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2010年 3月 某日
夕方になって屋根裏部屋にも夕餉の匂いが下の台所から漂ってきた。 それで大体何がキッチンで出来上がりつつあるか想像が出来る。 魚か肉か、煮込んだものか焼いたものか、そういうことだ。 今日はグリルされたパプリカの特徴ある匂いがする。 下に降りるにつれそれが薄れて肉の匂いがするので確信もあやふやになったのだがパプリカか、と家人にいうと、いい香りでしょ、と答えが返った。 ガラス製オーブン料理用の容器がテーブルに据えられていて、今夜は冷蔵庫にあるものででっち上げたギリシャ風やっつけオーブン料理だという。 ここでは焼けたパプリカの甘いにおいがチーズの匂いと混ざる。 パプリカのローストされたもの獅子唐が焼けるのと同じ種類の匂いだ。おなじ種類なのだから似ているのは同然なのだが生でサラダのパプリカを喰う時には獅子唐と比べることをしないのは獅子唐を生で齧ったことがないからかもしれない。
何がギリシャ風かというと茄子が入っているからだと言うのだが、それではチーズはギリシャの山羊のチーズかと問うとそうではなくてイタリアのペコリーノとオランダ・ハウダをまぜたもの、冷蔵庫にあったからだと言う。 初めに野菜をいためたときにはバターとオリーブオイルを使っているけれどバターはオランダ製、オリーブオイルはどこからか分からないし、ごちゃごちゃだけど、ま、どちらかというとギリシャ風だわ、と決め付ける。
ムサカのようではあるけれどトマトの入っていないムサカはあるのだろうか、それにトマトも入ったムサカと同じようなトルコ料理を食べたことがあるが地中海東方のあのあたりではオーブン料理にしてそこに茄子が入っていればギリシャ料理というのだろう。 その辺は料理本もなにも使わずやっつけの思いつきでやったのだから「ギリシャ風」でも間違いないのだろう。
軽くジャガイモを茹でてそれをひき肉と野菜を軽く炒めたものとともにガラス器に入れベシャメルソースのようなものを注ぎチーズをかけ、30分ほどオーブンに入れてそのあと10分ほど蓋をとってそのままオーブンで焼いたのだそうだ。
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