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誤解語辞典

2015-04-18 19:49:16 | 日記
「2階から目薬」って、凄いと思う。これ、絵にすると、庭に立って空を見上げている姿勢の亭主に、2階の窓から身を乗り出した女房が点眼薬の小さな壜を振って、数滴の液体を落とすという試みだ。野球に、絶妙なるコントロールなる言葉有るが、そんなものじゃない。亭主の眼が極く大きいとしても、風の向きもあるし、もしそれが成功すれば神業と言ってもいいのではないか。   いや、この「2階から目薬」は、もっと色っぽい話だ。或る②津曜日の夕方、家で亭主が酒を呑み始めた。すると女房が「あなた、もう呑んでるの? ごはんの時まで待てないの?」と荒い口調で言い、かっとなった亭主は、家を出て街に向かう。途中の酒屋でポケットウィスキーを買って、ヒトクチ、フタクチと呑む。呑んだついでに、ふとトイメンのマンションに目をやると、2階の1室の窓が開いていて、中の様子がチラチラと映る。どうやら若い女性が着替えをしているらしく、赤や青の着衣の動きの間に白い肌がチラつく。 そうだ、この時間は酒場のホステスの出勤タイムだ。だから、彼女は普段着から外出義に換えようとしているのだ。あ、また白いものが見えた。 こういうのを、俗に、目の薬(保養)と言う。そして、その薬が、この場合、2階の窓の風景なのだ。つまり、2階から目薬とはこのことだ。 誤解語辞典のようなものを書いたらおもしろいかもしれないと考えたのは、脳梗塞を患う前だった。私のセンスでは無理だろうけれど、頭の体操にはなるのではないかと思った。

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