昨日、自民党愛媛県連リーダー塾の会合に出席してきました。平将明 衆議院議員(石破派)によると、安倍総理と石破議員はそれほど仲は悪くないようです。マスコミが面白おかしくしているところがあるらしく、ネットも真に受けているところがあるのでしょう(筆者も反省せねばなりません)。ネットでは加熱気味だった前回の自民党総裁選も、石破さんの出馬は安倍総理サイドからも評価の声はあったとか。
「面白い報道」ではなく、「事実を正確に伝える報道」になった時が、マスコミがアメリカのように衰退する時なのかもしれません。報道が勘違いの元になったら本末転倒です。興味ある分野の事実は面白いと思うんですけどね。いずれにせよ、自分にできることは自分のリテラシーを磨くことでしょう。
安倍政権の経済における最大の功績とも言える金融緩和 に関して言えば、自民党野党時代の部会でも話は出ており、必ずしも安倍総理の専売特許ではないようです。それを力強く主導したのが安倍総理(第一次安倍政権の時も上げ潮派がいたが短命に終わった)だということですね。日銀総裁交代というタイミングにも恵まれたようです(日銀には独立性があって、時の政府の言いなりになる機関ではありません)。安倍総裁後の自民党政権に関して言えば、誰(例えば石破さん・岸田さん・河野さん)がなっても現状のやり方に大きな変更はないと聞きました。金融緩和も魔法の杖ではないので、着実に日本経済を良くしていかなければならないのも確かであるようです。少なくとも(財務省の言いなりとも言われる)石破さんや岸田さんには大きな誤解があるようで、誰とは言えませんが、やや旧来のやり方よりの人がいるとかいないとか。日銀がインフレを嫌うのは体質のようです(インフレバスターズというソフトボールチームがあったとか何とか)。デフレで貯蓄有利は間違いなく、それ自体が経済の足枷になるから、経済においてデフレは有り得ないということですが、安倍政権以降、日本もようやく普通の経済政策になってきたのでしょう。
財政政策が効くのは間違いないとか。ただ、カンフル剤依存になってはならないことも間違いないと考えられます。金融政策・財政政策・成長戦略を必要に応じてやるべきですが、どうもそれぞれの専門の人はそれぞれの専門のことばかりを主張する傾向にあるようで、政治家の見識が求められるところです。
平将明衆議院議員(内閣府副大臣(国家戦略特区等担当)(2014年9月 - 2015年10月)によると、メガカリオンありきではないかと言われた国家戦略特区ですが、その技術を有するのはメガカリオンしかない訳で、先端技術というのはそういうもので、特区というのはそういうところがあるようです。 中国のアリババなんかは、信号までコントロールして実験をやるとか。何でもあり が中国のイノベーション における強みなのでしょう(
風光明媚な中国浙江省杭州市は、ジャック・マーこと馬雲創業のアリババの本拠地 Geekroid)。イノベーションに強いのは米中の他に、イギリス(フィンテック)・イスラエル(サイバー戦)・シンガポール。いずれも英米法(慣習法)の国で「やってはいけない」のが法律の国です。やっていいことが書かれている(日本を含む)大陸法の国は厳しいところもあるそう。イノベーションと英米法に関して例えば、参考:
第74回公共政策セミナー『なぜ日本ではイノベーションが進まないのか』講師 KDDI株式会社代表取締役会長 小野寺正氏 東京大学公共政策大学院。平議員はいろんな技術を纏めて一箇所でやる方がいいという考え方のようで、やはり細分化の懸念はあるような気がします。候補地探しもあるようですが、今後特区や先端技術に関して自民党からいろいろ法案提出の動きがあるそうです。
マイナンバーに関して、平議員は個人的にポイントを入れて配ることを主張されていました。景気対策としてはやや疑問のところはあるでしょう(普段の買い物をポイントで済ませる可能性が高い)。目的は政府のデジタル化 にあるようです。軽減税率適用などマイナンバーカードがあれば、事務の合理化がかなり進むようです。これは政府の生産性の話ですが、結局のところ、民間においても生産性が高ければ、創造性を発揮する余地が出てきますし、体力がつき必要な政策を実行する余裕が出てきます。住民にとっても悪い話ではありません。消費税は景気を冷やす恐れがある(延期が望ましいのではないか)という意見のようです。もっと消費税率が高い国では、不景気の時に消費税を下げる政策もあるようです(だからこそ増税派の方は少子高齢化・PB黒字化を念頭に好景気の内に上げてしまいたいのでしょう)。逆に言えば、少子高齢化を前提にPB黒字化が視野に入っていれば、消費税増税を推進する勢力もいなくなるのかもしれません。腰折れを防ぐ景気対策というのも中々難しそうな気もしますが、財政政策は効くと平議員は強調されていました。
ここで憲法改正に関して触れておくと、平議員によれば、石破派が特に反対するという話ではないそうです。平議員は寧ろ安倍総理の積極性を心配されていました。ただ、スケジュール的には参議院選前というのは、もうほぼタイムアウトで、練りに練った改正は難しいような気もします。未だに戦後レジームの空気が残る日本において、改憲は選挙にとって大きなマイナスも考えられます。消費税増税の時期が近いのも気になるところで、延期や廃止を主張する勢力が人気を集める可能性もあります(正しい政策が人気を集めると限りません)。大敗したら退陣の可能性もあるんですよね。では憲法改正が有り得ないのかと言えば、恐らく然に非ず。参議院選で議席は減る見込みなのだそうですが、最近国民民主党が話に応じる姿勢を見せているようです。小規模な敗北に止まり、ある程度協力的な野党があれば、参院選後でも憲法改正が頓挫することはありません。国の最高法規ですから、スケジュールを抜きに、国民においてその気運が出てくることに期待したいところです(何かブレているようですが、我々がスケジュールを視野に議論を始めようとした時に、誰が徹底反対したかという話なんですよね。参院選前に収めるのは確実に拙速の謗りを受けるでしょう)。
イノベーションに関連して、情報セキュリティの質問もありました。所謂スパイ防止法 ですね。バックグラウンドチェックが重要だそうですが、警察庁や防衛省はやっているかもしれないませんが、少なくとも他はやっていないそうです。特定秘密保護法案 でも明らかになりましたが、マスコミ等の反対が強い案件のようです。多分学生運動か何かの犯罪歴が明らかになり、自分がアウトになる界隈が必死なのでしょう。小野寺前防衛相(第12・17・18代)によると、特定秘密保護法案後では、他国からの情報の入り具合が全然違ったそうです。日本ではアメリカで常識のバッグクラウンドチェックの常識がないようです(
日本にはない“バックグランド・チェック”という常識 アメリカから発信!HRMトーク(人事管理指南術))。アメリカは銃社会で日本と常識が違いますが、日本でも必要な対策は行わなければなりません。自民党でもサイバーセキュリティの線で、いろいろ検討されているという話だったと思います。平議員がサイバーセキリティにおいて名前を挙げられたのは、甘利明議員(
國分 俊史教授、甘利 明シニアフェロー、藤井 敏彦客員教授がサイバーセキュリティイベントに登壇 多摩大学大学院)やサイバーセキュリティ基本法をてがけた平井卓也議員です。いずれにせよ、警察庁・防衛省といった安全保障関連の省庁において、特にスパイ対策というのは重要だと考えられます。万一危機に裏切られたら(それがスパイの仕事でしょう)、終わってしまう訳ですから。
米中貿易戦争の一方で、TPP11が発効する見通しになっています。TPPは多岐に渡る環太平洋地域の国々による経済の自由化を目的とした多角的な経済連携協定 (EPA) ですが、勿論米中貿易戦争で話題の知財分野も含みます。実際、日本国内でも国内法が整備されたようです。参考:
TPP11と国内整備法の改正(知財分野)(イノベンティア・リーガル・アップデート)。結局のところ、サイズは武器ですから、アメリカが復帰するなら、中国を変える大きな力になることは間違いありません。元々アメリカが目をつけて大きくした話なんですよね。平議員によると、TPP11を最も嫌がったのは中国なのだそうです。善は急げという諺があります。成長著しい(中国の進出も著しい)環太平洋地域にいち早く公正な競争のスタンダードを打ち立てる必要があります。
平議員によると、「ガソリン値下げ隊」には、かなり困ったところがあるようです。今も昔も筆者は必要なインフラをし終わった訳ではないと考えていますし(高速道路の収益の主力は寧ろSAやPAという話です)、過密な日本で無料インフラは渋滞の原因になり、高速道路の意味も無くなると考えています。ただ、景気対策というか、消費税の話に関連して、消費と経済政策を考えると、原油値上がり時に機動的にガソリン税を下げる経済政策は考えられるのかもしれないとは思いました。省エネ技術発展の圧力が弱くなる可能性もありますが。
平議員指摘のEUと日本との間で反競争的行為に対する連携強化に向けた交渉開始(https://www.squirepattonboggs.com/~/media/files/insights/publications/2017/07/eu-set-to-open-antitrust-cooperation-talks-with-japan/27336japanese-competition-antitrusteu-set-to-open-antitrust-cooperation-talks-with-japanthought-leadership.pdf 2017)。独占企業 が現れると値上げで殿様商売が世の常。現代においては、そうは問屋が卸さない。
平将明議員は副大臣としてクールジャパン戦略も担当していました。和食のパワーは要注目だそうです。海外には和食が好きな要人も結構いて、そこから話が盛り上がり外交力になることがあるそうです。ソフトパワー(日本ではジョセフ・ナイ氏で有名)という奴ですね。課題としては、日本の就労ビザが挙げられるそうです。本場で和食を学びたい職人を受け入れることが出来なければ、南半島国出身者を中心に世界に広がるザパニーズナンチャッテ和食を滅することは事実上難しいのかもしれません。参考:
料理人の海外修行にはどんな準備が必要? 店探しのコツから語学力の話まで(しょくヨミ)。逆に考えると、和食好きの国ほど、本気であるならば、日本語学校ビジネスの潜在需要があるのかも。
【ランキング】世界の日本食が好きな国ランキング(Globature)。1位はシンガポール。続いてフィリピン。1位シンガポールでは高級料理のイメージで日本料理店が多い。2位(出稼ぎ大国としても知られる)フィリピンには韓国料理店も多いとか。3位がメキシコ。日本人が工場を造っている関係か?和食と言えばスシが人気みたいですよね。日本人からしたら?な感じのものもありますが、まぁ魚食文化には違いありません。漁業が続くということは、もはや日本だけの問題でなくなっている面も。
平議員から指摘があったノルウェーの漁業ですが、あれ北海油田が見つかったから、権利を売って(雇用されて)結果的に・・・ゲフンゲフン。日本はアジアの国だから稲作の生産性で人口密度がどうしようもなく高いことに注意すべきのような気がしないでもありません。4位の国に本気で好かれたら、世界中から魚が消えかねないところもあります。図体デカイと知らず知らずの内に迷惑かけているところもないとは言えません。いや本当に人間が本気で狩猟採集すると簡単に動物は絶滅するんですよ。漁業に限ってもニシンの海は今は昔。漁業とインバウンドで言えば、和食の他に漁村が面白いんじゃないでしょうか。ベトナムで言えばハロン湾(ベトナムの世界遺産、ハロン湾クルーズ&ツアー大特集 https://www.pitt.jp/cityinfo/halong-sp.php 株式会社 ピース・イン・ツアー)。日本で言えば、京都府の
伊根町(伊根町観光協会)。まぁ漁業者の数が少なくなれば儲かるというか(効率がよくて)、あるいは遠洋漁業・養殖業・観光・・・。
平議員は太田青果市場の仲卸の元社長でその経験が今に生きているそうなのですが、太田青果市場は羽田に近いことを指摘されていました。外国人にセリを開放すれば、高値がつきそうという話で、もうそれはその通りなんだろうと思います。そこから農産物の輸出も拡大する訳です。ニシキゴイの話もありましたが、平先生の持ちネタであるようです(
錦鯉でクールジャパン!?海外からもバイヤーが訪れる、日本の意外な伝統文化 カフェスタトーク★錦鯉特番)。出禁になったTBS。真ん中から読んだらBTS。錦鯉特区 in 新潟 小千谷市 山古志村 長岡市 上越新幹線と組んで何か出来そうですが(あるいは関越自動車道のPAやSA、道の駅)、宿泊と食・土産まで一体でやれば経済効果が高い訳です。儲かれば再投資できますしね。米所新潟・農業県ならではのもてなしってあるんじゃないかと思います。
奈良の宿泊にも言及されていましたが、何とか星ホテルができるという話も。基本的には景観で高さ制限があるので工夫も必要のようです。パリでは歴史的景観への影響が少ない地区での大規模開発を許容する流れだとか(
パリにおける高さ制限の歴史 都市の高さとまちづくり)。
奈良県の伝統的な街並みと記憶を復元した町家リフォーム(HOMIFYインターナショナル)。伝統的家屋を活かした民泊も面白そうです。
ならの伝統工芸(奈良県)もインバウンドで再発見があるかもしれません。19世紀欧州の日本趣味がジャポニズムです。浮世絵が印象派に与えた影響など言われますね。やはり文化の中心地はパリ でありロンドンであるようです。焼き物でもそういう話は聞きましたが。平議員もNYも含めてそうしたところでアピールすると効果は高いと言われてました。奈良県は日本の食文化発祥の地とも言えるかもしれません。参考:
【食】奈良は日本の食文化発祥の地(鉄田憲男)(奈良のうまいものプラザ)。ポテンシャルはあるかも。平城京や藤原京の食文化が気になりますね。隋唐の影響も考えられますが、北方系でしょう。古代日本の料理に酪とか蘇等乳製品がありますが、隋唐は元々異民族系だとされます。唐代に江南の開発が進んで蒟蒻など平安時代に南方系の影響も見られるようですが。素麺も唐伝来で索餅で小麦粉と米粉を水で練り、塩を加え縄状にした食品なのだそうです。加須津毛の歴史は古そうですが。古墳時代や奈良時代の都は転々とすることが多く、本格的な宮廷文化は無かったような気がします。藤原京は16年と短いですが、平城京あたりで本格的に創始された可能性はあります。その後も南都でしたしね。大化の改新に関連する 難波長柄豊碕宮 もわりに大規模だったようですが。食文化は宮廷文化に由来することも多い訳です。都と言えば、宮城県が何故宮かと言うと、多賀城に由来するようです。平安海進で現在と違った風景だったようです。
林業でCLTが注目されているそうです。
三菱地所、国内初のCLT高層マンションを公開(日経新聞 2018/9/11)。ドイツ 生まれでオーストリアで広まった木材で強度があって、大規模施設や高層建築にも使えるのだそうです。コスト面で課題があるのだとか。だとすれば、例えば、まず奈良や京都で木造でホテルを造れば、積極的な意味も見出せるかもしれません。樹種としてはスギは適しているようで、新しい技術を活かして伝統を受け継ぐ新しい文化を創造すれば面白いんじゃないかと思います。
平議員指摘のオーストリアの林業:
日本と共通の多いオーストリアの林業 ―その成功事例(環境ビジネスオンライン)>森林面積の広さ、急峻な斜面の多さ、木材以外の燃料資源がないこと、技術水準が高いことは、日本との共通点といえるでしょう。同じく平議員指摘の オランダの農業 に関して言えば、大量生産型だという話です(
オランダの農業を真似しても日本の農業が強くならない理由 岩佐大輝 農業生産法人 株式会社GRA 代表取締役CEO)。だとしたら、その効率性が近郊農業中心に参考になるかもしれません。生産性が高まれば、GDPはアップする訳で、何も全てがインバウンドであり、輸出である必要も無い訳です。日本のマニアックな品種創造も面白いと思いますが、費用対効果ってどうなんでしょうね。いずれにせよ、高付加価値農産物の輸出や富裕層消費ももあわせて考えていくべきです。
平議員ご指摘のドイツの工業ですが、職業訓練が面白いのかもしれません。例えば、
ドイツで働きたい!ドイツで職業訓練(Ausbildung)を受けるには(Guanxi Times)。ドイツの大学進学率は先進国中では低く、その代わり職業訓練が充実しているようです。それで質の高い労働力が確保されているのでしょう。今だったら、Iotやプログラミングの技術を教えたら凄いことになるかもしれません。日本でいうと工業高校か高専、ハワーワークで紹介される職業訓練ですが、詳しくありませんが、ドイツのものに比べて教育力が違うのかもしれません。11訂版「職業訓練における指導の理論と実際」(職業訓練教材研究会)が手元にありますが(ネットの検索で引っかかって興味を持ちました)、多分、こういった内容が身についている人って少ないような気もします(失礼があったら申し訳ありません)。ドイツ人の合理的な働き方 って話題になりがちですが、それは訓練されたものであるかもしれない訳です。日本だと企業教育一辺倒のイメージがありますが、中小企業はそこまで手が回らず、悪くみれば根性論になって低生産性を体力等でカバーし、結果、キツイで人気がないみたいな。
平議員ご指摘のイタリアのデザイン に関して言えば、世界最大のデザイン博「ミラノ・サローネ」が毎年4月に開催されており、
トリエンナーレデザイン美術館( アーモ・ミラノ)があるようです。ファッション(ミラノ・コレクション)でもミラノは有名ですね。イタリア政治には富裕な北部が独立しようという動きもあります(北部同盟)。つまりイタリアのデザインとは、あるいはミラノではないかと。ミラノは北部イタリア最大の都市で、古くからファッション関連産業も盛んですが、近年は航空産業や自動車産業、精密機器工業なども発達しているようです。つまり工業デザイン も優れているんじゃないですか? ルネサンスのミラノ公国があるいはデザインの源流かもしれませんが、その後、結構神聖ローマ帝国だとかハプスブルグ家・オーストリアといった、ドイツ勢力の縄張だった時代も長いようです。それが工業力を培ったかもしれません。几帳面で効率性に優れるオランダ農業の時も少し思いましたが、何となくドイツの影を感じるような。芸術力は貴族文化で元々あったかもしれませんが。ルネサンスとは古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする運動である訳です。所謂温故知新、文化バージョンでしょう。ミラノ公国開始時のミラノは既にアルプス越えの大通商路の合流点に位置していて、手工業、工業(繊維、冶金)と農業(干拓技術、運河、灌漑)の重要な中心だったのだそうです(ウィキペディア「ミラノ公国」2018/11/25)参照。日本で言えば、名古屋か京都かなって思いした。
IdcN 国際デザインセンター(名古屋市)、公益社団法人
京都デザイン協会なんかが検索で引っかかりますね。お互い距離的に近いですし、リニアと見せかけて新幹線で交流してもいい。
※11月26日追記。ミラノの姉妹都市大阪ですね。名古屋はトリノ。京都はフィレンツェ。第2の都市繋がりなんでしょうね。まぁあまり固く考えすぎない方がいい気もしますね。大陸法の発想ならアウトだな。
平議員ご指摘のフランスの観光ですが、要するに文化財が多いのでしょうが、パリは年間外国人観光客数が世界一なのだとか。エリゼ宮のようなものはもう歴史としか言いようがありませんが、美術館や劇場の類が多いのも気になりますね。日本で言えば、やはり京都だと思いますが、二条城や京都御所はまだポテンシャルがあるのかもしれません。というのも京都の代表的な観光地は金閣寺や銀閣寺・清水寺だったりするからです(勿論それは当然素晴らしいものです)。京都の寺社仏閣は素晴らしい。しかしそれも朝廷あってのものかと。京都のストーリーに朝廷を欠かせる訳にはいかないと思うのですが、どうでしょうか。賀茂別雷神社なんかも皇城鎮護の神社で正一位。賀茂祭は勅祭です。清水寺は坂上田村麻呂ゆかりで平安京を築いた桓武天皇に征夷大将軍に任じられ、胆沢城(岩手県奥州市)を築き蝦夷征討に携わりました。金閣寺・銀閣寺なら室町幕府で花の御所でしょう。ただ遺構がほぼありません(
花の御所跡 | 幻の京都探訪 | 京都じっくり観光 )。花の御所クラスがほぼ無視されているのが京都の恐ろしさですが、付近の京都御所で活かしてみるとか?同志社大学の近く。京都の美術館って意外に目立たないと思う訳です。何か大きなものを建てて、朝廷ゆかりのものを集めてみるのはどうでしょうか。要はルーブル美術館のようなものが無い。後は日本の癖でしょうが、個別の寺社仏閣の力が強く、秘仏や非公開が多く分散し過ぎのような気も。まぁお宝を一箇所に集める訳にはいかないでしょうが、例えば、宗派ごとに集めてみるとか、テーマを決めてイベントをやれば面白いんじゃないかと思うんですよね。劇場だと京都劇場でしょうが、やっぱり芸術とはスポンサーかなと思いますね。新国立劇場の協賛企業にトヨタの名前もあるんですよね。そう考えるとデザインでも考えましたが、ちょっと名古屋あるんじゃないのという気も。愛知県は平均年収ランキングで東京・神奈川に次ぐ3位だそうです。
ともあれ、京都の観光ネタは掘っても掘っても尽きなさそうです。とすると京都・観光文化検定試験って意外に実用性もあるのかも(公式テキストブック)も売ってます。奈良は奈良まほろばソムリエ検定。大阪はなにわなんでも大阪検定。奈良は奈良時代以前を全て全国対象にしたらどうかって思いますね。要するに大阪の古墳とか聖徳太子ゆかりの四天王寺とかも対象にしたらいい。天智朝で大津京もやってしまうとか(その後の天武朝が奈良で長い訳です)。その辺は大和の視点で見ればより理解しやすいはず。国分寺や古代道路とか風土記も。京都も延喜式とか荘園とか寺社仏閣の広がりまでやったら面白い。それで一級マスタークラスみたいな。大阪は両雄に比べたら寂しいところはありますが、江戸時代の天下の台所で経済をやればいい。太閤さんのイメージでもありますし、北前船とか。少なくとも京都・奈良は極めるなら知識量が膨大になりそうですね。でも極めれば発見も多く、観光政策にも資するような。インバウンドをやるなら語学も必須でしょうが。国府や国分寺の規格とは?みたいなことも思うのですが、現状パッと検索して出てくる訳でもないようです。
最後にフランス観光でパリの他にちょっと気になったのがマルセイユですね。フランス最大の港湾都市で地中海の魚介類が楽しめるようです。日本だとやや広島っぽいか。南向きで港があって、牡蠣が美味しいみたいな。広島って特に明るい港街のイメージがありませんが、ポテンシャルはあるかも。世界遺産厳島神社(平清盛・航海安全)が近くにあって、食べ物も美味しく(意外と農業県)、筆(毛筆・画筆・化粧筆)とか文化もある。江田島・能美島。倉橋島も結構目立ちますよね(橋架かってますが)。架橋以前は松山との海上交通もよりあったと思います。大阪より西で他に一定の規模以上の港街と言えば、神戸・福岡(博多)・長崎でしょうか。あるいは広島より有名かもしれません。高松や松山も鹿児島も意外と島や歴史があって船便はあると思います。今治とか下関・徳島は架橋・トンネルのイメージが強くなっている印象も。その時代・時代の技術史とか面白そうかなと。琉球貿易が面白いのは東南アジアにまで行っていることかと。ついでに日本人街もやったらどうか。長崎だと江戸と明治になりそう。ニース=バカンスみたいなのは八重山・宮古や沖縄本島周辺の離島ですかね。マルセイユにはアルジェリアから引き揚げてきた人達も居住しているのだそうです。サッカーのジダンは有名ですね。今もフェリーは出ているそうです。マルセイユには
欧州・地中海文明博物館(MuCEM)があるそうですが、日本だと福岡(博多)と那覇かなぁ。次点で堺と小樽。大和ミュージアム(広島県呉市)は本気で軍事史(海軍史)をやれば面白いと思います。陸軍史は何ならというかやれるなら(大本営があった)広島市でもいい。で、空軍史は岩国とか。広島市が駄目なら、薩長のいずれか(陸の長州 海の薩摩ですが、薩摩隼人のイメージもあるってことで)。
少子化とか人口問題とか地方の衰退とかはまたいずれ。平先生も地方創生は難しいって石破さんに言うは言ったらしい。この辺は極めつけのところはありますよね。大都市というブラックホールwの問題も触れていました。