山水図鐔 染谷知信
山水図鐔 染谷知信
殴りつけたような鏨の痕跡を活かした象嵌が特徴的。この作風を見て油絵のようだと評した方がおられたが、何をバカなことをと思う。この金工の作風は、江戸時代の文人画を手本とした点描風であるところに特徴があると言えるのだ。木々はもちろん岩肌、山肌などを良く鑑賞すれば、実態が判るだろう。知信の象嵌は、それ故に表情が特質である。面白い、様々な表情がある。これを見て油絵だと評してしまったのだろう。象嵌した金の上を様々な鏨で打ち込み、重なる木々の葉を表現している。松樹の幹にも微細な鏨を打ち込んでいる。山間には瀧が落ちている。湖を進む舟には薪らしきものが積まれているのも判る。地模様と象嵌の組合せである。凄い技術と感性だ。
山水図鐔 染谷知信
殴りつけたような鏨の痕跡を活かした象嵌が特徴的。この作風を見て油絵のようだと評した方がおられたが、何をバカなことをと思う。この金工の作風は、江戸時代の文人画を手本とした点描風であるところに特徴があると言えるのだ。木々はもちろん岩肌、山肌などを良く鑑賞すれば、実態が判るだろう。知信の象嵌は、それ故に表情が特質である。面白い、様々な表情がある。これを見て油絵だと評してしまったのだろう。象嵌した金の上を様々な鏨で打ち込み、重なる木々の葉を表現している。松樹の幹にも微細な鏨を打ち込んでいる。山間には瀧が落ちている。湖を進む舟には薪らしきものが積まれているのも判る。地模様と象嵌の組合せである。凄い技術と感性だ。