A DAY IN THE LIFE

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次世代テレビ放送はどうなるか? (11) 若者はテレビ離れしているか?

2011-09-04 | Weblog
今年2月に発表されたNHKの国民生活時間調査でも、若者のテレビ離れ(視聴時間の減少が)は明らかであった。この傾向はここ数年言われ続けられてきたことであり、改めてデータでも立証されたということだろう。少し前からの動き、論調を振り返ってみよう。
2008年、当時のNHK福地会長のコメントがある。

●「若者のテレビ離れに危機感」NHK・福地茂雄会長


インターネットの影響は勿論だが、「視聴の希薄化」という表現には多くの意味が含まれていると思う。要はじっくり見なくなったということだ。昔からTVは「ながら視聴」というとりあえずテレビがついているという状態はあったが、これに加えて「分割視聴」「部分視聴」という形態も増えてきていると思う。

このコメントに、早速、2chでもこの話題に対するコメントが寄せられていた。

●若者のテレビ離れ 【2ちゃんねるより抜粋】



テレビ離れしてしまった人々のメッセージだ。
・国民洗脳を役割に持つマスメディアの立ち位置が分かってテレビ離れをした層
・お笑い、バラエティー、ネタバレの情報番組、内容の薄いドラマなどコンテンツの貧弱さに飽き飽きした層、
・放送時間に合わせた生活をおくることが無理になった層
など、彼らのテレビに対する評価・自分の生活での位置づけは大体が想定されるものだ。

そして、最大の要因はやはりインターネットの普及と、その利用との相対比較の結果テレビを視る必要がないと判断したか、あるいは見る時間が減ったのがひとつの結論である。

手を変え、品を変えドラマ作りをやっても視聴率の取れない局が四苦八苦している。

●面白くない番組しか作れないテレビ局が「若者のテレビ離れ」という言い訳


この議論は、視聴率だけを評価尺度としてきた番組作りの限界で、これも今に始まった話ではない。悪循環が進んでいるだけだ。視聴者に迎合しすぎたドラマがいいドラマになるはずが無い。あくまでも制作者やプロデューサーの意図や意思があって、視聴者の感動や共感を得るのが番組作りの基本だと思う。

●【社会】 若者のテレビ離れが進むなか、完全「見切り発車」の地デジ移行…地デジ難民は29万世帯か


とあるが、若者のテレビ離れと完全地デジ化はあまり関係が無いかもしれない。完全地デジ化でテレビ離れを助長したのは高齢層だと思う。

●若者は“テレビ離れ”していない--M1・F1総研の調査で明らかに


こんな調査結果もあるようだが、調査範囲が東京中心の1都3県であること、視聴番組に関する調査データが無いので、これだけでテレビ離れしていないというのも難しい。
しかし、若者は特に、色々なディバイス、生活シーンで「テレビコンテンツ」に接しているのは事実だろう。今の視聴率、あるいは狭義のテレビ視聴という定義の中で議論していると実態を見誤るかもしれない。ちゃんとした調査設計をすると面白い結果が出るかもしれない。

単純な調査だが、この方が説得力がある。

●若者の「○○離れ」実際に離れているものは? 3000人回答結果「テレビ、新聞離れ」が上位


まあ、順当な数字だろう。

ではどうしたら良いかという話になるが、

●「若者のテレビ離れ」を食い止めるには


これは、いわゆるディバイス論議だ。茶の間のテレビが大型の薄型テレビに変わったが、ここだけがテレビ視聴の場でないのは特に若者にとっては当たり前。そして、テレビ放送以外の視聴を合わせて考えると、スマートTVの話になっていく。これも次世代テレビのひとつの答えかも知れない。

●ネットTV有料配信 若者のテレビ離れを食い止められるか?


テレビ番組をリアルタイムで見るか、タイムシフトで見るかはビデオレコーダーが世に出た時からの流れ。これもタイムシフトのひとつの流れである。リアルタイム放送ではなくオンディマンドに本格取り組むという話が近々動きそう。コンテンツが良ければよい結果が出るかもしれないが、コンテンツを見る気がしないという層にはオンディマンドにしても結果は出ないであろう。

テレビ離れの原因は色々な要素が組み合わさっているが、ひとつひとつ解きほぐしてみよう。
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