2007/04/29
「宵過ぎにトロトロすれば枕上美人が座り恨みこという()」
「もののけにおそわれいたる心地して紙燭も消えてひんやりとする()」
「紙燭つけ弓弦を鳴らし警護せよ命じたれどもすでに遅きか()」
「惟光を呼べど来たのは明け方で遅れきたるをうらめしとする()」
「夕顔の遺骸をはこぶ山寺へ東山なる尼子の元へ
(惟光の父の乳母だった人の元へ)」
「思うふとていとこそ人に馴れざらめしかならひてぞ見ねば恋しき
(拾遺集、右近が引用)」
「見し人の煙を雲とながむればゆふべの空もむつまじきかな(#36)」
「あの人を焼きし煙を雲と見りゃ夕方の空なつかしきかな()」