じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

fff-フォルティッシッシモ-/シルクロード~盗賊と宝石~(東京宝塚劇場)♪

2021-03-26 23:14:06 | 観劇記
3月13日11時公演の観劇記です。

まさか取れるとは思わなかった東京公演!再びfff/シルクロードの世界を堪能できて幸せすぎました 1幕のfffは観劇2回目ということでやっと物語として理解できた感じかな むか~し昔に読んだ伝記や世界史の記憶を蘇らせる余裕も出てきて……でもそういう“左脳的”なものを積み重ねると逆に面白みがなくなってつまらなくなってしまうのは作品的な問題なのか、あるいは観る側の視点の問題なのか この作品は観る人の興味によっていろいろな分野から楽しめると思うのですが、理性と知性を働かせつつ最終的にはやっぱり“右脳的”なものを感じて楽しむものなんだなぁと。。。

望海さん演じるベートーヴェンは大劇場で観た時より進化しているとか深化しているとかそういう問題ではなかったです……纏っている空気感が半端ないというか役を突き抜けてベートーヴェンの音楽そのものに見えました 大劇場と東宝のハコの差、、、これは否めない やっぱり東京の方が小さいのでそれを完全にはみ出してしまっていて屋根や壁は邪魔だから取っ払った方がいいのでは?と思う大迫力の歌は本当に凄くて しかもその1音1音が潤んで音感に響いてくるので苦しいけどストレスレスで苦しいけど心地いい。ハイリゲンシュタットの遺書、、、全てを失って絶望のどん底にいるはずなのに悲壮感は感じませんでした。一瞬振り幅が小さくない?と思うのですがそうではなくて、とことん落ちているはずなのに燃え続ける炎……それが物凄~~く哀しくて切ないのに無性に強くて愛おしい。音楽に取り憑かれた、いや、それだけじゃなくて惹きこまれた者の宿命というか運命 突き動かされて音楽を生み出す者の凄みを感じて圧倒されました

でもまぁしかしアレですね(笑)ベートーヴェンの独りよがりの拗らせ気質はツッコミどころ満載で可愛かったです 謎の女じゃなくてもいろいろ言いたくなるわっ 身分がなくても恥じない、愛しているから結婚しようって「いやいやいやいや そうじゃなくて人の話を聞けーー」だし、ナポレオンやゲーテに対して妄想の片思いからの勝手に裏切られた認定されても~~って感じ 終盤の雪原でナポレオンと語り合う場面でベートーヴェンは「ナポレオン、お前はモテた」とか言ってるけど勘違いも甚だしいというか(苦笑)確かナポレオンってコンプレックスの塊だったはずだし……確かにジョセフィーヌとは最後まで互いを思い合った仲だったみたいですけどね。でもベートーヴェンとナポレオン、生まれるのが早すぎて時代が追いつかなくて結果的に生き急いでしまったところでは実は似た者同士ではないかとも感じました。まぁこの作品で描かれるナポレオンってベートーヴェンがこうあってほしいと望んだ姿で描かれているとは思うのですが そんな2人が仲直り?して分かち合えたところからの謎の女の正体!彼女を抱きしめる辺りからずっと積み重ねていた感情が自分の中で溢れてしまって涙腺決壊

ゲーテがベートーヴェンに投げかけた言葉、、、あなたが作るべき音楽(作りたい音楽だったかな?)は本当にそれなのか。月光、英雄、運命、エグモント、、、劇中で出てきた曲と彼の人生が連なってきたんですよね~~「天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある」ではないけれど、その時どきに相応しい曲でありそれぞれに素晴らしい。でもそれを踏まえた上での音楽がある、、、全てを受け入れたからこそ到達した音楽があってそれが第九だった。冒頭でケルブが天国への審判待ちをしているハイドンたちに「音楽は神のものだったのに貴族のものになってしまった。音楽は誰のものなのか」と問う場面があって、今回はそれがず~~っと頭から離れなかったんですよね。確かに西洋音楽は教会音楽から始まっている。でも貴族たちの俗物的な後ろ盾があってこそ発展していった部分はあるし、そもそも教会だって綺麗な世界だけじゃないでしょ?と突っ込みたくなるのですが(苦笑)そんな天上界をも巻き込んで奏でたラストの歓喜の歌♪♪♪ホントの第九の歌詞にケルビムが出てくることをふと思い出して更に泣けてきたのですが、悲しくて切なくて苦しいのにこんなに希望に満ちて幸せが押し寄せてくるなんて……運命と戦うのか、敗北するのか、どちらでもありどちらでもなく、それを超えた大きな人間賛歌なのかもしれない

シルクロードのショーの方は配信でも観ているので今回が3回目。音楽も内容もバッチリ入っているので純粋に楽しめました ダスカの場面、真彩さんの歌う心地よいラップ音楽を堪能しながら望海さん、彩風さん、彩凪さんのダンスに酔いしれ……めちゃくちゃかっこよくて贅沢すぎた!バザールのアドリブは友の会優先公演ということで「友の会の皆さんが盗めと言ったから~」「じゃあ全員が共犯です。皆さん私についてきなさい」だったかな……喜んでついていきます!という感じでしたが ←アホその1 でもね~~とにかくショーは全部かっこよすぎでアチコチできゅんきゅんしてました ターバン姿の盗賊・望海さんが出てきて歌う「盗人たち」は菅野よう子さん作曲なのですが、その後のシルクロードのテーマ曲(菅野さんの曲じゃない)への繋ぎ方がめっちゃカッコイイ!じい、コード進行は理解不能なのでその手の難しい話は分からないのですが音の動きがゾクゾク来ちゃって……しかもこの「盗人たち」は終盤にリプライズされるのですが、その勢いがこれまた素敵でそこから続く壮大なラストシーンは本当に堪らない流れです 未来に繋がる大樹が出てきての大合唱のシーン、、、今回はここでは泣かなかったので冷静になってる、曇りなき眼で隅々まで見られる~~と思っていたらその後の黒燕尾の場面から泣き続けてしまったという←アホその2

望海さんのソロダンス、、、冒頭の背中に青いバラを当てたあのポーズが“アレ”なのですが 宝塚人生を振り返っているように感じたんですよね~~詳しく歴代のことを全て知っているわけではないのですが、1つ1つの振り付けにそれが溢れているようで……望海さんが退場して青いバラを託された彩風さんが引き継いで残された男役たちが踊る……その場にいないはずの望海さんを感じたというか愛情というか思いがそこに残っていたんですよね~~それで涙が止まらなくなってしまって……しかもそこからのデュエットダンスでしょ~~いろんな運命や奇跡があって最後に巡り会った希望コンビ。もうぅ~~堪らなかった~~ちゃんと見届けなくちゃと思いながらもダメでしたね~~号泣しながらしっかり見る方法ってないのかしら???

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