じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

笑の大学 3回目

2023-03-05 01:53:28 | 観劇記
2月23日マチネの観劇記です。

今回は4列目センターブロックのお席。この辺りは役の言葉だったり空気感だったり思いだったりが直球ストライクで飛んでくる位置なんですよね~~なので観劇前からヤバイことになると覚悟はしていたのですが……完全にやられました 心が潤みすぎて油断していると泣きそうになる状態が暫く続きました……ウハッ

初日から1週間目で硬さが取れて自然になっていると思いましたが、2週間目で既に熟してきていて作品の登場人物が現実に生きているみたいにリアルに感じました。すっごく馴染んでいて自然!初日、2回目と実は瀬戸くん演じる椿に目が行ってしまうことも多くて……椿から発せられるセリフが多いせいだと思うのですが、それ以外にも(笑)顔小さいしお肌綺麗だし何かと光り輝いているから~~注!決して愛しの君がそうではないとは言っていないので念のため でもね、、、今回は向坂にロックオン!ずっとずっとず~~っと姿から言葉から全てを追っていました←ストーカーかっ 彼がどんな風に育ってきたのか、元来持っている性格はどうなのか、、、いろいろ想像せずにはいられない雰囲気を醸し出していました。「今までの人生の中で笑ったことがない」と言った向坂。もしかして娯楽とは縁遠く硬派で厳格に育てられてきたのかな~とか、大日本帝国の崇高な理想を求めて武骨で真面目に励んできたのかな~とか、プライベートはシャイで不器用だけど純粋なモジモジ君なのかな~とか……心の底から笑ったことがないと言った向坂の人生を思ってホロリと来てしまいました

ムサシとジュウシマツの話題になる場面では奥さんのこともいろいろ想像してしまい 感情を表には出さない良妻賢母の出来すぎた御内儀サマ…と見せかけておいて実は面白い人だったり?超絶真面目で大人しそうに見えて内面は変人だったり??あるいは向坂が圧倒されてしまうような肝っ玉母さんタイプとか???どちらにしても不器用な向坂と上手くやっていける(やっていけてるのかな)、理解しているのであろう“イイ女”なことは確かな気がしますが、変わった夫婦であることも確かなような……(笑)

6日目に椿に突きつけた無理難題。一緒に台本直しをしていく中で喜劇の面白さに目覚め笑いに傾倒していくのに突然厳しい顔に戻る……今まではこの豹変というか唐突なところに頭と心が付いていけなくて疑問に思うこともアレコレあったのですが、今回は妙なリアリティを感じてストンと落ちたような…… 人間そんなに簡単に変われるものじゃないよね……やっぱり根幹に関わるところは自分の誇りであり意地であり絶対的なものであり……そういう厳しい面は向坂そのものであり、それは悪いものではなくて純粋さの表れで可愛くもあり哀しくもあり……誠実な男であるところが滲み出ていてカッコイイな~と思ってしまうところがありました。笑いを一切排除した喜劇。向坂自身、椿が書いてくると思ったのか逃げ出すと思ったのか。どちらでもいいと思いながら(逃げてほしいというところもあったのかな?!)椿なら負けずに挑んでくる男と信じていたのかなぁ~~だから7日目に椿が現れた時に一瞬嬉しさが滲み出たように見えたんですよね~~実際は分からないけれど。

この日のラスト、、、幕切れの拍手のタイミングが!!!椿の残した台本を手に遠くを見つめる向坂→暗転で客席から拍手が起きてしまったんです。本当のラスト!再び板の上に照明が灯って向坂の前に椿が立っていて見つめ合っている……いろんなものを含んだこの一場面でもっともっと余韻に浸りたかったんだけどなぁ~~ ちょっと残念 笑いのなかった向坂の人生を豊かな方向に導いたのが椿。たった7日間だったけど向坂の人生を大きく変えるものになったことを実感しました。ひたすらに切なくて重い……考えるだけで今も泣きそうになります。

ちょうどこの日の朝に見ていたウクライナのニュース。空襲警報が鳴る戦時下においても自分たちと変わらない普通に日常が存在している。ロシアでは国威発揚のコンサートとプーチンの演説、熱狂する市民たち。全てが戦前の日本とダブって見えてしまって……笑の大学の中で繰り広げられる切ない物語、、、同じ過ちを繰り返す人間、そして歴史上の出来事と思っていたことが現実に起こっていて、もしかしたら今が“戦前”になるかもしれない不穏な時代になっていて……そしてふと思い出したのが戦争の中にあるのに決して消えなかった人々の笑顔を収めた戦場カメラマンの写真。なーんか妙にいろんなことが響いた今回の観劇でした。

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