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世論

2012-03-22 09:19:15 | 日記
国家権力、外交機密と国民の知る権利、記者魂、沖縄の(地理的)場所、戦争の爪痕、女ごころ、運命の人との出会いと別れ、そして世論という得体の知れぬもの・・・、18に放送が終わった、山崎豊子ドラマ『運命の人』は、そういった事々を柱に組み上げられた秀作だった。 密約の疑惑を取り上げた西山太一君(ドラマでは弓成亮太)は、最初は英雄視されるが、検察側が用意した「密かに情を通じ~」の起訴状の一言で躓き、世間の関心は、密約から男女のことに傾いてしまう。 いったいに世論とは何なのかと、山崎豊子さんは問うている。  世論調査が多すぎると、前に書いた。私も新聞社から、電話でのリサーチを受けたことがあって、それは1問について3ツか4ツの答えがあり、その中から、賛成なら01のボタンを押してくださいといった形式ものだったが、途中で面倒くさくなって切ってしまった。 また、テレビでは毎日のように街の声を拾っている。 調査員がオバチャンにマイクを向けて、消費税のアップをどう思うかをきき、オバチャンは「仕方ないかもしれないけれど、その前にやることがあるんじゃないの?」と答え、これ善問前答というか、すべてテレビの司会者とコメンテーターのやりとりと同じである。 少し前に芥川賞を受賞した青年が「もらっておいてやる」と発言して、それをユニークだと評したコメンテーターがいて、同席の人達が賛同するのを見て、私はある気持ち悪さを思った。世論とは何か? お盆の上に、たくさんの豆を置き、お盆をほんの少し傾けると豆はザーッと一方に流れる…とは、曽野綾子さんの答えだが、これほどの名答はないと思う。

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