吹寄せ図鐔 肥後
吹寄せ図鐔 肥後
具象的な図柄ではなく、文様風でもないことから、画題をどのようにしたものか迷った末、落ち葉の風に寄せられた図とした。そんな雰囲気である。肥後の香りが漂っており、甚吾の流れ、あるいはそれを遡る工であろうか。さて、この手法も面白い。鉄地の表面に何やら複数の金属を打ち付けたように、あるいは擦り付けたかのように象嵌している。異種の金属が混じり合って何とも味わい深い画面を生み出している。抽象画としても完成されているようで、頗る面白い。技術としてどのような方法であったものか、作品の面白さとは別の興味も湧き上がってくる。象嵌とは、彫り込んだ部分に別彫りの塑像などを嵌め込むことによる装飾。応仁‐平安城などで紹介した通りである。江戸時代には象嵌される塑像部分の表現も高まり、象嵌を組み合わせることによる複雑な絵画表現も面白味を生み出している。
吹寄せ図鐔 肥後
具象的な図柄ではなく、文様風でもないことから、画題をどのようにしたものか迷った末、落ち葉の風に寄せられた図とした。そんな雰囲気である。肥後の香りが漂っており、甚吾の流れ、あるいはそれを遡る工であろうか。さて、この手法も面白い。鉄地の表面に何やら複数の金属を打ち付けたように、あるいは擦り付けたかのように象嵌している。異種の金属が混じり合って何とも味わい深い画面を生み出している。抽象画としても完成されているようで、頗る面白い。技術としてどのような方法であったものか、作品の面白さとは別の興味も湧き上がってくる。象嵌とは、彫り込んだ部分に別彫りの塑像などを嵌め込むことによる装飾。応仁‐平安城などで紹介した通りである。江戸時代には象嵌される塑像部分の表現も高まり、象嵌を組み合わせることによる複雑な絵画表現も面白味を生み出している。
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