鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

一疋獅子図小柄 後藤光美 Mitsuyoshi-Goto Kozuka

2012-08-25 | 鍔の歴史
一疋獅子図小柄 (鍔の歴史)



一疋獅子図小柄 銘 後藤光美(花押)

 後藤宗家十五代光美は光守の嫡子。文化元年に家督を相続している。天保十四年六十四歳没。活躍したのは江戸時代後期における文化成熟期の、化政期とも呼ばれる文化文政頃。芸能や絵画などあらゆる面で町人文化が隆盛しており、古作の再現などにも目が向けられている。光孝なども行っているが、祖先の作品に対する研究が進み、極め折紙の発行なども盛んであった。
 この獅子図小柄は、古作回帰というわけではないだろうが、後藤家の伝統を守り伝えている光守の美意識が良く示されている。赤銅魚子地に高彫された金の塑像を据紋した作で、金の色合いが活きている。


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