2020-0119-man3484
万葉短歌3484 麻苧らを3229
麻苧らを 麻笥にふすさに 績まずとも
明日着せさめや いざせ小床に ○
3229 万葉短歌3484 ShuG472 2020-0119-man3484
□あさをらを をけにふすさに うまずとも
あすきせさめや いざせ小床に
〇=出典未詳。
【編者注】相聞(3455-3566、112首)の第30首。男。
【訓注】麻苧ら(あさをら=安左乎良)[「麻の繊維」。09-1800(長歌)小垣内之 麻矣引干(をかきつの あさをひきほし)]。 麻笥(をけ)[13-3243(長歌)処女等之 麻笥垂有 績麻成(をとめらが をけにたれたる うみをなす)。下記注]。ふすさに(布須左尓)[「たくさん、の意らしい。・・・中央語の<ふさ>・・・と同源・・・」。08-1549(旋)瞿麦花 総手折(なでしこがはな ふさたをり)、09-1683捄手折 吾刺可(ふさたをり わがかざすべく)]。績まずとも(うまずとも=宇麻受登毛)[「<績む>は麻などの繊維を繋いで縒(よ)り合わせ、糸にすること」]。着せさめや(きせさめy=伎西佐米也)[「<着せさ>は・・・<着す>の尊敬態。・・・ここは親愛の上に立っておどけていったもの」]。いざせ(伊射西)[「<せ>は・・・<す>の命令形」]。
【編者注-麻笥】細く裂いてつないだ麻を入れる円形の器。桧(ひのき)の薄皮を曲げて作る。=麻小笥(をごけ)。(『詳説古語辞典』)