goo blog サービス終了のお知らせ 

のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

時をかける少女/2010年日本

2010年04月04日 01時27分05秒 | 映画鑑賞
12.時をかける少女/2010年日本

■監督:谷口正明
■出演:仲里依紗、中尾明慶、安田成美、石丸幹二、勝村政信、
    石橋杏奈、青木崇高、松下優也、キタキマユ
■ストーリ
 あなたに会いに行く
 記憶は消えても、この想いは消えない
 時を越えて、今、新たな物語が始まる
 高校卒業を目前に控えた芳山あかりは、母・和子が薬学者として勤める
 大学に無事合格し、新たな生活に胸を弾ませていた。ところが、和子が
 交通事故に遭い、事態は一転。昏睡状態に陥った母の願いを叶えるため、
 母が開発した薬を使って1972年4月にタイム・リープする。
 ・・・はずが、到着したのは1974年2月。偶然出会った映画監督志望
 の大学生・涼太に助けてもらい、母が会いたがっていた深町一夫を探し始める。
 やがてあかりは涼太に恋心を抱き始めるが・・・。

■感想 ☆☆☆☆*
 この映画を見て、はや5日。
 しかし、この映画のことを思い返すたびに、胸が切なく痛みます。
 フィクションだと分かっていても、やるせない気持ちに襲われます。
 生まれて初めて好きになった人のことを忘れてしまうことと
 辛く悲しい初恋のことを覚え続けて、胸を痛め続けることと
 一体、どちらが哀しいことなのだろう。
 そんなことをずっとずっと考え続けました。
 「タイムスリップ」をする。それは、本来、出会うはずもない人と
 出会うこと。決して、一緒に人生を歩めない人と出会ってしまうこと。
 一緒に歩めないのであれば、出会わなければよかったのに、と思う心と
 それでも出会ってよかった、好きになってよかった、そう思える恋は
 あるだろうな、という心と、ふたつの想いで胸が張り裂けそうでした。

 大林監督、原田知世主演で映画史に残る「時をかける少女」の続編。
 今回のヒロインは、大林版のヒロイン、芳山和子の娘、芳山あかり。
 彼女は母親が会いたいと願っていた深町を探すため、母親に代わって
 過去に飛び、そして、母親が中学時代にタイムスリップの経験を
 していたこと、そして、そのとき、未来人と出会っていたことを知る。
 未来人と出会った和子が最後に記憶を消されときのまっすぐな視線と、
 「記憶は消されたとしても、この約束は心で覚えているわ。」
 という台詞が強く印象に残った。
 彼女の娘、あかりもタイムスリップに関わり、母親と同じように
 記憶を消されてしまう。それなのに、記憶を触発されるものに触れると、
 切ない気持ちに襲われたり、理由も分からないまま、涙を流したりする。
 その姿を見て、「心が覚えている」というのはこういう状態なのだ、
 と胸をつかれた。
 私を形成しているものは「記憶」ではなく、「経験」で、
 強く印象に残っている出来事、忘れてしまった出来事、
 それらすべてが今の私を作り上げているのだ、と納得できた。

 ヒロインを演じた仲さんはクルクルと動く瞳や笑顔がとても魅力的で
 こんな女の子が突然、目の前に現れたら、誰だって恋に落ちてしまうだろう
 と思わせてくれるヒロインでした。
 そして、彼女が恋をしてしまう1974年に生きるリョータを演じた
 中尾さん。今まで、彼のことをこれっぽっちもかっこいいと思った
 ことなかったのに、彼の表情、しぐさに視線を捉えられっぱなしでした。
 胸が痛みっぱなしでした。少しずつヒロインに心ひかれていくリョータの
 不器用な姿が中尾さんキャラクターにとても合っていた気がします。
 彼の視線から、表情から、ぶっきらぼうな口調から、初恋のせつなさが
 スクリーンのこちら側に痛いほど伝わってきました。
 中盤を過ぎた辺りから、同じ時代に生きられたらよかったのに、
 と力いっぱい彼らを応援していたからこそ、ラストシーンは涙、涙。
 ハッピーエンド好きにはお勧めできません。
 けれど、余韻の残るとても素敵な映画でした。

2月の映画ライフ

2010年03月02日 23時30分56秒 | 映画鑑賞
12.崖の上のポニョ/2008年日本

■監督・脚本:宮崎駿
■音楽:久石譲
■声の出演
 奈良柚莉愛、土井洋輝、山口智子、長嶋一茂、天海祐希
 所ジョージ、柊瑠美、矢野顕子、吉行和子、奈良岡朋子

■感想 ☆☆☆☆*
 いわずと知れた大ヒット映画が満を持して、テレビ初登場。
 私も公開当時、劇場に見に行きました。大好きな映画です。
 特にポニョがハムをはじめて食べる場面、蜂蜜入りの
 紅茶を飲む場面、熱々のラーメンを食べる場面は大好き。
 どれもこれも本当においしそうに食べるポニョと宗助を
 見ていると、心から幸せになります。
 大好きな人とおいしいものを食べる。
 幸せってそんなことなんだろうな、と思うのです。
 「そーすけ、すき。」ポニョのように素直に生きたいな、とも思います。

13.フラガール/2006年日本

■監督:李相日
■脚本:李相日、羽原大介
■出演者
 松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子

■感想 ☆☆☆*
 松雪泰子と蒼井優、ふたりの女優に圧倒されました。
 特に蒼井優。彼女の台詞を口にせず、表情で、視線で、雰囲気で
 思いを語る場面は、思わず見とれてしまいます。
 駅で松雪泰子演じる先生にフラで語りかける場面は
 しっとりと、しみじみと情感を伝えていて心を奪われます。
 そして、クライマックス。圧巻のフラダンスシーン。
 何度見ても、その迫力に息が詰まります。女優さんってすごい。

14.母べえ/2008年日本

■監督:山田洋次
■脚本:山田洋次、平松恵美子
■出演
 吉永小百合、浅野忠信、檀れい、志田未来、佐藤未来、
 坂東三津五郎、笑福亭鶴瓶、
■音楽 冨田勲

■感想 ☆☆☆☆
 見ながら、今、この時代に生きていることの幸せについて
 考えさせられました。戦時下の「正しいことを正しいと言えない」
 世の中で、それでも正しいことを正しいと言い続けて捕まった父を
 妻、子どもたち、妹、そして教え子が静かに待ち続けます。
 声高に反戦を訴えるわけではないし、戦闘シーンもありません。
 しかし、父親を待ち、父親の無事を祈り続ける彼女たちの姿は
 静かにあの頃のおかしさを伝えてくれます。
 吉永小百合さんの存在感、品のよさと「古きよき日本」の「品」と
 重なり、より一層、私の胸を打ちました。

15.風の谷のナウシカ/1984年日本

■監督・脚本:宮崎駿
■音楽:久石譲
■声の出演
 島本須美、松田洋治、榊原良子、納谷悟朗、京田尚子
 家弓家正、辻村真人、永井一郎、宮内幸平

■感想 ☆☆☆☆☆
 ジブリの作品は、ほとんど見ています。
 そして、ほぼ例外なく大好きです。
 その中でも、この「ナウシカ」は別格。大好き、という言葉だけ
 では言い表せません。同じジブリ作品でも「トトロ」や
 「耳をすませば」は「大好き」という感じなのですが
 「ナウシカ」は、見るたびに、もっと大きな感情に襲われます。
 フィクションだけれど、今の、そして近い未来の私たちが
 経験してもおかしくないのではないか、という警鐘が
 見るたびに私の中で鳴り響きます。

 ただ、この映画は「もののけ姫」と違って、「人の未来」を
 きちんと信じていて、希望がある終わり方。
 だからこそ、私はこの映画を何度も見ては、ラストに訪れる希望を
 味わおうとするのかもしれません。

1月の映画ライフ

2010年01月31日 14時07分48秒 | 映画鑑賞
映画からすっかり遠ざかっていたここ数年ですが
昨年末から、徐々に徐々に映画熱が再燃しています。
とはいえ、まだまだ映画館にはほとんど行けてません。
深夜映画を楽しむ程度。
しかし、深夜の映画放送が充実する年末年始は、
かなり充実の映画ライフでした。・・・かな?
でも、映画はやはり映画館で集中して見るほうが好きです。

1.サウス・バウンド/2007年日本
■ストーリ
 「税金など払わん、学校へなんか無理に行かなくていい」
子供の迷惑顧みず、「不正」に向かって突進する元過激派のオヤジ。
 そんな父親を迷惑な存在だと思っている子供たち。
 しかし、長男、二郎が友達のためにいじめっ子にたち向かったことが
 学校で問題になると、オヤジは「誰もが歩む人生に、たいした価値が
 あるとは思えないので、東京での生活を終わりにします」 と宣言し、
 一家は沖縄の西表島にへ移住する。
■出演
 豊川悦司、天海祐希、北川景子、田辺修斗、松本梨菜
 松山ケンイチ、平田満、吉田日出子、加藤治子

■監督・脚本:森田芳光
■原作:奥田英朗
■感想 ☆
 ・・・そうでした。私、森田監督がとてもとても苦手だったんでした。
 原作が非常に面白く、大好きだったので、思わず録画しましたが
 原作だけでは駄目なんだな・・・と思いました。
 あんなに面白かった原作がどうしてこんなことに??

2.日本以外全部沈没/2006年日本
■ストーリ
 西暦2011年。日本以外のすべての陸地が海に沈んでしまう。
 命からがら逃げおせた各国の難民たちは、狭い日本に押し寄せる。
 当然のごとく勃発する食糧難に物価の高騰、失業率の上昇といった
 危機的状況を打開すべく、日本政府は超法規的措置として
 「GAT〈外人アタック・チーム〉」を組織する。
■監督:河崎実
■原作:筒井康隆
■出演
 小橋賢治、柏原収史、松尾政寿、村野武範、藤岡藤岡弘
■感想 ☆☆☆
 小松左京の小説「日本沈没」をパロディとした「日本以外全部沈没」が
 原作だそうです。本家本元の「日本沈没」がリメイク映画化された際
 同時期に完全映画化された作品。
 ワタクシ、このタイプの映画にめっぽう弱いのです。ついつい食指が
 動くというか・・・。パロディではありますが、予想していた
 コメディ風味ではなく、ブラックユーモア風味。
 しかし、もし現実に日本以外のすべてが沈没したら、この映画のような
 展開になるのではないか、と思える内容で見ごたえがありました。
 見終わった後、ほろ苦く哀しい気持ちになります。

3.菜緒子/2008年日本
■ストーリ
 長崎県波切島。喘息の療養中に両親に連れられて船釣りに出た小学生の
 奈緒子は誤って海に落ち、助けてくれた男性が命を落とした。
 数年後、助けた男性の子供、雄介は天才ランナーに育ち、奈緒子と偶然
 再会する。彼らの複雑な事情を知った陸上部の西浦監督は、奈緒子を
 マネージャーとして迎え入れ、彼らにとって忘れられない夏が始まる。
■出演
 上野樹里、三浦春馬、笑福亭鶴瓶
■感想 ☆☆*
 上野樹里さんの演技にひきつけられた映画でした。
 本当にすごい!特にラストの彼女の表情は圧巻です。
 中盤、やや中だるみしているような印象を受けましたが、最後の
 樹里さんの表情を見て、しみじみと「いい映画だな」と思いました。

4.福耳/2003年日本
■ストーリ
 29才のフリーター、里中高志は、入院した病院の看護士に一目ぼれし
 彼女の転職先となる高齢者向けマンションで働くことになる。しかし、
 彼はそこで亡くなった老人、藤原富士郎にとり憑かれてしまう。
■出演
 宮藤官九郎、田中邦衛、高野志穂、司葉子、坂上二郎、宝田明、谷啓
■感想 ☆☆☆
 2回目の鑑賞です。1回目の感想はコチラ
 何度見ても面白いです。那衛さんとクドカンさんのコンビネーションが
 絶妙です。「年を重ねる」のも悪くないな、と素直に思える映画です。
 年を重ねても、誰かを思う気持ちや仲間を慈しむ気持ちはずっとあるし
 そういった気持ちを大切にし続けたい。そう思いました。
 役者としてのクドカンも魅力的。素敵です。

5.ガリレオ 容疑者Xの献身/2008年日本
■ストーリ
 元夫を殺してしまった花岡靖子を救いの手を差し伸べる隣人、石神。
 彼は天才数学者であり、彼の緻密な計画のもと、警察は苦戦する。
 そのため、警察はかねてから捜査に極力を仰いでいた天才物理学者
 湯川に相談を持ちかける。
■出演
 福山雅治、柴咲コウ、堤真一、松雪泰子、北村一輝、渡辺いっけい
■感想 ☆☆☆☆
 予想以上に重厚な映画で、見ごたえがありました。
 主演は福山さんというより、堤さん。それぐらい堤さんの演技に
 魅せられました。でも、やはりヒロインはどうにも苦手です。

6.サマータイムマシン・ブルース/2005年日本
■ストーリ
 ひょんなきっかけでタイムマシンに遭遇した「SF研究会」のメンバ。
 彼らはタイムマシンで前日に行き、壊れたクーラーのリモコンを取りに行く。
 しかし・・・。「昨日」と「今日」だけのタイムトラベル物語。
■出演
 瑛太、上野樹里、与座嘉秋、川岡大次郎、永野宗典、真木よう子
 佐々木蔵之介
■監督:本広克行
■感想 ☆☆☆☆☆*
 2回目の鑑賞です。初めて鑑賞した際、あまりの面白さ、脚本の緻密さ
 構成の見事さにわくわくしましたが、2回目の鑑賞でもその感想は変わらず。
 2回目なのに、感嘆しながら見ました。面白い!
 やはりドラマにしろ、映画にしろ、私のツボを左右するのは脚本だな、
 と改めて思いました。

7.ビッグ・フィッシュ/2003年アメリカ
■ストーリ
 身重の妻と暮らすジャーナリストのウィル・ブルーム。彼の父、エドワード
 ・ブルームは自らの人生を巧みに語って、聞く人を魅了するのが得意だ。
 ウィル自身も幼い頃は父の奇想天外な話が好きだったが、いつしか父の話を
 素直に聞けなくなっていた。父と息子の和解の物語。
■監督:ティム・バートン
■主演:ユアン・マクレガー
■感想 ☆☆☆☆
 ティム・バートン監督ならではの映像美と発想の面白さはこの映画でも
 変わらず。しかし、ほかの作品とは異なり、ストーリは非常にシンプル
 です。シンプルなのに、その表現力で「ありきたり」の物語では
 なくしてしまうところがこの監督のすごいところだと思うのです。
 最後はしみじみとしました。少し奇抜だけれど派手ではない、非常に
 堅実な素敵な映画でした。

8.モンスターズ・インク/2001年アメリカ
■ストーリ
 毛むくじゃらの青いモンスター、サリーと、その相棒である
 一つ目モンスターのマイクは、大企業であるモンスターズ株式会社で
 働いている。ある日、サリーは人間の女の子、ブーがこちらの世界に
 入って来る場に居合わせてしまい、サリーとマイクは、彼女をなんとか
 人間の世界に戻そうと奮闘する。
■感想 ☆☆☆*
 好き。どうもこういったアニメ映画は好みのどストライクなのです。
 サリーもマイクもブーも、みんなとてもキュート。
 途中にある「お約束」のけんかも仲直りも、すべて予定調和。
 だからこそ、の面白さにあふれた映画でした。

9.あ・うん/2000年
■原作:向田邦子
■出演
 串田和美、田中裕子、小林薫、樋口可南子、森繁久彌、池脇千鶴
 窪塚洋介、高田聖子、竹中直人
■感想 ☆☆☆☆☆
 映画ではありませんが・・・。「映画」と言ってもいいのではないか
 と思うのです。それぐらい丁寧に作られたドラマでした。
 主人公の串田さん、田中さん、小林さんの演技がすばらしいです。
 特に田中裕子さん、小林薫さんのお互いを想い合いながらも
 その感情を抑え続ける演技に匂いたつような色気を感じました。

10.プラダを着た悪魔/2003年アメリカ
■出演
 アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ、 スタンリー・トゥッチ
■感想 ☆☆☆*
 見ていて、元気になりました。オンナノコでよかったなぁ、
 オンナノコって悪くないなぁ、と思える映画でした。
 普段、ファッションに疎い私でさえ、美しくなることは
 とても楽しいことなのだと素直に思えた作品。
 ただ、ラストにはしんみり。仕事にすべてをささげる編集長の
 孤独にやりきれない思いも抱きました。

11.天使にラブソングを/1992年アメリカ
■出演
 ウーピー・ゴールドバーグ、 マギー・スミス、ウェンディ・マッケナ
■感想 ☆☆☆☆☆
 何度見たか分からないぐらい見た映画です。
 そして、何度見ても大好きな映画です。
 見るたびに元気をもらいます。音楽の持つ力ってすごい。
 音楽によってどんどん変わっていく修道女たちがとてもキュート。 

キューティ・ブロンド

2009年03月12日 21時57分57秒 | 映画鑑賞
5.キューティ・ブロンド
■ストーリ
 美容とファッションにかけては超イケてる、ベルエア育ちの
 天然ブロンド娘エル。ところが政治家志望のボーイフレンド、
 ワーナーから「ブロンドすぎて議員の妻向きじゃない」と
 あっさり振られてしまった。
 しかしエルは、持ち前のポジティブ思考を発揮し猛勉強。
 彼を追いかけて名門ハーバード大の法学部に見事合格する。
 知的な女性に変身し、彼のハートを取り戻す作戦だ。
 けれど、質実剛健を旨とする東海岸の人々の考え方や習慣は
 エルとことごとく対立、授業の第一日目から意地悪な教授や
 クラスメートからいびられて大ピンチ!

■キャスト
 リーズ・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン
 セルマ・ブレア、マシュー・デイビス

■感想 ☆☆☆☆
 妹が「めっちゃ元気になれるけん!絶対、見て!」
 と熱を入れてお勧めしながらDVDを持ってきてくれたため、鑑賞。
 と言っても、2回目の鑑賞です。
 おしゃれ大好き、かわいいもの大好きで、自分の気持ちにいつも正直。
 いつだって精一杯おしゃれして着飾っているのに
 嘘やお世辞なんかで取り繕うことは知らないエルがとても魅力的。

 笑うときも泣くときも怒るときだって全力投球。
 変な計算はせず、周囲の目も気にせずに
 自分に正直に、他人にも正直に
 そして、自分の欲望にも正直な姿が清々しい。
 ほしいものがあるなら努力して手に入れる。
 ちょっとの努力で足りないなら、がむしゃらに努力する。
 でも、辛い努力は続かないから、努力することも楽しむ。
 楽しみながら努力できるように、自分で環境を整える。

 エルの努力は、前向きな努力ばかり。
 他人や周囲は無関係。前のみを見続けます。
 だから、他人との相対評価で落ち込むこともなく
 ポジティブに努力し続けます。
 しかも、がむしゃらに頑張っているはずなのに
 その姿は「根性」という言葉とは無縁。
 見ているうちに、努力している姿すら楽しそうに見えて
 微笑ましくなります。

 常に自分を信じること。
 自分の欲求に耳を傾け、努力すること。
 他人の善意も信じること。
 他人と話し合い、分かり合うことを避けないこと。
 そして、楽しく生きるための努力を惜しまないこと。

 そういったことを打算抜きにして
 無意識で実践しているからこそ
 見終わった後、エルから思いっきり元気をもらえました。

恋空/2007年日本

2009年02月11日 11時09分44秒 | 映画鑑賞
4.恋空/2007年日本
■監督:今井夏木
■出演:新垣結衣、三浦春馬、小出恵介
■ストーリ
 平凡な女子高生の美嘉(新垣結衣)は同じ高校に通うヒロ(三浦春馬)と
 運命的に出会い、瞬く間に恋に落ちるが、ヒロの元カノからの
 嫌がらせや妊娠など想像を絶する悲劇に見舞われてしまう。
 そのうえ、ヒロから一方的に別れを告げられた美嘉は、心に
 大きな傷を負うが、ヒロと正反対の穏やかな優(小出恵介)と出会い、
 心癒されていく。

■感想 ☆☆(ガッキーはかわいいっす!)
 ケータイ小説なるものに興味があり、テレビ放送されていたものを
 ついつい鑑賞。大まかな粗筋や傾向は知っているだけに、
 どう考えても立ち読みができなかったんです。
 立ち読みをしている自分、という構図に我慢ならなかったのです。

 で、予想通り。この作品のテンションにまったくついていけず。
 ギブアップ寸前でした。
 たまたま、テレビ放送された日にお食事会をしていた友人たちは
 最初から最後まで、びしびし突っ込みながら見ていたそうですが
 そういった鑑賞で楽しみたかったぞー!
 その見方だと思う存分楽しめる自信がかなりあるぞー!
 と、思っています。
 とはいえ、ガッキーはかわいかったので
 そのかわいらしさを十分に楽しんだのですが。
 でもって、最近、かなりお気に入りの小出さんも出演していて
 そこは非常にうれしかったのですが。

 あぁ。なんだろう。この打ちひしがれ感。
 「恋愛」に対する己の無力感をひしひしと感じました。
 どうでんぐり返ししても、私はこういった恋愛とは無縁で
 でも、世の中にはこういった恋愛に常に囲まれている
 「恋愛体質」の人も確実に存在しているわけで。
 「私の知り合いにもいるよなー、こういう人。」と思い返しながら
 「人生いろいろだなぁ。」としみじみしました。

 それにしてもさー。
 「想像を絶する悲劇」って!!
 どこかで聞いたことあるような話ばかりやん!

HERO The Movie/2007年

2009年02月11日 10時51分33秒 | 映画鑑賞
3.HERO The Movie/2007年
■監督:鈴木雅之
■脚本:福田 靖
■出演:木村拓哉、松たか子、阿部寛、大塚寧々、勝村政信
    小日向文世、八嶋智人、角野卓造、児玉清、国仲涼子
    香川照之、森田一義、石橋蓮司、岸部一徳、古田新太

■ストーリ
 東京地検城西支部に再び戻った久利生(木村拓哉)は、ある傷害致死
 事件の裁判を任されるが、容疑者が初公判で犯行を全面否認、無罪を
 主張したために思わぬ事態を迎えてしまう。
 被告側の弁護士・蒲生(松本幸四郎)は「刑事事件無罪獲得数日本一」
 の超ヤリ手。さらに事件の背後には、大物政治家の花岡練三郎(森田
 一義)が糸を引いていることを突き止める。

■感想 ☆☆☆
 あくまでも「テレビドラマ」の延長戦。
 お祭りムード漂うスペシャルドラマだ。
 それでも、このドラマの雰囲気が大好きだったため、大いに楽しむ
 ことができた。変に小難しくせず、「あくまでもドラマです」と
 開き直った感じの作りこみ方にかえって好感がもてた気がする。
 ドラマを見ていた人にとっては、おなじみの面々と再会できる
 楽しさに満ちた内容だったが、見たことがなくても、十分に
 楽しめるのではないかと思う。

 松さん演じるヒロイン、雨宮の可愛らしさはドラマ以上!
 想いを寄せる久利生が戻ってきた嬉しさや、その嬉しさを素直に
 行動に表せない不器用さをキュートに演じてくれている。
 意地っ張りで生真面目で、でもキュート。
 不器用で意地っ張りだけれど、強がっていることが周囲に
 伝わってしまう素直さを持っているかわいらしいオンナノコ。
 そういった役柄を嫌みなく演じられる松さんは素敵な女優さんだなぁ、
 と心から思った。

 実は、予告を見るたびに、松さん演じるヒロインの髪型に
 不満を感じ、テレビドラマ版の髪型の方が数倍かわいいのに!
 と残念に思っていたのだが、結局のところ、髪型なんて
 瑣末なことなんだと思わせてくれたのは、松さんだからだと思う。
 ラストでは、久利生と雨宮の関係にしっかりと変化が訪れ
 見守ってきたファンとしては大満足のドラマだった。

 ついでながら、タモリさんの存在感も見事。
 実はセリフも出演場面もそんなに多くないけれど、見事な存在感と
 ふてぶてしさでした。

手紙/2006年日本

2009年02月11日 10時44分30秒 | 映画鑑賞
2.手紙/2006年日本

■監督:生野慈朗
■原作:東野圭吾
■出演:山田孝之、玉山鉄二、沢尻エリカ、吹石一恵
    尾上寛之、風間杜夫、吹越満、杉浦直樹
■ストーリ
 工場で働く20歳の武島直貴(山田孝之)は、職場の人間とも
 まるで打ち解けず、人目を避けるように暮らしていた。
 唯一の家族である兄・剛志(玉山鉄二)は、直貴の学費欲しさに
 盗みに入った邸宅で老婆を殺してしまい、現在、服役中だ。
 兄が罪を犯したのは、自分のせいだと自責する直貴は、
 せめてもの償いにと服役中の兄から届く手紙に丁寧な返事を
 書き続けていた。しかし、兄のせいで夢も愛も失った直貴は
 兄を捨てようと決意する。

■感想 ☆☆☆☆
 2回目の鑑賞。初めて鑑賞した際は、原作の重厚さには敵わないと
 感じましたが、2回目の鑑賞では、原作よりも希望のある終わり方を
 する映画のほうが好きかもしれない、というふうに意見が
 変わりました。時間制限がある映画でここまで丁寧に作品世界を
 作り上げている点で、原作への愛情を感じます。

  この頃はまだ「清純派」だった沢尻さんがさすがの演技力で
 主人公を健気に支えるヒロインを見事に演じていました。久しぶりに
 彼女の演技を見て、やっぱり演技をしているときの彼女は魅力的だ
 と感じました。あの表情が好きなんだよなぁ・・・。
 「やりすぎない」感じの「清楚さ」が絶妙です。

 そして、2回目の鑑賞でも、やはり一番の見せ場だと思う杉浦さん。
 彼の演技と台詞で私はまたもや泣いてしまいました。
 なぜ犯罪を犯してはいけないのか。
 なぜ犯罪者の家族までもが社会的制裁を受けるのか。
 そういった問いかけに対して説得力のある解答を用意してくれています。
 少なくとも私は、この杉浦さんの言葉に納得しました。

転々/2007年日本

2009年02月11日 10時34分35秒 | 映画鑑賞
1.転々/2007年日本

■監督:三木聡
■出演:オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子、吉高由里子
    ふせえり、松重豊、岩松了、岸部一徳
■ストーリ
 歩けばわかる、やさしくなれる
 幼いころに両親に捨てられた孤独な大学8年生の竹村文哉
 (オダギリジョー)は、いつの間にか84万円もの借金をこしらえ、
 返済の期限があと3日に迫っていた。しかし、その期限の前日、
 文哉は借金取りの福原(三浦友和)から借金をチャラにする方法を
 提案される。それは、吉祥寺から霞か関まで歩く「東京散歩」に
 付き合うことだった。

■感想 ☆☆☆☆*
 オダギリジョーさんと三浦友和さん、加えて「時効警察」の
 スタッフ陣。私にとって夢のようなメンバのコラボで作られた映画。
 予告を見た時から「絶対、面白いはず!!」と確信していたけれど
 確信どおり、心温まる素敵な映画だった。

 映画は全編を通して、あくまでも「時効警察」のスタイル、テンポを
 崩さない。ゆるやかで随所にふざけ調子が漂う。しかし、終盤は
 家族について視点を絞り、孤独や寂寥感を感じさせる終わり方だった。
 予告から、どころか、見始めて1時間経過した時点でさえ、
 こういった気持ちでこの映画を見終えることになるとは、まったく
 予想だにしていなかった。
 まさに予想外。しかし、その予想外が不愉快ではなく、むしろ満足度を
 高めてくれる。映画を見終えた後、切なくて寂しくて泣きたい気持ちに
 なった。それらの感情は主人公と共感できたからこそ、そして登場人物
 たちに愛着をもてたからこそ味わえる寂しさで、もっと登場人物たちの
 今後を見守りたい、見届けたいと思わせてくれる映画だった。

 最近の三浦さんは、こういった飄々とした中に殿方の渋さが
 垣間見える雰囲気の役柄をよく演じられていて、ますます好きだなー、
 とうっとりと見つめました。

手紙/2006年日本

2009年01月10日 01時07分44秒 | 映画鑑賞
24.手紙/2006年日本

■ストーリ
 工場で働く20歳の武島直貴(山田孝之)は、職場の人間とも
 まるで打ち解けず、人目を避けるように暮らしていた。
 唯一の家族である兄・剛志(玉山鉄二)は、直貴の学費欲しさに
 盗みに入った邸宅で老婆を殺してしまい、現在、服役中だ。
 兄が罪を犯したのは、自分のせいだと自責する直貴は、
 せめてもの償いにと服役中の兄から届く手紙に丁寧な返事を
 書き続けていた。しかし、兄のせいで夢も愛も失った直貴は
 兄を捨てようと決意する。

■感想 ☆☆☆☆☆
 2回目の鑑賞。
 1回目の鑑賞時の感想はコチラ。
 予想以上に長文でびっくりしました・・・。

 2回目の鑑賞。初めて鑑賞した際は、原作の重厚さには敵わないと
 感じましたが、2回目の鑑賞では、原作よりも希望のある終わり方を
 する映画のほうが好きだな、と思いました。
 時間制限がある映画でここまで丁寧に作品世界を作り上げたのは
 すごいことなのではないか、とそう思いました。
 この頃はまだ「清純派」だった沢尻さんがさすがの演技力で
 主人公を健気に支えるヒロインを見事に演じています。
 彼女の演技がこの映画を静かに、でも確実に支えていると思うのです。
 この方の演技を久しぶりに見て、この方の演技がやっぱり好きなのよね
 と痛切に思いました。「やりすぎない」感じの「清楚さ」が絶妙です。

 2回目の鑑賞でも、杉浦さんの演技と言葉に泣かされてしまいました。
 なぜ犯罪を犯してはいけないのか。
 なぜ犯罪者の家族までもが社会的制裁を受けるのか。
 そういった問いかけに対して説得力のある解答を用意してくれています。
 少なくとも私は、この杉浦さんの言葉に納得しました。

転々/2007年日本

2009年01月10日 01時00分47秒 | 映画鑑賞
23.転々/2007年日本

■監督・脚本:三木聡
■出演
 オダギリジョー、三浦友和、小泉今日子、吉高由里子、ふせえり
 松重豊、岸部一徳、笹野高史、石原良純、広田レオナ

■ストーリ
 大学8年生の文哉は、家族もなく、孤独で自堕落な生活を送っていた。
 いつの間にか作った借金は84万円。返済期限まで残すところ3日と
 いう時に、借金取りの男、福原がやってきて、吉祥寺から霞ヶ関まで
 歩くのに付き合ったら、借金をチャラにすると提案される。
 返すあてのない文哉は福原の条件を呑むしかなかった。井の頭公園の
 橋から、男二人の奇妙な旅が始まる。調布の飛行場に着いた時、
 福原は妻を殺したことを告白したのだった。

■感想 ☆☆☆☆
 オダギリジョーさんと三浦友和さん、加えて「時効警察」のスタッフ陣
 という私にとって夢のようなメンバのコラボで作られた映画。
 予告を見た時から「絶対、面白いはず!!」と確信していましたが
 確信どおり、素敵な映画でした。

 あくまでも「時効警察」のスタイル、テンポを崩さずゆるやかで
 随所にふざけ調子が漂うものの、終盤は家族について視点を絞り
 切なさ満点で見終えました。
 予告から、どころか、見始めて1時間ぐらいも
 こんな気持ちで見終えるなんてまったく想像していませんでしたとも。
 まさに予想外。でも、気持のよい予想外でした。
 切なくて寂しくて泣きたい気持ちになったけれど
 主人公と共感できたからこそ、そして登場人物たちに
 愛着をもてたからこそ、味わえる寂しさで、
 しみじみと「素敵な映画だったなー」
 「こういう雰囲気好きだなー」と思いました。

 最近の三浦さんは、こういった飄々とした中に殿方の渋さが
 垣間見える雰囲気の役柄をよく演じられていて、
 どんどんどんどん好きになっています。