観測にまつわる問題

政治ブログです。「保険」「相続」「医者の給与」「国民年金」「AIロボット」「運輸エンタメ長時間労働」「GX」を考察予定。

負担の話から逃げてはいけない

2012-01-15 22:30:19 | 日記
名目成長4%の脱デフレ条項を 消費増税災厄を避けよ(編集委員・田村秀男)(MSN産経ニュース 2012.1.15 09:12)

税金を増やせば可処分所得が減るのは分りきっている。少子高齢化で老人が増え働く人が減れば負担が増えるのも分り切っている。何をどう言い繕って見せたところで基本的な事実は動かない。

大体がさらりと名目成長率を上げるなんて書いているが、それが今まで出来なかったから苦労している。お金を何処から出して何に使うつもりなのか。国が公共事業を(借金で)やるつもりなのか、民間にお金を使わせるつもりなのか。この少子高齢化で市場が確実に収縮する中でどうやって?仮に民間資金が動いたとして、預貯金が減れば破綻が早まるのは確実。夢物語にも程があるというもの。

これだけ急激な少子高齢化は日本が世界でまっさきに突入しているのであって、模範無く日本はこの大きな問題を解決していかなくてはならない。問題から逃げて国家財政が破綻してから気付くよりも、今から取り組んでいった方がいいに決まっている。

経済議論の活性化も必要

2012-01-15 14:58:59 | 日記
大型車のEV化の記事が今日の日経にあったが、アメリカの大型車市場でそういう流れがあるらしい。小型車のEV化はあまり効率が良くないが、大型車は効率が良いとか。そういう流れなのだろう。小型車の方が燃費はいいに決まっているが、アメリカの大型車市場は無視できない規模はあると思う。世界的には新興国でエネルギー需要は高まる流れもある。否応無くそういう世界の流れを見てビジネスをする時代になって来ているのであり、日本の政策(規制)などもそれを視野に入れていかないと、ガタガタになってしまう可能性もある。

同じく今日の日経で小型原子炉でビルゲイツと中国が組むという記事があった。FBIと米原子力産業のベンチャーが問題にしているが、いろいろと国内的に難しい問題もあるらしい。正直、ビルゲイツと中国に組まれてはやってられんなぁと思う。日本経済の再浮上は生半可では難しいのだから、貪欲に新しい市場を創っていくべきではないのか。

同じく今日の日経でLINEというスマホのアプリが世界で伸びているという記事を見た。韓国系企業の純和製アプリらしい。無料のアプリを配布してどうマネタイズするかが課題のようだ。

株価の低迷の問題を考えるオピニオン記事もあった。日本はアメリカ企業の収益力と日本株の株価低迷をしっかり自覚する必要があるだろう。多分これまできちんと対応してきていなかったから、こうなっているのだと思う。

財政再建と同時に経済活性化も十分取り組んでいかなければならない。予算をより良いものにしていくために政治は議論を否定するべきではない。反対ありきではなく、ベストに近づけるための努力が求められている。真摯に経済専門家の意見も聞いて、これでヨシというところまで持っていくようにするべきだろう。

逆風と正確な情報

2012-01-15 13:35:07 | 日記
風力発電コスト高、モニュメントに(2012年1月14日18時32分 読売新聞

>風力発電所は2001年3月に完成。風車は1基で、建設費約1億9000万円は、経済産業省が所管する独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がほぼ半額を負担し、道の補助を除く約5000万円を町が負担した。隣接する町の農業研究施設に電力を供給したうえで、余剰分は北海道電力に売電してきた。約9年半で計6170万円の売電収入があり、6430万円の維持管理費と収支はほぼ均衡していた。

>しかし、10年10月に発電機のベアリングが破損して稼働を停止。欧州製で部品発注のほか高所作業が必要となるため、修理には約4000万円かかることが判明した。全額を町が負担しなければならないことから、町は「長期的に見た場合、コスト面で運転再開は困難」(町企画財政課)と判断、発電所を廃止した。

風力発電は再生可能エネルギーの中ではコストパフォーマンスが良いとされるが、日本の状況を総合的に考慮しつつ、正確にコストを算定する必要があると思う。ヨーロッパやアメリカは広く、日本は狭い(適地を探しにくい)。一定の緊張状態が続く半島情勢などを考えると、ヨーロッパのような国境を越えた協力は難しい(どころか、東西の融通も難しい)ものがあり、人口密度も高く、装置をそう簡単に並べられるものでもない(火力発電所や原子力発電所のようにコンパクトに収まらない)。だからこそ、進んでないのであり、特に日本政府が努力不足というわけではない(何故、もっと本気でやらないのかという指摘もあるが、当たってない)と思う。それはともかく、原発に逆風があるからといって、原発のコストだけ過大に算定してはならないのであって、再生可能エネルギーの公平な算定に繋がる読売のこの記事は貴重だろう。

少なくとも原発の再稼動はコスト的に圧倒的に安いはずだが、原発のコスト高を過大に言い立てる風潮は国論を誤らせかねないという危機感がある。安全面の検討・対策は大事と思うが、コスト面で嘘をつくのはどうだろうか?

九電の偽メール事件も何を問題とするかはっきりさせないまま、悪いイメージが独り歩きしていないだろうか。社員は確かに一般市民と言い難いが、脱原発運動家(まず原発に有利な材料は言わない)も到底一般市民と言い難いものがあると思う。世論調査はある程度全体の考えを探る参考になる(それも質問の仕方などである程度ブレも出る)が、意見募集なんて、どこのどういう人が送ってくるのか分らないのだから、こういう考えの人もいると参考にすればいいとうだけの話。あまり九電を叩き過ぎると、脱原発運動家の意見=住民の意見と誤解される怖れがあるような気がする。動員は禁止できないのだから、最終的には決定権者が責任を持てばいいと思う。賛成派を辿れば社員が関係ないということはそれほどはないだろうが、全部問題にすると寧ろ意見が偏るに違いない。

国際情勢と外交安全保障雑感

2012-01-15 12:11:02 | 日記
原発事故相 核不拡散取り組み強化(NHKニュース 1月14日 23時52分)

>細野原発事故担当大臣は、茨城県東海村にある独立行政法人日本原子力研究開発機構を訪れ、IAEA=国際原子力機関の原子力施設への査察などで採取されたウランやプルトニウムなどの核物質が、平和的に利用されているか分析して調べるための施設を視察しました。このあと、細野大臣は記者団に対し、「ことしは、北朝鮮やイランなど、国際的な核拡散への懸念が強まっている。日本は、IAEAと連携して、核不拡散に模範的な取り組みを担っていると自負している。

本当はイスラエルのような戦略的曖昧さが必要と思うが、残念ながら(?)日本はIAEAの模範生のようである。イラン情勢が緊迫している時期のニュースであることが示唆的であるが、どれほど(力が無い)日本の核不拡散政策に意味があるか疑わしい部分もある。中東情勢は日本の国益に直結するものの、日本は周囲の安全保障環境を考えることが第一であることを確認したい。

イラン情勢で気になるのはイランの国益とは何か?ということ。イランはイランの国益に従って動くだろうが、ホルムズ海峡の安定はイランの大きな国益でもある。年来の敵対国イラクの力を考えると、今周辺国でイランの脅威と言える国はないと思う。問題はイスラエルや欧米との関係だと思うが、少なくとも欧米(や日本など)とイランの国益はホルムズ海峡の安定で一致しているだろう。勿論、これはホルムズ海峡の安定を人質にすれば、イランが欧米から譲歩と言えるほどのものを引き出せるということではない。

IAEA調査団受け入れ イラン外務省が表明(MSN産経ニュース 2012.1.15 10:48)

>イラン外務省のメフマンパラスト報道官は14日、国際原子力機関(IAEA)の調査団が「恐らく月内にイランを訪れる」と述べ、調査団受け入れの用意と時期について初めて表明した。国営イラン通信が伝えた。

焦点はイランのIAEAの受け入れがどの程度欧米をはじめとする国際社会を納得させるかに移ってきているようだ。これは今まで決裂してきたことであり、そう容易なことではないと思うが、破局のダメージは大きい。既に国際社会を納得させている日本の関与はあってもいいかもしれない。これをきっかけにイランと欧米の関係が改善されることを改めて期待したい。イスラエルの動きも重要なファクターだろうが、部外者にはどうもイスラエルとイランがいがみあう意味が分りにくい。根本的な対立の理由はないようにも思うのだが・・・。

ところで東アジア情勢と言えば、北朝鮮問題だが、これまで指摘されてきたミャンマーとの連携の問題の解決のための足がかりが出来たようで、期待したい。

改革継続なら経済制裁緩和も クリントン長官がミャンマー大統領と会談(MSN産経ニュース 2011.12.1 21:45)

米、ミャンマーに大使派遣手続き開始 関係正常化に一歩(MSN産経ニュース 2012.1.14 10:30)

>クリントン長官は大使派遣までに「長い手続き」が必要と述べ、実現は「改革の前進と継続にかかっている」と強調。2003年に成立したミャンマー製品の輸入や投資、金融取引を全面禁止するミャンマー制裁法の解除にも言及しなかった。

>さらなる関係改善には、北朝鮮との不透明な軍事協力の停止、国連の核不拡散体制の尊重が極めて重要との認識を示した。

アメリカはアメリカの国益に従って行動しているのだが、日本にもアジアにもプラスになるところもある。特に北朝鮮情勢は日本にとっての方が大きい意味があるはずだから、もっと日本が関与できる方が望ましい。アメリカの外交力は率直に言って力に裏付けられているところも大きいだろう。日本も無力なままではいけないと思う。北朝鮮の暴走を止めて東アジアを安定させるためにも、日本がしっかりする必要があるだろう。すなわち、誤解を解きつつも、先軍政治の北朝鮮に通じる力をつけることが重要なはず(北朝鮮は日韓の頭越しにアメリカと交渉しようとしている)。