gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

キザ

2018-05-25 10:14:18 | 日記
A Youngman named willhelm inn in the city 、教師が黒板に書く。優等生を指名して( )以外の文を訳させる。「うーんと、ウィルヘルムという若い男、それと市内の旅館」、優等生が答える。教師は満足そうにうなずき、「さて、その若い男が宿に泊まっていたとするには、カッコ内に何を入れればよいか?」と問う。優等生が「うーんと、泊まるはステイだから…」「そうだ、だから?」、優等生が口ごもる。私は周囲の数人に聞こえる程度の小声で「ウォズ ステイング」と言う。優等生の頭の中には、イズとステイが浮かんだのだろう。これは約70年前の田舎の中学校の英語の授業の一場面である。いまなら、「そんなの小学生だって楽勝だよ」となるのだろう。しかし、そのとき正答出来たのは50人学級で私一人だけだった。私は家で祖父に英語を習っていた。祖父は大学を出て専売局に入り、そこから英国に派遣され、ロンドンに2年間駐在していたから、英語はホンモノだった。中学時代に限ってのことだが、私は英語に関してだけは教科書に先行していた。前述の例だけでなく、この答えは俺しかできないぞと思うことがよくあった。

私は、自分だけが知っている答えを挙手して発表するのではなく、自席でボソッとつぶやくのが常だった。それが好きだった。手を挙げるよりカッコイイと思っていた。ただ、知っているのに黙っているのはモッタイナイ気がした。だから、5,6人の男女に聞こえるように声を出した。教師がやがて正答を告げ、説明を始める。すると周囲から、「ヤボ、凄えなぁ」と声があがり、私は嬉しくなる。得意になる。

以上のことがキザであることに気づいたのは20歳ぐらいになってからだったと思う。キザは気障と書く。見る人が見れば、気に障るイヤラシイ行為である。私はイヤラシイ中学生だった。キザな14歳だった。

コメントを投稿