Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

サルバドール・ダリの木口木版

2013-09-04 21:28:57 | Arts
9月8日まで北海道立旭川美術館で「奇才・ダリ版画展」が開かれている。
サルバドール・ダリが木口木版画を創っていたなんて・・・。
認識不足で知らなかったなー。

サルバドール・ダリの作品は、教科書にも「記憶の固執(柔らかい時計)」の写真で紹介されていたので、印象深く記憶している人は多いと思うし、旭川美術館開設1年後の1983年に開催された「シュールレアリスムの巨匠たち展」でも紹介されていた。
その時は、ダリの作品は版画としての紹介ではなく、技法よりも作品の精神性に視点を置いていたので、版画作品としての紹介では全くなかった。

今回はあえて「ダリ版画展」とあるので、版画表現に注目して凝視した。

版画展の場合は、版種(凸版・凹版など)や版式(木版・エッチング・リトグラフなど)が、画題札に表記してあるので、異なる技法による多様な版画表現が参考になり、豊かな趣を味わうことができる。

ダリは、銅版を特殊の刀(ビュラン)で直接線彫りするエングレーヴィングという技法でペン描きするように軽快で巧みな描画表現で、特有な超現実空間を創っている。
     
         ビュラン

刷りはドライポイントのようでもエングレーヴィングと画題札に記され、リトグラフなのに木口木版と記されているのには驚いた。

木口木版は、刷りの仕上がりが視覚的に明らかに木口木版と判断できるから、水彩画や銅版画などの混合技法をリトグラフで版画化したと思われ「これは違うぞ」と思ったからだ。

何かの手違いで誤植のようだ。
木口木版と掲載のまま訂正の機会を失ったのだろう。
公立美術館がその点を、どう扱うか注目したいところだ。

近年は、版種とか版式の分類は問題視せず、版材もインクの種類も混合技法の版表現が多様化され、写真製版のリトグラフで、縮小拡大の版画化も進んでいる。
版画化でオリジナルかどうか判断は困難だと思っている。

  × × ×  × × ×  × × ×

サルバドール・ダリの時計も柔らかくなってしまうのでは、と思うほどの猛暑続きの日が、急に涼しい20℃以下の雨の日になった。

サルバドール・ダリの作品「記憶の固執(柔らかい時計)」のように、柔らかくなってぐったりと変形したように見える写真を、戯れで撮影してみた。

       
      ダリの絵のように枝に掛けたみた時計

この時計は、置物ではなく市販の本物の時計だから面白い。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (YOKO)
2013-09-04 23:39:47
Tsuny先生
こんばんわ
いよいよ『ダリ』今週いっぱいですね
時計 変形しているのは本物ですか?
動いているのですか?
こんな時計が売っているということは
製作者はダリの大ファンですか?
Tsuny先生ならPCお得意なので写真から
柔らかい時計作れるかもと思ったりしています
(^。^)V
Unknown (Tsuny)
2013-09-05 09:42:55
こんな形の時計ですよ。
きちんと時を刻んでいます。
Unknown (YOKO)
2013-09-08 23:47:34
Tsuny先生こんばんは (^:^)v

KokkiさんにTsuny先生のブログに
ダリ風『柔らかい時計』の写真がのってる!
話をしましたら
なんと旭川で売ってるのを見かけたって・・

Tsuny先生のユーモアたっぷりのブログ
面白くて勉強になります
(*^:^*)
Unknown (Tsuny)
2013-09-09 22:49:03
あのダリを連想する時計は、旭川市で入手したものです。
もう1個追加を取り寄せで入手したけど、行き先は決まっているんだよ。
こんなのが部屋にあると楽しいよ。

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