ほよほよさんぽみちNEW

いつでも君のこと好きだったよ

ほんとか、色の付箋

2015-07-13 22:36:51 | 日記

 歌集を読むときは小さい付箋をつけながら読みます。 長さ2センチくらいの。

 

 きのう、長距離移動を電車でしたので、手元に未読の歌集がなくなりました。 それで、今朝、通勤で歌人論を1冊にまとめた本を読み始めたのですが。

 

 歌ならすうっと入って来るのに、いちいち「ほんと?」「ほんまぁ?」「ほんまか?」「ほんとか?!」と、疑問がつぎつぎ湧いてきて、疑問の湧いた行の上に黄色い付箋を貼っていったら、まだ24頁しか読んでいないのに、ほんとか付箋が7枚もつきました。

 

 ほんとかなって思うのは、納得させられる裏付け、それがなくても筆者がなにか新しいことを見つけて心を動かされたパワーみたいなもの、両方ともないせいだと思います。

 

 こういうときに思い出すのが高安国世の『抒情と現実 今日の短歌 明日の短歌』の中の言葉です。(初出は1947.09.16 『高槻』第2巻第9号なので、34歳のときにこういうことを書いているんですね。)


 「一つの論を立てるのはよい。だが自縄自縛に陥らぬ闊達明敏さが必要である。自ら規定したものに違わざらんとして些かでも自由を束縛し、真意をまげるに到れば不幸である」


 なにか先走りして、ゴールが決まっていてその場所に連れていくために強引にもっていこうとされると、それは違うのではないか、という疑問がわきます。 連れて行くなら連れて行くための道を整え、周辺の風景も見せ、読者が自らその場所に辿り着くような配慮がいるんじゃないかと思うのです。


 まぁ、読者として言うのは簡単で書くのは難しいことは知っているけれど。 


 

コメント
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