「時は流れない。定まった時の中を人間が流れるのだ」という格言があります。
確かに時間というのは定まったものです。
1日は24時間、一月は30日か31日か28日(4年に一度は29日のときもありますが)、
1年は365日かこれも4年に一度ですが366日と決まっています。
「今月はあっという間に過ぎてしまった」と言う人も「今月はなんだか日の過ぎるのが遅かった」と言う人も過ごした時間は同じなのです。
となると、時間の過ぎるのが早いと感じるか遅いと感じるかはその人が定まった時間の中でどう生きてきたかで決まるものではないでしょうか。
好きな人とのデート、気の会った仲間との食事やおしゃべり、楽しい旅などはあっという間に時間が過ぎます。厭々やらされている仕事、することもなく無聊に過ごす一日、病院のベッドで寝たきりなんてときはなかなか時間が過ぎてくれません。
子供の頃よく母親に「せないかんことはちゃっちゃとせんかいな」と叱られたものです。
どうもこの「ちゃっちゃとする」ということが震災復興にしろ政治の世界にしろ昨今なおざりにされているような気がします。
しなければならないことは手早く決断を下して手早く実行することが時間の無駄遣いをなくし定まった時間の中を中身のある流れ方をさせるんじゃないでしょうか。
我々は時間という河を流れる水ですね。
激流となって流れるか、ゆるやかな大河となって流れるか、
濁流となるか清流となるか、
いずれにしろ最後の海へ着くまで精一杯の流れ方をしたいものです。