Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

恐怖心で歯の治療をうけた歯無しの話

2015-04-08 00:26:13 | くらし

10年以上通っていて歯科医院の治療内容変更から、治療を断られたので、別の医院に行くことなった。

入れ歯を支える犬歯が折れてしまった緊急の事態に、早く直してまともに食事がしたい一心で、兎に角まずは直近の別の医院を選んだのだった。

医者を代えるのは、同じ類の歯科医院であっても、初めての歯医者は不安が一杯だった。

結局のところ、新しい入れ歯を作り替えたこともあって、2月の中旬から7回目の通院治療で4月7日が終わりだった。

 

以下は、得難い体験による、ある患者の一方的で勝手な個人的感想である。

まずは初回、白いマスクの覆面受付嬢?らしき暗い感じの人物に、受付で治療の手続きをした。

新患者は、まな板の鯉の覚悟で医者を信頼してここを選んだのに、歓迎されない客を迎えたように、極めて事務的で温か味に欠ける対応に先が思いやられた。

治療室内に柔らかい響きのジャズが流れていたので、待ち時間は和ストレス解消に役立ったが、明るい雰囲気とは言えない約2ヵ月の間の通院は、恐怖感に似た気が重い気分だった。

椅子に座ってからの度々の待ち時間は、いろんな事を考えていたが、以前通っていて慣れた医院と比べていた。

医者と患者のコミュニケーションの取り方が大きく違うことや、医者やスタッフが治療上の都合でマスク覆面で患者に対応する意味を理解できるが、患者は口を露出させてマスクをしなくてもいいのだろうかなど、くだらない事柄を老人は暇つぶしにあれこれ思い巡らせていた。

 

これから何が起こるのか知りたいのに、説明らしい言葉も無く、いきなり「開いてくざさい。」(あれ「開けてください。」ではないのか。)開けたままでは口の中が乾いてくっついてしまうのに、そのまま「噛んでください。」ではやりきれない。

医者の都合なのか、患者のためなのか「口をゆすいでもいいですよ。」と「口をゆすいでください。」との違いは分からない。「噛み合わせの具合はどうですか。」くらいは尋ねてほしい。


終始マスク覆面での応対で、背後からいつ迫ってくるか分からないし、背後からでは目を合わせての対面の会話は全くできないのだ。挨拶の時も最後まで素顔での笑顔を見ないままだった。

何をされるのか分からない不安や恐怖感を和らげる言葉もなしに、頭の先まで突き刺さっている感覚の痛さに身をのけぞらしても、ぐいぐい仕事を進めるのは、よほどの自信があるためか、坦々と強引に仕事をこなす工事人風の熱心さは立派だ。

ちなみに、この医院のウエブサイトには、皆さまにとって「心地の良い医院」になることを目指しているとあり、お客さまの笑顔がスタッフ一同の何よりの喜びです、とも記されているし、院長は患者さんに対し優しく、明るく、痛くなくをモットーに・・・・とある。

そんな期待もあったので、スタッフの笑顔が見えないマスク覆面と、姿の見えない背面からの対応において、ウエブサイトの笑顔との差が大き過ぎたのだった。

 唯々、よく噛める食事が普通に出来るようにしてほしいだけなので、何をされようと全て医者任せだから、何でも治療する側のやりやすいようにすればいいと信頼しきっているのだが、少しは大事なお客さんとして優しい扱いもされたいと思った。

最後の治療時には、質問も出来たし具合良く治療が済んだので、終わり良ければ全て良しで、めでたしめでたし。