東京-大阪 単身赴任 旅物語

2003年10月1日から2012年9月30日まで経験した単身赴任。帰省旅行の思い出と、お得情報を綴っています。

やはり眠れる近鉄夜行バス

2006-08-27 22:30:00 | 夜行バス
トレンディ号
往路:8月27日(日)
    →天王寺 :阪和線
あべの橋→京八王子:近鉄夜行バストレンディ号
運賃:¥7,350(回数券)+¥210



近鉄あべのバスターミナル近鉄夜行バス・トレンディ号(大阪-八王子)で上京するのは、久しぶりである。

歳のせいだろうか。翌日の仕事を考えると、例え、近鉄夜行バスであっても、復路に利用するのは、ちょっときついかもしれないな。と思えるようになってきた。

しかし、3ヶ月という回数券の使用期限もあり、かつ、乗り心地の悪い多摩バス版トレンディ号には絶対乗車しない。というポリシーを貫くためには、どうしても今週、復路でトレンディ号に乗車せざるを得なかった。

近鉄あべのバスターミナルそして、番狂わせで、多摩バス版トレンディ号を予約してしまったきっぷを変更して、今宵のトレンディ号八王子行きに乗車したという次第である。

近鉄夜行バスは、たしかに寝心地が良いのだが、所詮は夜行バスである。やはり、足を水平に伸ばして眠らないと、頭は眠っても体は寝たことにはならない。夜行バスで足を伸ばして眠れるのは、今のところ、プレミアムドリーム号くらいしかない。

このような事態を招いたのも、青春18きっぷが使えるこの時期に安易にトレンディ号回数券を購入してしまったのが一因であり、若干の反省もある。


日曜日の夜、21時30分頃に自宅を出発し、阪和線であべのバスターミナルへ向かう。紀行文作成用のPDAの電池が切れたので、バスターミナル道路沿いのコンビニで電池を購入。

バスは、22時10分頃に到着し、5~6名程度の乗客を乗せて、22時20分にあべのを出発。

トレンディ号車内その後、車内で一心に紀行文を作成するが、やはり、バスは揺れが大きい。列車の比では無い。バス内での文書作成作業はかなり無理がある。ただ、無理矢理作業をすることで、疲れと睡魔を呼び出すという効果はありそうだ。

東梅田で沢山の乗客が乗り込んでくる。しかし、例年に比べると乗客は少な目である。

東梅田を出発後、再び阪神高速空港線に入り、名神高速を経由して、阪急茨木駅前、JR茨木駅前で最後の乗客を拾う。結局、若干の空席を残したまま、バスは茨木インターから再び名神高速に入り、車内消灯の時刻となる。

今宵の宿は近鉄夜行バストレンディ号である。

PDAでの紀行文作成のおかげで、かなり眠くなってきた。耳栓、アイマスク、イヤーマッフルを装着して、シートを倒して眠りに就く。やはり、近鉄バスのリクライニング角度は大きく感じる。恐らく、シートの形状や材質も影響しているのだろう。足は充分には伸ばせないのだが、上半身は気持ちがよい。

そのまま、すーっと眠りに就いた。

途中、どこかのSAで出発する際の曖昧な記憶はあるが、そのまま熟睡。八王子インターを出た所の、おはよう放送でようやく目が覚めた。

今宵のバスは、若干ガタがきているようで、やや振動が大きく感じたが、近鉄夜行バスなら良く眠れる。実は、当日、若干昼寝をしてしまったものだから、夜行バスで眠れるかどうか少し不安もあったが、それでも眠れた。これで、たった¥7,350だからお値打ちである。

そのまま、路線バスに乗って、一度、東京宅に寄ってから出勤する。

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柿の葉寿司を求めて近鉄特急乗継ぎの帰省

2006-08-25 23:45:00 | ムーンライトながら
往路:8月25日(金)
八王子  →東京    :中央線快速
東京   →名古屋   :ムーンライトながら
名古屋  →大和八木  :近鉄特急難波行き
大和八木 →橿原神宮前 :近鉄特急橿原神宮前行き
橿原神宮前→大阪阿部野橋:近鉄特急大阪阿部野橋行き
天王寺  →      :阪和線
運賃:¥1,100+青春18きっぷ1回分
+¥1,850+近鉄株主優待券

先週末は、帰省しなかったので、なんとなく一週間が長かった。

まだ、青春18きっぷが3回分残っているが、今週、来週、再来週と、それぞれ1回ずつ使って、きれいに使いきる予定である。

例年どおり、既に、臨時ムーンライトながらの運行期間は終っているので、仕方なしに、定期ムーンライトながらに乗っての帰省である。夏休み最後の週末ということもあって、今週末の指定席争奪戦は極めて激しかったようで、喫煙席窓側しか取れなかった。しかし、名古屋まで指定の車両なので、そんなに、無茶区茶な事は起こらないだろう。

いつものように八王子から中央線で東京へ。中央線は、平常通り運行されたが、これまた、いつものように、山手線線路に人が立ち入り、ダイヤが乱れているとのこと。

どうも、東京の人は、線路を歩くのが余程好きらしい。それとも、学校では教えてくれないのだろうか? "線路にはいってはいけません"って。

東京駅のベンチムーンライトながらがホームに入ってくるまで、東北新幹線改札前にあるベンチに腰掛けて紀行文を書き始める。もう少し遅い列車で東京まで出ても良いのだが、ダイヤ不定の週末の中央線を考えると、30分は余裕を見ておかないと危ない。

ムーンライトながらは、23時30分頃、10番ホームにやってくる。もちろん、指定席は完売である。

若干、普段より早めの入線であるが、準備が不十分である。全車指定席のはずが、2号車は自由席と表示されている。まぁ、この表示を頼りに、指定券無しで乗り込んでくる者などいないと思われるが。
ムーンライトながら@東京駅なんで自由席になっているの?

始発の東京駅で、約7割の座席が埋まってしまう。残念ながら、小生の隣にも乗客がやってきてしまった。

列車は、東京を約2分遅れで出発。恐らく、山手線遅れの影響があったのだろう。山手線がどれくらい遅れたのかは定かではないが、恐らく、東京駅で置いてきぼりを食った乗客も居たのではないか?

品川を過ぎたあたりで、検札がやってきた。

斜め前の人は、何でも指定券を2枚持っているらしい。余った1枚を座席の無い人に譲りたいと、車掌に申告している。なんとも出来た人である。小生なら、そのまま知らんぷりをして、眠ってしまうことだろう。

実際、横浜を過ぎた辺りで、車掌が大きなスーツケースを下げた乗客を連れてきて、その席に案内した。

また、小生の隣客は、通路を挟んだ席に座っている者との2人連れのようだが、なぜか、指定券といっしょに青春18きっぷ出すのを拒んでいる。車掌に、青春18きっぷを出すように言われると、まだ、日付が変わっていないから出す必要は無いと言い張るのだが、ここで入れるのは、明日の日付のスタンプである。どうやら、ムーンライトながらに乗るのは初めてのようで、検札の仕組みを知らないらしい。

おまけに、2号車であるにも関わらず、所持しているのは小田原まで指定券である。恐らく、指定券購入時にミスッたのだろう。小田原に着くまでに席を移動しようか、それとも、本来の持ち主が現れるまで、座っていようかと、話し合っているようである。

まさに、ムーンライトながら初心者の典型的な間違いを犯している。生兵法は大怪我の基。ムーンライトながらの仕組みを理解しないまま、利用しようとすると、このような憂き目にあう。

結局、この2人連れは、小田原到着直前に、席を立って、4号車以降の自由席車両の方に移った様であるが、まず、着席することは叶わなかったと思われる。

と言うのも、小田原手前の平塚、国府津あたりから、指定券なしで乗り込んで来るフライング野郎や、指定券を持たずに乗車して、本来の持ち主が来たら退くという条件で、¥510払って空いている他人の席に陣取る輩が一杯いて、小田原到着直前には、空いている席など殆ど無いのが、現実の姿である。

その様な現実も知らず、理屈や生半可な知識だけで自由席を求めても、まず無理であろう。座るスペースすら無い混雑する自由席で、立ったまま一夜を明かすしかないのがオチである。

ムーンライトながらを解説するWEBは多数あるのだが、綺麗事しか書かれていない物が多すぎる。小生は、当ブログを通じて、現実の姿を伝えていきたいと思う。

列車は、ほぼ定刻に小田原に到着する。

以上のような現実を知っている者がどれほど居るのかは不明だが、小田原駅のホームには、一本前の普通列車で小田原まで来て、ここから自由席になるムーンライトながら4号車以降に乗り込もうとする乗客が大勢居て、既に時計の針は25時を廻っているのに、この時ばかりは、ラッシュアワー並の混雑となっている。

一方で、"...線路への人の立ち入りのため、山手線が遅れ、この列車にご乗車頂けなかったお客様がおられます。そのため、小田原までの最終列車を待って発車いたします。発車は1時23分頃の予定です..."という、アナウンスが流れている。

そのうちに、小田原からの指定券を持つ乗客が小生の隣にやってきた。これで、ようやく落ち着いて眠ることができる。アイマスクと耳栓、特に今宵は耳栓に加えて、イヤーマッフルで武装し、睡眠準備に入る。

小田原を過ぎて暫くすると、程なく眠りに就いたようで、豊橋発車後に再開される車内放送まで熟睡できたようである。今宵は睡眠薬に頼らなかったのが、かえって良かったと思われる。

その後も、岡崎くらいしか駅名は覚えていないので、恐らく、再び眠っていたのだろう。大高到着のアナウンスで本当に目覚め、名古屋で降りる準備をする。

ムーンライトながら、2号車デッキの様子。指定席なのにデッキは人がいっぱい。ところで、小生が乗車している2号車は名古屋までは指定席のはずなのだが、デッキには、指定券を持っていないと思われる輩が多数いる。さすがに車内通路には入っては来ないのでまだ許せるのだが、乗り降りの時に邪魔だし、トイレにも行けない。

本来、車掌が車内を廻ってキチンと指定料金を徴収するべきだが、豊橋からほぼ各駅停車となるので、そうも行かないのが現実なのだろう。

ムーンライトながら@名古屋予定通り、名古屋で下車する。

いつものように、ここで切り離される7~9号車からの乗客が前方の車両目がけて、民族大移動の最中である。

小生は、ここで近鉄に乗り換えるので、広小路口の階段を下りて、近鉄との連絡改札を目指す。
名古屋駅で繰り広げられる民族大移動近鉄乗換はこちらが便利

今回の帰省旅行は、ここからが本番である。


吉野口実は、先日、何気なしにホームページを見ていたら、旨そうな柿の葉寿司の駅弁(吉野口駅)を見つけた。これは、是非、一度口にしてみたいと思い、帰省の際に寄り道をすることを思い立った。

近鉄株主優待券を使うと、改札を出ない限り、一日中乗り放題であるので、同じ路線でも、行ったり来たり自由自在である。おまけに、近鉄特急は、30分以内の乗継ぎの場合、特急料金が通算されるため、追加出費も最小限に留めることができる。
※但し、乗継ぎの場合、特急券チケットレスサービスで号車席番指定は出来ない。

しかし、吉野口まで行って、弁当を買って、...とやると帰宅は昼前になってしまう。これでは、ちょっと時間が掛かりすぎてしまうので躊躇していたところ、近鉄橿原神宮駅構内でも柿の葉寿司が買えることを知った。ホームページを見る限り、こちらの方が旨そうな感じがする。

そこで、名古屋から、いつもの特急を大和八木で降りて、橿原線で橿原神宮前まで行って、そこから南大阪線で大阪に向かうことにした。

そうすれば、橿原神宮前駅で柿の葉寿司を買って、阿部野橋へ向かう特急車内でゆっくりと味わうことができるし、帰宅時間もそれほど遅くはならない。


6:30難波行き特急。残念ながら、旧型車両である。近鉄名古屋駅特急ホームには、既に、6時30分発の難波行き特急が入っている。小生が乗るのは6号車。

5号車と6号車には、1ランク上の座席を備えた車両が充当されるのが常であったが、なんと、今朝は旧特急車両が繋がっており、がっかりである。これからも利用する機会が多いので、車両の運用が変更されたのか気にはなる。

名古屋を出発後、しばらくは、車窓を眺めて過ごす。

この特急は、桑名、四日市、白子、津、...と主要駅に停車する乙特急であり、名古屋出発時閑散としていた車内も次第に席が埋まっていく。

幸い、津でも小生の隣は空いていたので、空気枕、耳栓、アイマスクの3点セットを再び取り出して、鞄の上に足置いて二度寝(三度寝)することにした。

中川短絡線を通過したのは、なんとなく覚えているが、そこから記憶がとぎれる。桔梗が丘到着のアナウンスを聞いて、再び熟睡。

暫くすると、誰かが肩を叩く。

アイマスクを外して見上げると、隣客と思しき人物が小生の傍らに立っていた。すいません。と一言わびて、鞄と足を自分の領地に引っ込める。

名張列車は名張に到着していた。ここからの乗客が多かったせいか、6号車は満席に近い。同駅を1分後に発車する区間快速急行に乗っても、鶴橋到着時刻は10分も違わないのに、¥870もの特急券を払ってわざわざ特急に乗車するのはどうも解せない。これも景気回復の現れか?

榛原名張を過ぎてしばらくすると、素晴らしい山々の風景が車窓に広がる。下り勾配に勢い付いて、トンネルではタイフォンを鳴らし、軽快なスピードで列車は走行する。駅間も長く、私鉄特急に乗っているという雰囲気は全くない。

八木20分ほどで乗換駅の大和八木に到着。

階段を下りて、暫くすると、丁度良いタイミングで、吉野連絡のサボを付けた橿原神宮前行き特急が到着する。時刻表には何も書いていなかったのだが、やってきたのは、ビスタカー、小生の座席は2階席に当たっていた。

八木から橿原神宮前まで10分足らずの乗車ではあるが、やはり、元祖ダブルデッカー車だけあって、JR東日本のグリーン車や新幹線とは、サービスに対する質の違いを感じる。
八木でやってきたのはビスタカー。ビスタカー2階席は明るい。

畝傍山車窓に、畝傍山が見えると間もなく、終点橿原神宮前である。名残惜しいが、ここで降りて、この帰省旅行の目的を果たさなくてはならない。
橿原神宮駅にて橿原神宮駅にて

橿原神宮駅乗換通路途中、中央改札の対面の土産物屋で、柿の葉寿司が販売されている。どれにしようかと少し迷った結果、柿の葉すし(さば・さけ)6ヶ入¥725を購入。車内でも食べられるように箸、手拭き、醤油が同梱されているとのこと。

後、5分くらいで、大阪阿倍野橋行き特急がやってくるので、慌ただしく、地下道を潜って阿部野橋方面ホームへ向かう。

暫くすると、山の方からこれまた、レトロな特急列車がやってきた。一応、4両編成であるが、車内はガラガラである。乗り込んで早速、柿の葉寿司を頂くことにする。

お腹が空いていたこともあって、次から次へと食べ尽くしていく。本当は醤油無しで食べるのが良いのであるが、鯖の方は、僅かなのだが臭みが柿の葉に勝っていたので、微量の醤油を垂らして食した。でも、美味しかった。わざわざ、寄り道をしただけの甲斐はあった。
柿の葉すし柿の葉すし
南大阪線は、狭軌であり、また車両自体が古いこと、線形が劣ることもあって、大阪線に比べると揺れること揺れること。柿の葉すしの写真を撮るのにも一苦労である。南大阪線に乗ったのは久しぶりだったのだが、特急がこれほど揺れるとは思ってもみなかった。

食後、隣の喫煙車に移って、ニコチン補給をする。と間もなく終点の大阪阿部野橋である。橿原神宮前から30分ちょっとの短い車中ではあったが、随分楽しめた。

終点大阪阿部野橋にて9時21分、終点の大阪阿部野橋に到着。素直に名阪特急で大阪入りしていたら、間もなく自宅に到着している頃である。

ここで再び青春18きっぷを取り出して、阪和線に乗り換えて、自宅へ向かう。30分ほど余計に時間がかかったのだが、それ以上の値打ちがある旅を楽しむことができた。

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寝台急行銀河、JR東海の下手くそ運転で眠れず

2006-08-15 22:22:00 | 寝台列車
復路:8月15日(日)
   →大阪 :関空快速
大阪 →東京 ;寝台急行銀河
東京 →   :中央線快速高尾行
運賃:¥16,240-オレンジカード¥2,000分

お盆休みのUターン。今年は、寝台急行銀河で優雅に帰京することにした。

今年に入って、2度目の銀河。多少値が張るけれども、この時期、新幹線も飛行機も割増料金である。その点、寝台急行銀河の運賃は変わらない。それに、えきネットのポイントが貯まってオレンジカードを入手したのと、J-WESTポイントが早くも5000ポイントを越えたことも、背中を押してくれた。まぁ、飛行機に例えるとマイレージを利用したみたいなものである。休日21時過ぎまで自宅でゆっくりできるし、たまには贅沢をするのも悪くはないだろう。

いつ、廃止を告げられても不思議ではないブルートレイン。せいぜい今の間に乗っておきたい。

しかし、これは、ある意味言い訳で、本当の事を言うと、サンライズ瀬戸または出雲のソロを狙っていた。個室寝台の方が明らかに快適であるからで、それが、銀河になってしまったのは、次のような事情があった。

1ヶ月前の7月15日10時に、5489サービス予約電話を入れる。やはり話し中である。数分後、ようやく、電話が繋がった時には、既にサンライズは満席となっていた。あぁやっぱり。そんなことなら、JR西日本の事前予約サービスを申し込んでおけば良かったと少し後悔した。

そこで、第2希望の寝台急行銀河のA寝台下段を申し出たのだが、そこも満席。普段なら考えられないことである。A上段には空きがあったが、元より眼中にはない。急行きたぐにパンタ下のお得な寝台と似たような雰囲気であるにも関わらず、料金はかなり高くなっているからである。結局、銀河のB寝台下段で妥協せざるを得なかった...
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コンビニで旅支度を整える。さて、当日、21時15分頃に自宅を発つ。墓参も無事済ませたし、18きっぷを使って子供達と日帰り旅行にも行けたし、比較的充実した盆休みであった。

関空快速で阪和線、大阪環状線を経由して大阪で降りて、駅通路内にある、Heart-inで睡眠薬他を購入し、銀河が発車する10番線に上る。

異様に人が多い、大阪駅9番10番ホーム。次の22時20分発の新快速がすぐ隣の9番線から出発するため、銀河を待つ旅行客と、新快速を待つ行楽客とが入り乱れて、このホームにしては珍しく活況を呈している。

今宵の銀河は8両編成とのこと。恐らく、満席に近いのであろう。

向かい側の11番ホームで、急行きたぐにを待つ人々。また、向こう側に見える12番ホームでは、23時30分発の急行きたぐにを待つ乗客が少なからず居る。

発車まで1時間以上あるのに、随分と気の早いことである。既に自由席の場所取りも始まっているようで、自由席乗車位置の荷物の列が見えた。

銀河は新快速の2分後に発車。新快速は、銀河より2分早く大阪を出発し、米原には6分も早く到着する。新快速の足手まといにならないように銀河の運行ダイヤが組まれている訳である。

当初、青春18きっぷが余りそうなら、この新快速で米原まで行き、そこから銀河に乗ることで、18きっぷを有効活用することも考えていた。


さて、22時15分頃、寝台急行銀河がゆっくりとホームに入ってくる。見るからに堂々としている。ブルートレインの貫禄は今だに失われてはいないようだ。

今宵の乗客は家族連れが多い。きっと、関西の夜をゆっくりと楽しんだ後に、東の方へ戻るのだろう。小中学生が盛んにシャッターを切っている。

銀河@大阪駅悪気は無いのだろうが、機関車に向かってフラッシュを炊いてしまう愚か者もいる。構内放送で注意を呼びかけた方が良いのではないか? それとも、注意したところで所詮無駄なので、諦めたのだろうか。




銀河@大阪駅今宵の宿は、寝台急行銀河である。

小生の区画には、既に先客が居た。両親と小学生の男の子と小学校前の女の子からなる家族連れのようであった。家族旅行だと、どうしても荷物が多くなるのは理解できるのだが、行き場のない区画の中でガサゴソされるのは気分が悪い。それでも、子供の躾は比較的行き届いているようなので、今だけの辛抱であろう。大体、我が身を振り返ってみると、あまり、偉そうなことは言えまい。

カーテンを半分引いて、ベッドの上であぐらをかいて、睡眠薬を飲みながら窓から駅の様子を伺う。

そうしているうちに、発車時刻となり、きわめてゆっくりと、あたかも絹のような滑り出しで、大阪駅から離れていく。巧い引き出しである。今宵の機関士はベテランと見た。この調子で終点東京まで運転してくれたら、安眠は確実なのだが...

ハイケンスのセレナーデに始まる列車案内が放送される。客車そのものが間もなく廃止になろうとしている今、このオルゴールの音色は貴重なモノの様に思えてならない。

大阪、新大阪間を走行中の銀河からの車窓5分後、新大阪に到着。ブレーキ操作も滑らかである。昔は、これが当たり前だった。小生も、若かりし頃から、何度か寝台列車を利用してきた。客車の普通列車では、ガクンというショックはあったが、こと寝台列車に関しては、ガクンというショックは余り記憶にない。オーバーランなど、全く無縁の世界であった。

茨城を通過する頃、ようやく、検札がまわってきた。普段なら、大阪駅停車中に検札が終了しても不思議ではないのだが、やはり、今宵は、満員に近く、検札に手間取っているのだろう。

向かい側の親子連れは、寝台券を2枚しか所持していないようで、車掌があれっと言う顔をした。もちろん、小学生以下の子供との添い寝はOKなので、それでも良いのが、幅が狭いB寝台で、中肉のお母さんが小学生の男の子との添い寝するのは、いかにも無理がある。折角だから、一人前の寝台を与えてやれば良いのに。

程なく、銀河は、京都駅0番ホームに滑り込む。新快速には、まず縁のない0番ホーム。スピードでは負けても、優等列車の面目躍如である。

ここで、ホームに座りこんで、駅員に介抱されている酔っぱらいがいた。そして、まさかと思ったのだが、その酔っぱらいは、駅員に抱えられて、銀河に乗り込んで来るではないか。しかも、気を緩めた拍子に、ドカッと通路に倒れ込んでしまい、駅員が慌てて、肩を担いで起こす。

お客さん、大丈夫ですか? お客さんの席は、ここですからね。と吐き捨てるように言って、なんと、小生の隣の区画に押し込められたのだった。

いくら、寝台列車に乗車するからと言っても、そこまでベロンベロンになることは無いだろう。これでは、先が思いやられると、気が重くなったが、件の酔っぱらいは、大声で叫くでもなく、大鼾をかくでもなく、おとなしく寝ていたようであった。

トンネルを越えて、大津に到着。睡眠薬が効き出してきて、早く眠りたくなってきた。普通なら、大津を出発すると直ぐにお休み放送があるのだが、どうしたことが、今宵に限ってはそれが無い。

そうすると、石山を過ぎたあたりで、漸く、お休み放送が流れる。これで安心して眠りに就くことができる。何となく、意識が遠のいて行く自分を感じながら入眠...
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ガックン

夜中、非常に大きなショックで目が覚める。何かあったのか? もしや、また事故? 一瞬そう思ったが、列車は徐々にスピードを上げていく。単なる発車時のショックであった。

ところが、それからが、困った。熟睡し過ぎて眠れないのである。喉が乾いたのでペットボトルのお茶を飲む。それでも眠れない。

そのうち、トイレに行きたくなった。まだ、夜中の3時である。さすがに、通路に出ている者はだれも居ない。見ると、件の酔っぱらいの区画に3つ空きがあるのを除いて全て埋まっている。普段なら全く考えられない盛況ぶりである。

古い車両の割には、トイレや水回りの設備の手入れも行き届いており改めて感心した。

寝台に戻り、さて、これで、もう一眠りしようとするが、やはり眠れず悶々と過ごす。しばらくすると、列車はスピードを緩め、再び、ガックンというショックとともに停車する。

あぁ、もう、富士まで来てしまった。

結構、長い時間停車した後、ガックン、と押されて体が移動してしまう位大きなショックの不意打ちをくらって、列車は出発する。この運転は下手を通り越して危険である。上段に子供が寝ている寝台もある。ベルトの隙間から落ちて怪我でもしたらどうする。

大阪出発時の見事な運転ぶりとは比べものにはならない。恐らく、小生が熟睡している間、米原で機関士が交代したのだろう。ったく、この機関士、自分自身、乗客として客車寝台列車に乗ったことが無いのではないか?

その後、ウトウトとしかかったと思ったら、沼津でガックン、同じく熱海でガックン、小田原から少しはマシにはなったが、やっぱり、カックン

ガックン、カックンで、とうとう、おはよう放送が流れてきた。そんなもの聞きたくもない。

こうなったら、東京で車掌に起こしてもらうまで意地でも寝ていようと決心したのだが、向かいの家族連れは、どうやら横浜で降りるようで、起き出して、ガサゴソやり始めるため、とても眠れたものではない。

とうとう、品川に到着。あと、7分で終点東京である。

東京到着案内中の車掌仕方なく、起きて下車準備を始める。荷物をまとめてデッキに出ると、ちょうど車掌が、東京到着の案内放送を行っているところだった。へぇー、ここから放送していたのだ。JR東海機関士の下手くそな運転ぶりを直接訴えたかったが、担当車掌はJR西日本である。たらい回しにされるのが嫌だったので、止めておいた。

何度か経験したように、眠れぬまま、東京駅に到着し、重たい足取りで中央線の長い長いエスカレータを昇っていく。そして、ホームで口を開けて待っている、高尾行き快速に飛び乗って、車両端の座席に座る。この席が二度寝の場所となるはすである。

まだ、6時台なので車内は比較的空いている。後、30分もすれば激しい混雑となるのであるが。

目を閉じていると、予定通り、吉祥寺あたりで意識を失い、気が付くと、立川停車中であった。随分すっきりした。そろそろ、降りる準備をしないといけない。

その後、会社で洗面し、休み明けの仕事を粛々とこなしていく。3時間程度しか眠れなかったのであるが、体を横たえていたためか、不思議と眠気は感じない。本当に不思議である。小生の体、一体、どうなっているの?

それにしても、あの、JR東海の機関士の運転は下手くそ過ぎる。銀河に乗るのは、基本的にはビジネスマンである。銀河に乗る必要があるから乗るのであって、無駄に、のぞみより高い金を払っているわけではない。それを、あんな下手くそな機関士に運転させて、安眠妨害をするなら、銀河の利用価値は無くなってしまう。

さすがに、JR西日本区間では、自社の列車ということもあるのだろう、運転は極めて上手であった。しかし、深夜帯を担当するJR東海の運転がこのような状態では、

寝台料金を返せ

と言いたくなる。

客車寝台列車銀河廃止は、カウントダウンが始まっていると言っても過言ではない。また、寝台列車を牽引したことのある機関士が少なくなってきているのも理解はできる。

しかし、銀河を必要とする人々は居るし、現に運行している以上は、機関士にそれなりの訓練を課すのが鉄道会社の使命だろう。JR東海はそれが出来ていないのではないか。

利用者離れを加速させ、廃止を正当化させるような、あのような仕打ちは金輪際、止めてもらいものである。
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特急(型)列車乗継で快適帰省

2006-08-11 23:55:00 | ムーンライトながら
往路:8月11日(金)
八王子→新宿 :スーパーあずさ36号
新宿 →品川 :山手線
品川 →名古屋:ムーンライトながら91号
名古屋→難波 :アーバンライナー(DXシート)
難波 →天王寺:区間快速加茂行き
天王寺→   :阪和線
運賃:¥1,700+青春18きっぷ1回分
+¥2,260+近鉄株主優待券

所謂、盆休みに突入した。

例年、この時期には、下りの新幹線の乗車率は150%~200%となり、羽田を出発する飛行機も全便満席キャンセル待ち状態になる。運賃が割高な上にこの有様なので、バカバカしくなってくる。

また、当然、青春18きっぷを使って西の方へ旅行する者も増えるので、ムーンライトながらの混雑も激しくなる。特に、小田原から自由席になる定期ムーンライトながらの4号車以降の混み方は異常である。いくら安いからといっても、あのような雑踏の中で一夜を明かすのだけは絶対避けたい。

その点、臨時ムーンライトながら(ムーンライトながら91号)は全区間・全席指定の夜行列車であり、デッキ付きの特急列車の体をなしているので、指定券なしで乗り込んでくる輩も比較的少なく、落ち着いた夜を過ごすことができる。

それで、この時期はムーンライトながら91号に乗車して帰省することが恒例になってきた。そして、乗車日の1ヶ月+1週間前に指定券予約することに全勢力を傾けることになる。指定券さえ取れれば、後は、楽勝で帰省できる。


スーパーあずさ@八王子先週と同様、八王子を22時に出発。

しかし、全く同じルートを辿るのは芸が無いので、今宵は、ワンコイン分奮発して新宿まで特急スーパーあずさ36号に乗ることにした。

スーパーあずさの一般席は、JR東日本の割には優れていて、座り心地やシートピッチも申し分なく、かつこの時間帯だと2席占有できるので、たった30分ではあるが、非常に快適に過ごすことができる。

しかし、新宿に到着してからが問題で、特急ホームから山手線ホームまで遠いため、乗換が非常に不便である。これは、何とかして欲しいと思うが、新宿駅の構造上どうしようもないのだろう。今宵は、これを逆手に取って、ムーンライトえちごやムーンライト信州の乗客を当て込んで、遅い時間帯まで空いている特急ホームの弁当屋で、明日の朝食を購入しておいた。

寝台急行銀河@品川週末の金曜日ではあるが、本日は仕事を早めに切り上げた人が多いためか、この時間帯の山手線にしては空いており、余裕で着席できた。回りを見ると、これから旅行に出かける風体の乗客も多く見受けられた。

品川には23時過ぎに到着する。23時08分発の寝台急行銀河を見送る。流石に、今宵の銀河は、満員御礼状態であろう。

さて、ムーンライトながら91号が発車する品川駅臨時ホームには、先週と比べて多数の乗客がそれぞれのスタイルで列車到着を待ちわびている。いつもなら、25分までには、ホームに入線するのだが、今宵に限ってなかなかやって来ない。23時30分頃、ようやく列車が到着した。
品川駅臨時ホームで臨時ながらを待つ人々ムーンライトながら91号が品川臨時ホームに入線。

今宵の宿は、快速ムーンライトながら91号である。

今宵も先週に続いて、1号車に乗車。23時40分頃から検札が始まる。早めに入線し、早めに検札を開始するのは夜行列車にとっては、非常に良いサービスである。

ムーンライトながら91号検札中の風景もちろん、今宵も満席なのだが、大胆にも、検札中の車掌を捕まえて、指定券を購入しようとしていた女性がいた。しかし、東海道線ホームから出る49分発の小田原行きに乗って、小田原から自由席になるムーンライトながらの4号車以降に乗り換えて下さい。と諭されて降りていった。

列車は定刻23時55分に出発。

いつものように到着駅と到着時刻の案内があるが、今宵は鉄道唱歌のオルゴールは鳴らさない。そして、終点大垣で、6時丁度発の米原方面姫路行きに連絡しております。などと、懇切丁寧に、乗り継ぎ案内までしている。何度もこの列車に乗っているが、品川出発直後に乗り継ぎ案内までするのは、余り聞いたことがない。また、この”連絡”という関西風の言い回しが少し気になった。

睡眠薬のおかげで、横浜を過ぎて、大船あたりで沈没。小田原到着時になんとなく起こされた気がするが、次に意識が戻った時は浜松手前を走行中であった。

そして、浜松停車中に、この列車は、快速ムーンライトながら91号大垣行きです。車両は全車指定席です。指定席をお持ちで無い方は乗車できません。本日指定席は満席ですので予めご了承願います。なお、デッキでお立ちの場合も指定券が必要です。などと、大音響で放送をやってのける。多分、デッキで屯する輩に警告したかったのだろうが、翌朝豊橋到着までは車内放送を行わないことになっているはずなので、これは、安眠妨害である。

ムーンライトながら91号@名古屋まだ4時前である。もう一眠りしようと思い、あれこれ姿勢を変更するが、さっきの放送で目が覚めたようでどうも寝付けない。

結局、その後、名古屋到着まで眠れず。ぼんやりした頭で名古屋で降りる。振り返って開いている扉を見ると、デッキで一夜を明かしたと思われる輩が沢山いた。必ずしも若者ばかりではないのは、軽い驚きである。

先週同様、名古屋で6時発の近鉄アーバンライナーに乗り換える。

朝食はおにぎり2つだけ。例によって、待合室で、昨夜新宿駅で購入したおにぎりを頬張る。あまり食欲は無いのだが、二度寝するためには、胃袋に何か入れておいた方が良いだろう。

土曜日の朝から帰省旅行に出かける人も多いのか、早朝から近鉄名古屋駅も賑わっている。また、乗車したDXシートも、70%程度の乗車率である。

名古屋で近鉄特急アーバンライナーに乗換後ろの乗客が来る前に、リクライニングをフルに倒して、再び耳栓とアイマスクとを装着して睡眠モードに入ろうとするが、どうも寝付きが悪い。何度も言うようにせっかくのDXシートなのだから、もっとリクライニングの角度を深くしてもらいたいものである。もっとも、シートピッチをもっと拡げないと難しいのだろうが。

と、言っても、青山トンネル手前から八木到着まで、辛うじて眠れたようで、大阪府に入るころには、割とすっきりとした気分になった。

ギリギリまで、DXシートでふんぞり返っていたかったので、今朝は終点の難波で降りることにした。
難波でアーバンライナーから降りる。近い将来このトンネルから、神戸に繋がるはず。近鉄難波駅の工事案内

近鉄難波駅には、暫くご無沙汰している。近い将来、阪神電車が乗り入れると、随分と様変わりするのだろう。現在も工事が進められている。

JR難波駅入口近鉄難波駅を出て、さらに、西に向かって歩いていき、なんばOCATをかすめて、閑散としているJR難波駅に向かう。阪神が難波に乗り入れると、きっと、人の流れが大きく変わり、このあたりも漸く賑わってくることだろう。

ここから、関西線に乗って天王寺で阪和線に乗り換え、9時過ぎに自宅到着。名古屋では雨だったが、大阪は晴れ。暑い一日になりそうである。

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18きっぷ+エクスプレス早特で帰京

2006-08-06 17:45:00 | 新幹線
復路:8月6日(日)
   →大阪 :関空快速
大阪 →尼崎 ;新快速姫路行
尼崎 →草津 :新快速草津行
草津 →米原 :普通米原行
米原 →名古屋:新快速豊橋行
名古屋→新横浜:ひかり386号
新横浜→八王子:横浜線八王子行
運賃:¥8,870(エクスプレス早特)+青春18きっぷ1回分

元々、本日は、近鉄夜行バストレンディ号を使って八王子に戻る予定であった。順番からすると、今宵は近鉄バスが運行を担当するはず。これなら、熟睡できるのはほぼ間違いないので、先週、成田からの帰路、京王バスターミナルに寄って発券してもらった。

ところが、受け取ったチケットを見て愕然とした。なんと、運行担当会社が多摩バスになっている。なんで? 

多分、車両か何かの都合で、2日続けて近鉄バスかまたは多摩バスが運行したのだろう。番狂わせとは、正にこのことである。多摩バストレンディ号には今まで散々な目に遭っている。もし、日曜日の夜に乗って眠れないとなると、翌月曜日は大変辛いことになる。これは絶対避けたい。

という訳で、往路、帰宅途中、あべの橋駅西改札口にある営業所に寄って、乗車日を変更してもらうことにした。JRと同じで一度の変更は無料で行ってくれるのである。次回、1週間先は、別の手段での移動を既に予約しており、また、お盆休みの真っ最中なので既に満席である。
変更済みのバスチケット。なんと手書きで変更箇所を記載している。そこで、3週間先の週末に乗車変更してもらう。予定通り近鉄バスの担当と分かりホッとした。これで、翌日の仕事への影響を最小限に留めることができる。

さて、こうして、多摩バス乗車は回避できたのだが、問題は、この日曜日の帰京手段をどうするかということである。この夏の18きっぷの利用計画からすると、今回の帰京の一部に18きっぷを組み込む必要がある。18きっぷが余ってしまうからである。

とは言っても、暑い真昼に駅で列車待ちするのは避けたいし、自宅の滞在時間も延ばしたい。また、せっかく7月22日からJ-WESTカードでもエクスプレス予約が利用可能になったので、巧い活用方法を考えてみたい。

とまぁ、色々悩んだ結果、名古屋までは、新快速を乗り継いで18きっぷで、名古屋から新横浜までは、エクスプレス早特きっぷ(ひかり)でという解を見いだした。名古屋から最終ぷらっとこだまに乗車するのに比べると¥1,170高くなるが、自宅出発時刻を約1時間遅くできるメリットがある。それに、大体、残り1週間を切った段階で、日曜日の遅い時間帯、しかも夏休みの最中のぷらっとこだまに空席が残っているというのは、ちょっと考えにくい。

実際、予約して分かったのだが、エクスプレス早特ですら席数に限りがあるため、禁煙窓側は満席で、喫煙通路側で辛うじて予約できた。3日前までに予約というルールにはなってはいるが、金曜や日曜の遅い時間帯の早特きっぷを狙うなら、文字通り早めの予約が必要と思われる。

相変わらず混雑する新快速日曜日の夕方、尼崎まで逆行して草津行きの新快速に乗車する。天気が良いためであろう、8両という編成の短さも手伝って、新快速は上りも下りもラッシュアワー以上の混雑である。混雑するのが分かっているなら、朝と同様に12両で走らせれば良いのに。

それでも、尼崎まで逆行したおかげで、いつものように、大阪での乗客の入れ替えに乗じて着席することができた。京都までの約30分間、軽く眠る。

先行している特急の遅れの影響で、京都駅を約10分遅れで出発とのことであるが、まぁ、その程度なら問題はないだろう。

終点草津で普通米原行きに乗り換える。丁度、クラブ活動帰りの高校生が沢山乗っていたため、やや混雑していたが、それでも、余裕で着席可能である。

米原駅ホームほぼ定刻に、米原に到着。7番線に入ったので、8番線から発車する新快速豊橋行きへの乗換はすごぶる便利である。跨線橋をダッシュする必要はない。大抵の名古屋方面乗り継ぎ客は次の新快速に乗って来るはずなので、豊橋行きの乗車目標△△の先頭に立つことができる。鞄を置いて場所取りをする。これで、米原~名古屋での着席は保証された。と、ここまでは、実は、今年の春に経験済みである。今回は、ホームの弁当屋で駅弁を購入した。

米原駅8番ホームの弁当屋売れ行きが良いせいか、近江牛ステーキ弁当が3つ残っているのみである。¥1,250という結構なお値段のため、買おうか買うまいか躊躇したが、ここで買っておかないと、次にどこで買えるか分からない。今年の春に同じルートで名古屋に辿り着いた時、駅弁が全て売り切れて痛い目に遭ったことを覚えている。それにボヤボヤしていると、横にいるオバサン軍団に全て奪われてしまいそうだったので、意を決して購入した。牛肉弁当が非常に美味しかった井筒屋さんなので、きっと、高いだけの値打ちはあるだろう。

場所取り鞄に戻ると、新快速長浜行きが到着したようで、跨線橋から、沢山の人がやってくる。一気に列の長さはホーム反対側まで伸びてしまう。所謂、米原バトルである。

19時30分頃、新快速豊橋行きがゆっくりと8番ホームに入ってくる。ホームは非常に混雑しているので、"危ないですから、下がってください"というアナウンスが繰り返し流れている。

その時、ちょうど、小生の数メートル先、乗車待ちの列と列の間で、一人の初老の男が、ブツブツ言いながら、ホームの端から大きく身を乗り出して、向かってくる列車をじっと凝視している。

その目つきは、明らかに異常である。

列車は、2、3発大きくタイフォンを鳴らすが、それでも身を引かないので、一旦停車せざるを得ない。

ホームが混雑しているので、駅員も直ぐには駆けつけることができないようである。小生も、思わず、"ちょっと、あんた、何してんねん"と叫んでしまった。


そのうち、連れの者か、赤の他人か知らないが、同じ年頃の女性が制止し、列車は所定の停車位置に向かって再び動き出した。

病気なのか、それとも自殺願望なのか分からないが、全くもって人騒がせな話である。何かあって、列車が遅れでもしたら、小生も含めて大多数の乗客が迷惑を被ってしまう。なお、この男がその後、どうなったのかは不祥である。

まぁ、旅を続けていると、色々な出来事に遭遇するものである。

新快速豊橋行きは、満員の乗客を乗せて、定刻に出発する。大垣、岐阜、一宮と停車する度に若干の空席ができるが、米原で座れなければ名古屋までは望み薄である。関西圏の大阪と同様に、中京圏でも名古屋では沢山の人の出入りがあるので、車内に居れば、ここで着席することができるだろう。

エクスプレスE予約用端末実際、小生も、新幹線に乗り換えるために、名古屋で降りる。

名古屋駅改札を一度出て、エクスプレス予約の券売機できっぷを発券する。混雑する緑の窓口に比べ、非常にスムースに発券でき、改めて便利さを思い知った。

エクスプレス早特e特急券なお、この時期、在来線の定時運行はあまりアテにはできないので、エクスプレス予約の発券はギリギリまでやらない方が賢明だろうと思われる。

きっぷに記載された号車表示は16号車、なんと、先頭車両である。新幹線ホームを延々と歩かなければならない。普段、基本的には、禁煙車に乗ることにしているので、16号車が喫煙車だったとは全く意識していなかった。

名古屋駅中央改札を出てコンコースの向こう側にある売店列車到着まで、少し時間があるので、名古屋駅の売店に寄って、駅弁が残っているかどうか確認する。中央改札を出てコンコースの向こう側にある売店でも、新幹線ホームの売店でも、数は少ないが駅弁はまだ残っていた。が、やはり名古屋では、21時が駅弁購入のタイムリミットだろう。

ひかり386号は定刻に到着。

新幹線ホームの売店でも、数は少ないが駅弁はまだ残っていた。乗り込んだ16号車は、喫煙車ということもあって、かなり空いている。一応指定されたC席に座るが、真ん中のB席は空席であり不満はない。このあたりは、特定車両特定区画に詰め込まれるぷらっとこだまの座席指定とは違っているように思える。

早速、待ちに待った、お食事タイムとする。期待のステーキ弁当¥1,250。鞄に詰め込んで運んだ割には、内容物は踊ってはいない。で、メインディッシュのステーキは、ミディアムに焼き上げたお肉に、添付の容器入っているソースをかけるようになっている。が、なんと、その中身はごく普通の醤油であった。

いくら和牛だからといって、塩辛いだけの普通の醤油をかけて食うと云うのは如何な物か。ステーキ弁当とあるのだから、醤油仕立てであったとしてもステーキソースが付いてくると思うのが普通ではないか。もし、普通の醤油しか付いていないと分かっていたなら、小生は決して買わなかった。
ステーキ弁当ステーキ弁当。しょうもないおやつのゼリーを付ける位なら、マトモなステーキソースを付けて欲しい

肉そのものは、程々に柔らかく、お味は非常に良いのであるが、ソースがこれでは肉が泣く。全く期待はずれであった。¥1,250も出してこれでは悲しくなってくる。
今後、米原駅で弁当を購入する時には注意しよう。

食事を済ませて、パソコンを取り出して、紀行文の構想を練っているうちに、もう小田原に到着。さすがに速い。空いている3列シートで、少し眠る予定であったがそんな間は無かった。

そして22時26分、新横浜に定時到着。本当は、もう一本後のひかり428号で上京すれば自宅出発を30分遅くできたのだが、ひかり428号は新横浜を通過するため運賃が割高になってしまう。そのあたり、JR東海の作戦が見え隠れしているように思われるのは、考え過ぎか?

新横浜から、横浜線に乗って八王子へ向かう。そして、24時前に東京宅到着。自宅からdoor to doorで約7時間だったので、さほど悪い乗り継ぎではないだろう。

堺-八王子間を普通にエクスプレス早特で行った場合に比べて総額で¥1,050安くなっているので、辛うじて18きっぷのメリットが出せている。もっとも、¥1,250もした弁当が外れだったので、せっく浮かした交通費がチャラになってしまったのが、少し悔しいのだが。

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夜行列車における睡眠パターン

2006-08-04 23:55:00 | ムーンライトながら
往路:8月4日(金)
八王子→神田 :中央線快速
神田 →品川 :山手線
品川 →名古屋:ムーンライトながら91号
名古屋→鶴橋 :アーバンライナーNEXT
運賃:¥1,200+青春18きっぷ1回分
+¥2,260+近鉄株主優待券

この夏初めて、下りの臨時ムーンライトながらに乗車する。今年は、7月下旬に大阪へ出張の機会があったのと、丁度、そのタイミングに合わせてJALがバーゲンチケットを発行してくれたので、8月にはいって、ようやく乗車の機会が訪れた。

やはり、定期ながらよりも、往年の特急タイプの臨時ムーンライトながらの方が小生には好ましく思える。いかにも、旅に出るという雰囲気が漂っているからである。

品川駅臨時ホームへの階段付近仕事を終えて、一度東京宅に戻り、食事と風呂を済ませ、22時前の中央線快速に乗り込む。神田で山手線に乗り換えて、始発の品川へ。

朝の東北新幹線へ線路立ち入り事件に続き、今宵は、在来線線路への人の立ち入りのため、宇都宮線、湘南新宿ライン、高崎線や京浜東北線に遅れが出ているとのこと。相変わらずというか何というか。線路に入るアホは、とっ捕まえて莫大な損害賠償金を払わせたら良い。そして、それを大々的に公表するべきである。そうでもしないと、鉄道の定時性は、いずれダメになってしまう。

京浜東北線のダイヤが乱れているので、東海道線、横須賀線、東急線、京急線を利用するよう盛んにアナウンスが流れている。みんな、慣れっこなのか、そのために駅構内が特別混雑している様子はなかった。

ムーンライトながら91号@品川駅偶々、今宵の中央線や東海道線には遅れはなかったのだが、充分、余裕を持って行動するに越したことはない。

さて、23時20分頃、品川駅臨時ホーム8番線にムーンライトながら91号大垣行きが入線する。ホームへの入線が早く、かつ、出発前から検札が始まるので、早く眠りにつけるのも、臨時ながらのメリットである。
本日のムーンライトながら91号は、良い席に当たった向かいの臨時ホームに、品川止まりの列車が到着

検札中の車内23時55分、定刻に品川を出発。

鉄道唱歌のオルゴールに始まる停車駅と到着時刻の案内がある。臨時ながらで鉄道唱歌のオルゴールを聞けたのは、久しぶりである。それだけで、何となく旅の気分が盛り上がってくる。

大船あたりで、眠りに就くが、小田原到着時、"本日、小田原行きの最終列車の到着を待って発車します。発車は1時半頃になります。"というアナウンスが大音響で流れたものだから、起こされてしまった。

さぁ、困った、これでまた、暫く眠れなくなるかも...と思っていたら、やはり眠れない。1週間前の、上りの臨時ながらの時と同じシチュエーションである。

名古屋で、慌ててムーンライトながら91号から降りる結局、再度眠りに就けたのは、静岡を過ぎてから。そこからは完全に熟睡してしまい、気が付いたのは下車予定の名古屋到着直前であった。念のため、携帯の目覚ましバイブレータをセットしておいたのだが、全く役に立たないくらい深く眠ってしまったみたいで、もう少しで、先週の失態を繰り返す所であった。

途中駅での停車時間を切りつめたため、小田原での20分遅れの影響は全くなく、名古屋には定刻の5時19分到着。ここで、近鉄に乗換え、6時発のアーバンライナーで大阪鶴橋まで向かう。
近鉄名古屋駅の改札口 近鉄名古屋駅の特急列車発車案内表示

近鉄名古屋駅の待合室 列車到着まで、まだ時間があるので、近鉄名古屋駅待合室で過ごす。慌てて臨時ムーンライトながらから下車したため、身の回りの物を詰め込んでパンパンに膨れあがった鞄の中を整理しないといけない。

5時50分頃、ようやく列車がホームに入ってくる。この時間帯、ホームも線路も空いているのだから、もっと早く入れてもらいたいものである。

5時50分、アーバンライナー入線アーバンライナーに乗ってもう一眠りするため、1号車DXシートを予約している。このDXシート、最初のうちはたいそう気に入っていたが、乗り慣れてくると、リクライニングの角度が浅いとか、シートピッチが狭いとか、欠点が目に付いてくる。南海のラピードのようにガラガラなら、適当にボックスを作るのだが、乗客がそこそこいるし、途中停車駅の津や大和八木からも乗客が乗ってくる可能性があるので、そうもいかない。

アーバンライナーDXシート先週、上りムーンライトながらで熟睡し過ぎために、成田空港からの帰路、グリーン車でも眠れなかったのと同じパターンである。

そう言えば、夏風邪が直ってからというもの、ここ暫くは、早寝早起きの極めて規則正しい生活を送っていた。せめて、夜行列車に乗車する前夜は、若干、睡眠不足気味で乗り切る方が、結局は、時間を有効に使うことになるのだろう。体力的には辛いものがあるのだけれど。

アーバンライナーを鶴橋で降りる。何となく、すっきりしない気分で、アーバンライナーを鶴橋で下車。今朝は、ここで、近鉄奈良線に乗り換えて実家に立ち寄る。


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