鶴亀蓬莱図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-13 | 鍔の歴史 鶴亀蓬莱図鐔 赤坂 鶴亀蓬莱図鐔 赤坂 すっきりとして分り易い図柄だ。赤坂独特の透かしの切り口になる構成だが、洗練味がある。美しい。元来は京から移住した鐔工と考えられているが、京に育まれた雅ではなく江戸の瀟洒な雰囲気がある。
雅文図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-12 | 鍔の歴史 雅文図鐔 赤坂 雅文図鐔 赤坂 これも面白い。とは言うも、良く判らない物がある。扇と分銅は宝尽にも加えられることがあるのだが、竹、菊、雁金、丁子、雪輪があり、下に意匠されているのは鯰だろうか。
宝尽図鐔 赤坂正則 Masanori Tsuba 2016-05-11 | 鍔の歴史 宝尽図鐔 赤坂正則 宝尽図鐔 赤坂正則 この正則は赤坂鐔工。図柄は宝尽と呼ばれる品々。隠れ蓑、隠れ笠、七宝文の組み合わせだが、宝尽文の要素としてはこの他に宝袋、小槌、鍵、分銅などのお宝に関わる品物、七宝文、丁子文、唐草文などがこれに加えられる。鉄地地透毛彫。所々に武州鐔工が得意とした糸透を切り込んでいる。
塩屋図鐔 林 Hayashi Tsuba 2016-05-10 | 鍔の歴史 塩屋図鐔 林 塩屋図鐔 林 これも、ちょっと見には良く判らない図柄だ。旧い製塩施設、塩屋の図だ。海辺の松に煙りの立ち昇る塩釜。風景の心象的表現であり、構成が面白い。肥後金工林派の、力強い地鉄が魅力の作。
鶯宿梅図鍔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-09 | 鍔の歴史 鶯宿梅図鍔 赤坂 鶯宿梅図鍔 赤坂 赤坂独特の意匠構成になる透かし。鶯の宿る梅樹との別れを題に詠んだ和歌・・・平安時代にまで遡る。下の写真は、赤坂に倣った土佐明珎の作。梅、松、桜の組合せでお目出度い図柄かなとも思われるが、ここに雪が加わることにより、画題は鎌倉時代にまで遡る・・・鉢の木。
梅樹図鐔 忠時 Tadatoki Tsuba 2016-05-07 | 鍔の歴史 梅樹図鐔 忠時 梅樹図鐔 忠時 赤坂忠時の作。赤坂鐔工には風景をこのように陰影で表現している作もある。切り絵のような簡潔ながら面白味に溢れている。梅の季節ではないが、東屋に咲き掛かる枝垂れ梅が主題であろう、風情のある図である。
桐透図鍔 忠重 Tadashige Tsuba 2016-05-06 | 鍔の歴史 桐透図鍔 忠重 桐透図鍔 忠重 流れるような構成の桐。これもちょっと見には分り難い。赤坂鍔工の中では江戸中後期に活躍した忠重の作。赤坂鍔に新たな美観を呈示したことで知られている。鉄味も優れたことから人気が高い。
鍔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-05 | 鍔の歴史 鍔 赤坂 鍔 赤坂 判るだろうか、これも分り難い透かしだ。桐を連続して紹介していることから桐が見えてくるだろう。耳の内側に菊花状の切り込みを設けており、木洩れ日を想わせる。素敵な構成だ。
鍔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-04 | 鍔の歴史 鍔 赤坂 鍔 赤坂 ここまで崩すと何だか判らなくなってくる。よく観察すると、なんとなく花茎があり、桐が見えてくる。これも全体は十字形の構成。赤坂らしい崩し方である。
紋透図鍔 赤坂 Akasaka Tsuba 2016-05-04 | 鍔の歴史 紋透図鍔 赤坂 紋透図鍔 赤坂 赤坂にはこのような十字に構成した作がある。家紋の要素となる文様を独特の透かしで表現したもの。家紋と捉えれば桐紋は分かり易い。橘に下は万年青か、左は杏葉か茗荷か。
投桐透図鍔 尾張 Owari Tsuba 2016-05-03 | 鍔の歴史 投桐透図鍔 尾張 投桐透図鍔 尾張 桐樹をこのように構成されたのでは判らない。枝が屈曲して画面を横切っている。斜めに構成されているのは巴に他ならないが、その中に毛彫で葉のようなものが描かれている。そこから花が伸びている。漸くそれで桐樹と判る。見事な構成だ。鐔の面白さは、このような図柄にも潜んでいることの証である。
巴透図鍔 尾張 Owari Tsuba 2016-05-02 | 鍔の歴史 巴透図鍔 尾張 巴透図鍔 尾張 巴は家紋として採られていることから分かり易いし、鐔の構成としては比較的良く見る。すると、櫃穴を構成している要素は何だろう。葉のようでも、羽根のようでもある。玉は数珠?
瓢箪透図鍔 Tsuba 2016-05-01 | 鍔の歴史 瓢箪透図鍔 瓢箪透図鍔 これも判らない。瓢箪は分かり易いのだが、鐔の上下に構成されているものは何だろうか。瓢箪と関連するものとしては考えないほうがいい場合がある。金山にも他の時代の上がる鐔にも、全くかかわりのない図柄の要素が組み合わされている例が多いのである。ただ、櫃穴を一体として考えると、これも瓢箪に見えてくる。すると左右の大透は盃のようだが・・・。鉄地地透。