「養生」について
参考までに載せます。
(二十四節気養生のなかから)
≪素問・異法方宜論≫
東西南北中の5つの方向は地域、環境、気候が異なっているため、住民の生活習慣も異なっており、異なっている体質を形成し、異なっている病症にかかりやすく、そのため、治療の方法はそれに応じて異なる。
≪格致余論≫(朱丹渓)
平凡な人の形について、長は短に及ばず、大は小に及ばず、太るものはやせるものに及ばず、人の色について、白は黒に及ばず、若いものは青白いものに及ばず、薄は厚に及ばず、太っている人は湿気が多く、やせている人は怒りやすい。白いものは肺の気が弱く、黒いものは腎臓の気が不足する。形と色が特別であれば、臓腑も異なり、表面の症状は同じであるが、治療の方法は大いに異なる。
≪医理輯要・錦嚢覚后篇≫
風邪を引きやすくて病気になる者は、表の気が平素弱い。寒くなりやすいことで病気になる者は、陽の気が平素弱い。熱くなりやすくて病気になる者は、陰の気が平素衰えている。消化不良になりやすい者は、脾臓、胃の気が不足している。老いやすい者、傷つきやすい者は、中の気がかならず損なわれているのである。
これをみても分かるように、人体の発病の主な原因は、体質の違いにあり、つまり体質がいくつかの病気になる要素に対して感染しやすい性質をもつことを決定づけているのである。どのようによくない体質の状態を変えるかは、わたしたちが関心を持つべきな問題である。
体質は固定して変わらないものではなく、同じ環境のもとでも、わたしたちは積極的な生活態度によって、積極的な養生の措置を取りさえすれば、体質上の偏りを是正し、寿命を延ばす目的を達成することができるのである。
どんな体質の人であろうと、目的意識をもった保健による養生を堅持しさえすれば、絶えず生活の質を高めることができ、どんな人でも自分の寿命を延ばし、健康で長生きできようになれると信じている。