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いつでも君のこと好きだったよ

カレンダー

2014-12-15 21:34:08 | 日記

 きょう家に帰ったら、写真家の井上隆雄さんから来年のカレンダーが届いていました。

 

 きのう掃除したばかりの二階の和室に飾るのにぴったりです。 以前、井上先生のアトリエで顧客名簿作成のお仕事を手伝っていたことがあり、それ以来毎年送ってくださるのです。 アトリエの中央に大きな木のテーブルがあって、お昼ご飯のあとにお茶をいただきながら、いろんなお話をするのが楽しみでした。

 

 きれいに磨かれた大きなガラス窓からは、庭の竹のそよぐようすや、降り積もった雪を眺めました。 あのころまだ息子も小さくて、夫の両親に預けて通っていました。 慌しい日常のなかで、あのアトリエでのひとときは、別の世界のドアをくるりと開けるような、幸せな時間でした。

 

 雪の積もった坂をあるいていると、キウイの木にメジロがきているのを見かけたりしました。 

 

 先生のアトリエには夥しい数のフイルムがアシスタントの人の手できちんと整理されていて、私がうっとりと見ていると、作品を絵葉書にしたものをたくさんくださいました。

 

 その翌年のカレンダーができあがってきたときに、一枚一枚めくって見ていたら、先生が 「どの月の写真が好きですか」と訊かれました。 私は12月までの写真をゆっくりみてから、

 

 「5月です。」と答えました。

 「やっぱり若いな」 と先生は笑っておられました。

 

 もう30代も終わりのころだったので、自分ではまったく若いと思わなかったのですが、もっと大人なら10月とか11月っていうのかなぁと思いました。

 

 きょうもカレンダーを一枚一枚めくりながら、5月のところで立ち止まり、 きれいな若葉だなぁと思いながらあのときのことを思い出していました。

 

 いまの私だったら9月のエノコロか10月のススキ、と答えます。 なかなかお会いすることはないけれど、カレンダーが届くと、今年も先生はお元気なんだなと嬉しくなるのです。

 

 写真:藤田凌也 京都御所 2014.11.02

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