しくて」
という古風な役柄でこれまた見事に私の好みドンぴしゃのヒロイン像でした。
いつものメイサちゃんぼくない役柄だけど、まったく違和感がなく
むしろ黒木さんへの苦手意識を消すことができました。

それに主人公の友人男性陣にはピースの綾部さんと脇役でおなじみの大倉さん!
テンポよいコントっていつも演技をしているようなものなのか
演技がすごーく自然だった綾部さんと、いつだって存在感ある脇役で
むしろ主役より目立っちゃうこともあるけど、
それもまた大倉さんテイストなんだよね!の大倉さんが
しっかりと脇を固めていて、三人でわちゃわちゃ騒いでいる場面は
思わず声出して笑っちゃうぐらい愉快だったな。
女性をとっかえひっかえしていい加減なことばかり言っている綾部さんに
女性にまったくモテることなく過ごして女性への免疫がまったくない大倉さん。
正反対の役どころを二人とも徹底的にコミカルに
でもドラマから浮き上がり過ぎない自然さで楽しそうに演じていました。
三人が飲んで騒いで酔っ払って、
悪口言い合ったり、コイバナで盛り上がったりする場面が
楽しそうで楽しそうで大好きだったなー。
めっちゃくだらないことで盛り上がったてるけど
めちゃめちゃ楽しそうだなー、男友達っていいなー、
と羨ましくなるような三人の関係が大好きでした。

でも!
なんといっても脇役でピカイチだったのは仲里依紗ちゃん!
気が強くて、恋愛力が高くて、計算高くて、
とある意味無敵の「三高」を誇る素敵な役柄を楽しそうに嫌みなく
演じていて、ますます大好きになりました。
仲さんのどんな役柄だって自分テイストにしてしまうところ、
どんなに困った感じの人だろうと、「嫌な人」だけには見せず
ちょっとかわいらしいところが見えてしまうというか
「憎めないんだよね、この人」と思わせてしまう役の捉え方が大好きです。
まったく躊躇なく綾部さんを罵倒してるとことか
盛大に舌打ちしているとことか大好きだったなー。
綾部さんが仲さんに罵倒されて振り回されてばかりなんだけど
それでも、このふたりの関係が「なんやかんや言っていいコンビだよねー」
というふうに見えたのは、ふたりの演技力故だと思うのです。

と、本当に最終回直前までドラマを目いっぱい楽しんでいたのに。

なんで。
なんで最終回であんなに崩れちゃったかなー、と脱力しっぱなしの最終回でした。
今までの世界観、今までの主人公、ヒロインの役柄とかすべてゼロクリア。
「え?!今までのそこはかとない恋愛の進め方はなんだったの?
 1進めるのに、あんなに悩んで迷ってたあなたはどこ行っちゃったの?」
と思わずテレビの中の主人公に問い詰めたぐらい、
「今まで」を無視した強引なストーリー展開で、
最後の最後になって見事に恋愛に突っ走った主人公の姿に
30回ぐらい「ありえんし!」と突っ込みました。

もう!本当に!!
30過ぎて、恋愛のためだけに仕事を辞めるとか
振られたにも関わらず、毎日、家に会いに行くとか
返事が来なくても毎日メールを送り続けるとか
仕事中にも関わらず会社に乗り込んじゃうとか
会社に乗り込んだ上に、受付での制止を振り払って
フロアに上がっていくとか
会社フロアのど真ん中でみんなが仕事しているのを横目に
ヒロインへ愛の告白とか
全部全部、ありえないよー!!

と、思わず叫びながら、若干、早送りしました。
ごめんよ。香取さん・・・。
でもって、エンディングでは脚本家さんもチェックしました。

・・・うん。納得しました。
そっかー。「月の恋人」も担当した脚本家さんでしたかー。
そりゃ、最終回はあんな感じになっちゃうわー。
ある意味、「いつも通り」だわー。
むしろ、最終回までのテイストが今までと異なってたから、わかんなかったよー。

とにもかくにも。
最終回まで(ある意味、最終回もとてつもなく)楽しませてもらいました。
なんやかんや文句を言ってますが、
再放送があったら、ついつい見てしまう気がします。
だって、このドラマの香取さんはめっちゃかっこよかったんだものー。
今の髪型と今のスタイルの香取さんが私はとっても好みです。