歳寒三友図鐔
歳寒三友図鐔
東龍斎派の金工が得意とした心象的画面構成。特にこの耳際の表現が、景色に特別な印象を与えている。時には雲であり、霞であり、源氏絵などに描かれている雲による画面転換にも似ているが、鐔という画面を意識の中に切り取る効果を成している。本作は耳際に雲を描き、その中に見える冬の景色を表現している。梅も松も文様風で、背後に三日月の一部を描いて非現実の世界観を鮮明にしている。裏面の松も樹肌、切り株などをうっすらと浮かび上がらせており、暗闇にひっそりとたたずむその様子を表現しているのかもしれない。無銘ながら、巧みな風景の創出である。
歳寒三友図鐔
東龍斎派の金工が得意とした心象的画面構成。特にこの耳際の表現が、景色に特別な印象を与えている。時には雲であり、霞であり、源氏絵などに描かれている雲による画面転換にも似ているが、鐔という画面を意識の中に切り取る効果を成している。本作は耳際に雲を描き、その中に見える冬の景色を表現している。梅も松も文様風で、背後に三日月の一部を描いて非現実の世界観を鮮明にしている。裏面の松も樹肌、切り株などをうっすらと浮かび上がらせており、暗闇にひっそりとたたずむその様子を表現しているのかもしれない。無銘ながら、巧みな風景の創出である。
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