東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

臨時急行ちくま

2004-08-20 18:00:00 | 列車
往路:8月20日
豊田 →松本:松本行き普通列車 
松本 →長野:快速みすず 
長野 →大阪:臨時急行ちくま 
運賃:¥8910+青春18きっぷ1回分

夕刻、逃げるように会社を後にして、松本行き普通列車の人となる。立川発の6両編成は八王子でほぼ満員となり、4人掛ボックス通路側にかろうじて着席する。

そもそも、このルートを選んだのは、中央東線の車窓で心の洗濯をしたかったためである。だが、この混雑では、望むべくもない。おまけに座っているのは、私を含めオヤジばかりであり、窮屈この上ない。

加えて、もう一つ誤算があった。夏とは言え8月も下旬である。日は短くなった。終点松本まで3時間半余り乗車することになるが、そのほとんどはガラス越しの夕闇で過ごすこととなる。

高尾到着。京王や中央線快速からの乗換客を拾ったためか、混雑はピークに達し、いよいよ通路側に足を投げ出すことすら憚れる状態となった。が、相模湖、上野原と下るにつれて、混雑は急速に緩和され、大月ではボックスを占領できた。

夕闇に浮かぶ山々もそれなりに美しく、少しは心が晴れた。

眠くなってきたが、ここで熟睡してしまうと、後で眠れなくなる可能性があるので我慢するが、塩山付近で少し記憶がとぎれる。

甲府到着。乗客が増えたが、それでも乗車率は50%位か。しかし、こともあろうに私のボックスに、醜爺の二人連れが座った。他に空いている席があるのだから、何もここに座らなくてもいいだろう?

おまけに、わざわざ私の前の座席に仲良く並んで座ったものだから、足を投げ出すことができない。仮に座るとしても、通路側で膝をつき合わせて座ればよいものを。

韮崎で醜爺の一人が降りた。残ったもう一人の醜爺は、ここで缶ビールを飲み始める。缶ビールなんだから手に持って飲めばよいものを、缶ビールを、私の目前のテーブルに、一口飲んでは置き一口飲んでは置きを繰り返すものだから、うっとうしいことこの上ない。飲み干した後もテーブルに空缶をおいたままである。

醜爺が降りるときに、もし、空缶を置きっぱなしで席を立とうとしたら、注意してやろうと心に決めていたが、私が、空き缶をじっと見つめていたためか、長坂で醜爺が降りるときには空缶を持って下車しよった。

列車は、上諏訪、下諏訪、岡谷、塩尻を経て、やがて、終点松本に到着する。

  今宵の宿は臨時急行ちくまである。

ちくまは、長野始発で、松本、塩尻を経由し夜を徹して大阪へ向かう。従って、松本や塩尻で乗り換えることも不可能ではない。しかし、待ち時間が4時間にもなるため、始発駅の長野まで迎えにいくことにしている。

終点松本で、改札を出て、コンビニを探し、夕食のパンを調達する。次に乗る快速みすずが空いていたら、車中で食べるつもりであったが、乗車待ちの列からして、乗客が多そうなので、急遽ベンチでたいらげる。案の定、乗車率はほぼ100%であり、かろうじて着席できた。

長野到着。本日分の青春18切符を使い切った。もっとも、次に乗るのが急行なので、これで良いのであるが。

長野駅の改札を出る。

指定券は既に入手しているので、大阪市内までの乗車券のみを買い求める。23時を過ぎているのにきちんと営業しているのは感心した。30分ほど駅の周囲を散策して、再びホームに立つ。

ホームの人影は疎らで、こんなことなら、自由席でもよかったかと感じた。事実、乗客は疎らであった。週末に長野から大阪に向かう人はごく限られているのか、それとも、割安の夜行バスを使うのか。

座席そのものは、この前乗った臨時ながらとさほど変わらず、運賃とのギャップに少し考えされられた。しかし、空いていること-快適さ-で十分モトが取れているという考えかたもあるだろう。

臨時急行ちくまは、明科、松本と、さっき来た線路を逆に進む。途中の駅で少しは乗客は増えたものの、依然閑散としたまま深夜の木曽路に至る。むろん隣は空席であるので、2席使って足を斜めに伸ばし、眠りについた。

気がつくと、窓の向こうに向日町の車庫が見えた。青空が広がり清々しい朝であった。

程なく大阪駅に到着。新快速ではなく長距離列車から降り立ったことで、旅行気分を満喫できた。


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