この何日か荒れ模様の天気の中で、それでも雨が途切れたときに用事に裏にでれば庭の小さな椿の木に白い花が一輪咲いているのに気がついた。
毎年今頃には氷点下の毎日で、そんな景色の中では霜や雪の間に健気に寒椿が咲き、それを見ていると力がつくという風なのだが、今年はそういうことのない、寒くはないけれど鬱陶しい空の下だからポッと花一輪そこにあってもなかなか気づかない。
白いけれど所々に茶色の染みのある花は還暦を越してきた我々の姿を示しているようにも見え、それを花瓶に挿して庭に向けるとあと10日ほどはそこに立っていられるかとも思えてくる。
寒椿一輪庭を眺め居り