観測にまつわる問題

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逆風と正確な情報

2012-01-15 13:35:07 | 日記
風力発電コスト高、モニュメントに(2012年1月14日18時32分 読売新聞

>風力発電所は2001年3月に完成。風車は1基で、建設費約1億9000万円は、経済産業省が所管する独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がほぼ半額を負担し、道の補助を除く約5000万円を町が負担した。隣接する町の農業研究施設に電力を供給したうえで、余剰分は北海道電力に売電してきた。約9年半で計6170万円の売電収入があり、6430万円の維持管理費と収支はほぼ均衡していた。

>しかし、10年10月に発電機のベアリングが破損して稼働を停止。欧州製で部品発注のほか高所作業が必要となるため、修理には約4000万円かかることが判明した。全額を町が負担しなければならないことから、町は「長期的に見た場合、コスト面で運転再開は困難」(町企画財政課)と判断、発電所を廃止した。

風力発電は再生可能エネルギーの中ではコストパフォーマンスが良いとされるが、日本の状況を総合的に考慮しつつ、正確にコストを算定する必要があると思う。ヨーロッパやアメリカは広く、日本は狭い(適地を探しにくい)。一定の緊張状態が続く半島情勢などを考えると、ヨーロッパのような国境を越えた協力は難しい(どころか、東西の融通も難しい)ものがあり、人口密度も高く、装置をそう簡単に並べられるものでもない(火力発電所や原子力発電所のようにコンパクトに収まらない)。だからこそ、進んでないのであり、特に日本政府が努力不足というわけではない(何故、もっと本気でやらないのかという指摘もあるが、当たってない)と思う。それはともかく、原発に逆風があるからといって、原発のコストだけ過大に算定してはならないのであって、再生可能エネルギーの公平な算定に繋がる読売のこの記事は貴重だろう。

少なくとも原発の再稼動はコスト的に圧倒的に安いはずだが、原発のコスト高を過大に言い立てる風潮は国論を誤らせかねないという危機感がある。安全面の検討・対策は大事と思うが、コスト面で嘘をつくのはどうだろうか?

九電の偽メール事件も何を問題とするかはっきりさせないまま、悪いイメージが独り歩きしていないだろうか。社員は確かに一般市民と言い難いが、脱原発運動家(まず原発に有利な材料は言わない)も到底一般市民と言い難いものがあると思う。世論調査はある程度全体の考えを探る参考になる(それも質問の仕方などである程度ブレも出る)が、意見募集なんて、どこのどういう人が送ってくるのか分らないのだから、こういう考えの人もいると参考にすればいいとうだけの話。あまり九電を叩き過ぎると、脱原発運動家の意見=住民の意見と誤解される怖れがあるような気がする。動員は禁止できないのだから、最終的には決定権者が責任を持てばいいと思う。賛成派を辿れば社員が関係ないということはそれほどはないだろうが、全部問題にすると寧ろ意見が偏るに違いない。

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