鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

雲龍図鐔 銘 寛斎 Kansai(Bunyu) Tsuba 

2012-02-14 | 鍔の歴史
雲龍図鐔 (鍔の歴史)


雲龍図鐔 銘 寛斎鐫

 激しく波立つ海原、巻き上がる暗雲、稲妻の走る大空を掻き分けるように姿を現わす龍神。鉄地を磨地に仕上げ、打ち込むような太い片切彫と鋤彫、肉高く龍神の頭を彫り出し、身に纏う火炎を金の象嵌で表わし、目玉は金に赤銅、苔生す身体は多彩な鏨を打ち込み、鋭く宙を掻く爪、綺麗に揃った鱗、辺りを探る触角などすべてにおいて荒々しい表情を演出している。寛斎は三代赤文を襲名した桂野文雄の号で、加納夏雄の門下で修業した巧手である。77ミリ。


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2 コメント

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Unknown (北州斎娯楽)
2013-04-07 11:59:41
素晴らしい作品ですね。これは何処かで展示されている作品ですか。それとも商品ですか。
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Unknown (Zenzai)
2013-04-18 08:58:57
この鐔は過去の商品です。現在はもうありません。図柄も素敵ですし、彫がまたいい。裏面の稲妻も直線が活きています。Zenzai.
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