復路:1月2日(日)
→天王寺駅前:阪堺電車
天王寺 →鶴橋 :大阪環状線
鶴橋 →名古屋 :アーバンライナー
名古屋 →東京 :ムーンライトながら
東京 →八O子 :中央線各停
運賃:¥290+¥120+¥4,150+¥1,280+¥510+青春18きっぷ
仕事の都合もあって、元々1月3日の朝に出発するつもりでいた。もちろん、青春18きっぷを活用して。
しかし、1月3日の日中に東海道を上るとなると、各所で大混雑に見舞われる事になる可能性が高い。東海道沿線には、有名な神社が多数あるからである。これを考慮するのを忘れていた。
かと言って、今更、Uターンラッシュの航空機やのぞみに乗車して、大枚叩くのもどうかと思う。
やはり、ムーンライトながらを使うべきだったか? と後悔することしきり。そこで、ダメもとで、サイバーステーションで検索してみることにした。
すると、なんと、1月2日大垣→東京が△になっていた。意外や意外。直ぐに×に変化するかもしれないが、衝動的にJR西の5489サービスに電話を掛ける。
すると、1席だけ空きがあるとのこと。
空かさず、オペレータのTさんに予約決済をお願いする。
くどいくらいに、JR西日本の駅で発券するように促されてチケットは無事入手できた。
次に、検討しないといけないのは、どうやってムーンライトながらに乗り継ぐか?? 今夜は親戚宅を訪問する予定があったので、そうそう、早くに退散するのは不義理である。
第一、青春18きっぷの残りも後1回分しかない。
新幹線で行くことも検討したが、ムーンライトながらの名古屋出発は23時20分と案外早いため、のぞみを使っても、そんなに、遅くまで大阪に居ることはできない。
結局、過去に散々利用したルート、近鉄を使って名古屋まで行く方法を採用することにした。
21時06分鶴橋発のアーバンライナー、これに乗ると名古屋到着は23時10分。ムーンライトながらとの連絡は10分という程良い時間である。株主優待乗車券を準備していないので、普通運賃を払わないといけないのが悔しいのだが、..。
正月休みだけあって、デラックスシートは満席であった。この分だと、混雑が予想される。それで、できるだけ空いていそうな場所を狙ってチケットレスで予約する。これで準備は整った。
さて、親戚宅を20時頃に辞去して、阪堺電車の某駅から天王寺に出る。
阪堺電車は一時期、堺区間の廃止が取り沙汰されたが、公金を使った支援策でなんとか、継続することができる見込みが立った。おまけに、堺市の支援により1月15日から全区間均一運賃¥200と値下げされる。小生が支払う税金の一部が運賃に充当されるので、せいぜい利用しないと、...。
沿線に住吉大社があるため、単行の電車は100%以上の乗車率である。以前は、堺方面からの電車はデフォルトでは恵美須町行きだったので、我孫子道での乗り換えを余儀なくされたのだが、いつの間にか、天王寺方面行きがかなり多くなっている。
実際の利用形態に合わせたものと推測されるが、なぜ、もっともっと早く、このようにしなかったのか不思議である。
天王寺到着後、JR西の5489発券機で、ムーンライトながらのチケットを出力する。
ふと、案内板に目をやると、JR京都線、琵琶湖線で遅延の案内が出ている(車掌が急病になったためらしい)。この分だと、今宵のムーンライトながらの大垣出発は遅れる可能性大である。
鶴橋で一度降りて、名古屋→豊橋のきっぷを購入する。
乗車券だけの販売は出来ないと宣う係員にムーンライトながらの指定券を見せて、発券するようにお願いする。
そんなやりとりがあって、近鉄線のホームに上がったのは、21時03分頃。間もなく、列車がやってくる時刻である。
流石に、奈良京都伊勢志摩を擁する近鉄だけあって、鶴橋駅は平日の夜と変わらず人が多い。もちろん、客層は異なるのだが。
21時06分発の名古屋行きアーバンライナー、この列車と小生との縁は深いのだが、最近はとんとご無沙汰していた。
自分のブログで検索すると、最後に、この列車に乗車したのは、2004年10月なので実に6年3ヶ月ぶりということになる。
以前は、ムーンライトながらの名古屋出発時刻が遅かったので、この列車に乗って、津で降りて、津から名古屋行きの急行(5200系だった)に乗り換えると、特急料金が節約できて、また、連絡時間が短縮されて丁度良かった。ことを思い出す。今のダイヤだと、先述の通り、名古屋まで通しで乗らないと、ムーンライトながらに乗り継ぐことはできない。
また、以前は、ムーンライトながらの停車駅が多かったので、何も豊橋まで乗車券を買わずとも良かったのであるが、今は、名古屋の次は豊橋なので、翌日の青春18きっぷに繋ぐためには、名古屋→豊橋間¥1,280の乗車券を購入する必要がある。
21時のアーバンライナーには、アーバンライナーNEXTが充当されていた。尤もアーバンライナーPLUSであっても、乗ってしまえば大差は無い。
今回は、一般席に乗車予定なので、混み具合が非常に気になるのだが、幸い、隣は空席だった。予約したときには、もっと空きがあったのだが、実際に乗車すると、空席は数えるくらいしかない。やはり、正月休みの近鉄は大繁盛である。
滑るように鶴橋駅を発って、一路、東へと向かう。次の停車駅は津である。
見るべき景色など何も無いのであるが、列車の走行音が長距離特急然としており、楽しい。これから2時間弱、2席占有して、ゆったりと過ごすことができる。
但し、睡魔には充分注意しないといけない。ここで眠ってしまっては、ムーンライトながらで辛い夜を過ごすことは明明白白である。
ところで、以前から、アーバンライナーの一般席の真ん中の肘掛けが2本組みになっているのが気になっていたが、今回乗車してみて、その良さが分かった。
新幹線と言わず、航空機と言わず、一般席の肘掛けは、普通は一本である。一本しかないから、早いもの勝ちだと言わんばかりに、肘掛けを丸々占領したり、相手のエリアに越境してくるマナーの悪い輩が居て、不愉快な思いをしたのは、一度や二度では無い。そんな事なら、肘掛けなどない、223系快速の方が余程良いと感じたことすらある。
アーバンライナーの様に、肘掛けが2本あれば、自分の肘掛けがどれなのか明確になる。それを使って、自分の肘掛けを斜め45度くらいに立てておけば、隣客の肘が越境するのを阻止ることができる。
こう考えると、肘掛けは2本の方が良いように思えた。
アーバンライナーは八木を通過。
かつては、乗務員が乗り込むために、運転停車したこともあったが、最近は通過するらしい?
桜井を過ぎて大和山地の奥へ進むにつれて、夜の帳が白く映えてくるようになってきた。年末の寒波でこの地方でもかなりの積雪があった様である。と、言っても、運行には全く影響が無い様で、列車は快走を続ける。
榛原を過ぎたあたりで、珍しく検札があった。
小生はチケットレスなのだが、それでもきっぷを見せろと言う。チケットレスでかつ指定された座席に座っている時には、検札を受けた事は殆ど無かったように記憶しているのだが、今回、たまたま、決済画面のプリントアウトを持参していたので、それを見せる。と、乗車券は? と訊いてくるので、ICOCAを見せると、それで済んでしまった。
名張を通過。
ここで、
アーバンライナーが松阪行きの特急を追い抜かす。特急を沢山走らせている近鉄ならではの光景である。
このあたりで、ニコチンを補給して、睡魔の来襲に備えておく。そして、紀行文の作成を開始。鍋物を食べ過ぎたのと、空気が乾燥しているため、喉が乾く。
やがて列車は、青山トンネルを抜けて、中川短絡線を通過し、一路、名古屋へと向かう。
間もなく津に停車。ここから乗車してくる人も居て少し驚いた。
四日市、桑名を通過して、終点名古屋に到着。ICOCAをタッチして、近鉄とJRの連絡改札を通過する。
ムーンライトながら、特に遅れの案内は無い様であるが、JR琵琶湖線の遅れは伝搬しなかったのだろうか?
23時18分、3番線ホームに列車がやってきた。
今宵の宿は、図らずも、ムーンライトながらになった。ムーンライトながらの経験は豊富な方だが、当日指定券を入手したのは、今回が初めてだった様に思う。
名古屋から大勢の人達が乗り込んでくる。
座席が見る見るうちに埋まっていく。
そして、小生の隣には、既にお休みになっている方が居た。まぁ、小生の席をきちんと空けて頂いているので、礼を弁えた方だろう。良かった...。
名古屋を出発して、岡崎付近で、車掌さんが検札に来た。夜行列車にも拘わらず、若い女性の車掌、それもかなり美形のお方である。
美形のお方ではあるが、列車の揺れに抗するために、足をしっかり開いて前屈みで検札する姿は、ちょっと勿体ないと言うか、イメージに合わないというか、...。こんな時、航空機のCAさんなら跪いて乗客と応対するのだが、列車の検札は次から次へと移動しないといけないので、そうもいかないのだろう。
豊橋を過ぎて、おやすみ放送が流れてから、小生も眠りに就く。
今宵は、なぜか、直ぐに入眠できた。
途中、全く起きることもなく、横浜手前のおはよう放送で意識が戻った。その後、再び眠りに堕ちて、品川到着時に、隣客が小生を跨いで下車したのは覚えているが、それ以外、東京到着まで、うつらうつらとしていた様である。
東京到着後、長いエスカレータを昇り、
中央線各駅停車に乗車する。この列車は、折り返しなのでシートが暖かだった。
座った場所が良かったせいか、再び記憶を失い、気が付いたら、高尾に停車中で、この車両は、既に快速東京行きに変わっていた。つまり、乗り過ごしてしまった訳である。
ムーンライトながらや中央線で、これほど熟睡できたのは、久しぶりである。
しかし、もう一往復、中央線で眠るくらいなら、自宅のベッドで眠った方が余程快適なので、今度こそ寝過ごす事なく、八王子で降りる。
そして、路線バスに乗り換えて自宅へと向かった。
今回、なんとか、ムーンライトながらのチケットが入手できてラッキーだった。
昼間、新快速/新幹線の乗り継ぎで東海道を上る事を考えると、乗り換え無しで運んでくれるムーンライトながらの威力は、翌日が休みであるなら、絶大である。
経験7年目にして、それを改めて感じた帰京の旅であった。
ムーンライトながらの座席が取れなかった時には、夜行バスで移動。
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