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スローカーブ

2018-04-05 08:57:52 | 日記
草野球の強打者だった頃、どうしても打てない球があった。アウトコースに曲がって来るスローボールである。私は低めの球に強かった。真ん中あたりでも内角でも、低めの球をすくいあげるように強振りすると、左翼手の頭上を越えることも多かった。なぜ外角のスローカーブがダメだったのか、バットには当たるのだが、1塁のライトへの凡フライやファウルフライになってしまうかは、わからなかった。私は中学でも野球日には入らなかった。つまり、誰からも指導を受けたことがない。もし、上手いコーチ役がいれば、外角球の打ち方を学べたかもしれないけれど。

公団住宅に住んでいた頃、Iさんという将棋相手がいた。Iさんは不思議な手を指すことがよくあって、そこが面白かった。素人同士の対局だから、コマがぶつかり始まると、ゴチャゴチャ状態になって来る。Iさんはそういう場面でやんわりした手を指す。ん?と思う手を指す。私の棋力は前にも書いたように、テレビゲームのソフトで初段級とあるものと対戦して3勝7敗である。Iさんも似たようなものだった。しかし、そのやんわり・ふんわりした手が出ると、私はよく負かされた。そのとき私はふと、野球でのことを思い出した。アウトコースにスローカーブを投げられて、見送ればストライクだから、仕方なくバットを出す。結果は高々と舞い上がったファーストのファウルフライ。Iさんの将棋はそれに似ていた。Iさんが自陣に桂馬を打つ。ちょっと弱気に見える。2手ほどリードしているように見える。しかし、攻めきれるように思えて、それが簡単ではない。いつの間にかIさんの桂馬が活きて来ている。スローカーブにやられた感じになる。

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