鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

群亀図縁頭 藪常代 Tsuneyo Fuchigashira

2014-03-01 | 縁頭
群亀図縁頭 藪常代


群亀図縁頭 銘松風軒藪常代(花押)

 これも水辺に生きる亀を描いたもの。大小揃い。朧銀地高彫に色絵。さらに自然味があり、池を覗き見たような、上からの視線のありようも良く分る。古典的な蓑亀といった作意はないようだが、鄙びた景色として捉えた作者の意識が伝わりくる。

群亀図縁頭 春明法眼 Haruaki Fuchigashira

2014-03-01 | 縁頭
群亀図縁頭 春明法眼


群亀図縁頭 銘春明法眼(花押)

 金無垢地高彫に様々な色金を用いて肉高く表現した蓑亀。長命を願い、あるいは得られた長寿に対して感謝の気持ちを表現したもの。金無垢地高彫に色金は置金の手法であり、贅沢感に極まっている。細部まで正確に彫り表わされた亀は、活きいきとして、という表現など陳腐に思えるほどに精巧。