近江八景図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba 2020-11-06 | 鍔の歴史 近江八景図鐔 赤坂 近江八景図鐔 赤坂 同じ近江八景でも、このような透の方が赤坂らしい。近江八景の各々の要素をピックアップして組み合わせている。遊び心に溢れているのだが、空間構成としても見事である。
近江八景図鐔 赤坂忠時 Akasaka Tsuba 2020-11-05 | 鍔の歴史 近江八景図鐔 赤坂忠時 近江八景図鐔 赤坂忠時 近江八景図は、多くの金工が、それぞれの技法で挑んでいる。先に紹介した鐔と同様に、陰影表現が赤坂の特質。透かしの切り口の草体化は、描かれている要素を拡大するとわかり易いだろう。
田舎家図鐔 赤坂忠時 Akasaka Tsuba 2020-11-04 | 鍔の歴史 田舎家図鐔 赤坂忠時 田舎家図鐔 赤坂忠時 田舎家とみたが、茶室かもしれない。枝垂れ梅の存在が美観を高めている。風景の要素ではなく、明らかに風景そのものを、切り絵のように陰影で表現しているのだ。時代の降った赤坂の作。古赤坂の時代に時雨亭を題に得た作を遺しており、比較すべきではないが時代の移り変わりを感じてしまう。
波千鳥図鐔 赤坂忠重 Tadashige Tsuba 2020-11-02 | 鍔の歴史 日本刀買取専門サイト 銀座長州屋 波千鳥図鐔 赤坂忠重 波千鳥図鐔 赤坂忠重 かなり砕けた感じの、風景の文様表現。琳派の美観の基礎に風景の文様化があるのだが、それとは全く異なる視点で風景の文様化が行われている。
花文図鐔 赤坂忠重 Tadashige Tsuba 2020-10-31 | 鍔の歴史 花文図鐔 赤坂忠重 花文図鐔 赤坂忠重 桜と撫子だろう。これまでに紹介してきた赤坂鐔とは異なり、陰透の手法を採っている。それでも、文様の崩し方には赤坂の特徴が現れている。赤坂鐔工の中での忠重は、本家である忠時の弟子という立場であったが、技量と感性が特に優れており、師を越えて人気が高い。創造性の豊かな金工であった。
撫子図鐔 古赤坂 Akasaka Tsuba 2020-10-30 | 鍔の歴史 撫子図鐔 古赤坂 撫子図鐔 古赤坂 なんてわかり易いんだろう。先に紹介した春蘭図鐔とは異なって、花の特徴を良く映し出している。それでいて赤坂の持ち味を良く示している。
春蘭図鐔 古赤坂 Akasaka Tsuba 2020-10-29 | 鍔の歴史 春蘭図鐔 古赤坂 春蘭図鐔 古赤坂 なんて素敵な陰影なんだろう。巧みな透かしによって、植物が、本来ある自然の中の景色から明らかに心象世界へと変質している。この作では花開いた様子ではないところが面白い。
菊花図鐔 赤坂忠時 Tadatoki Tsuba 2020-10-27 | 鍔の歴史 菊花図鐔 赤坂忠時 菊花図鐔 赤坂忠時 鐔全面を菊花に見立て、その中に葉と、横から眺めた一輪の菊を構成しているように感じられる。巧みで美しい構成だ。放射状に切羽台と耳とをつないだ鐔は、車透、阿弥陀透などと呼ばれ、古い甲冑師鐔などにもある。この鐔は、そのまま菊花の図へと装飾性を高めたもの。細く揃った放射状の線が美しく構成されている。
菊花図鐔 赤坂忠時 Tadatoki Tsuba 2020-10-26 | 鍔の歴史 菊花図鐔 赤坂忠時 菊花図鐔 赤坂忠時 優しく延びた枝葉に一輪の花房。遠くに垣根が見えている。地面と切羽台にわずかながら葉を毛彫で表している。直線によるわずかな情報で庭植えの菊であることを分からせている。
松樹図鐔 赤坂忠時 Akasaka Tsuba 2020-10-22 | 鍔の歴史 松樹図鐔 赤坂忠時 松樹図鐔 赤坂忠時 老松図。おぼろげに見えることからであろうか遠見松の呼称もある。今では山に陽が沈んでゆく様子や、日の出の様子をみることが少なくなってしまったが、松樹の茂った山に陽が沈んでゆくと、まさにこの鐔のような景色となる。松樹の背後にまんまるな太陽。陰影として松樹を描くことの理由は、あるいはこのような自然観があったのではないだろうか。そして定型化した図柄となる。
鶯宿梅図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba 2020-10-21 | 鍔の歴史 鶯宿梅図鐔 赤坂 鶯宿梅図鐔 赤坂 先に紹介した忠重の梅樹図は肥後鐔風の意匠だがこの鐔は赤坂独特の陰影としている。梅といえば鶯。その取り合わせを楽しんだもので、古歌より題を得て「鶯宿梅」という。
梅樹図鐔 赤坂忠重 Akasaka Tsuba 2020-10-19 | 鍔の歴史 梅樹図鐔 赤坂忠重 梅樹図鐔 赤坂忠重 耳を曲線に構成し、すうっと伸びる枝は直線的。開き始めた花を全面に散らし、真冬の澄んだ空気を感じさせる図柄としている。 梅樹鐔 赤坂忠重 これも同じ主題。比較的簡素に構成している。
梅樹図鐔 古赤坂 Akasaka Tsuba 2020-10-17 | 鍔の歴史 梅樹図鐔 古赤坂 梅樹図鐔 古赤坂 耳を幹とし、屈曲して空間を彩る枝を切羽台から地面に掛け手て構成する手法は、梅や松に多い。大地に蟠っている龍神に擬えて臥龍梅などとも呼ばれる構成と通じるところがある。赤坂独特の省略の仕方が美しく、これもパッと見ただけでは分かりにくい図柄である。枝ぶりも巴状に流れるような構成とされていていい。
桐図鐔 赤坂忠重 Tadashige Tsuba 2020-10-16 | 鍔の歴史 日本刀買取専門サイト 銀座長州屋 桐図鐔 赤坂忠重 桐図鐔 赤坂忠重 肥後金工の西垣勘四郎を手本とした、江戸中期の赤坂の銘工忠重の作。風に揺れている桐樹の陰影。障子などに映ったその様子を文様化したものと捉えてよさそうだ。図柄に動きがあるのも風を感じさせる要素。とにかく美しい。 桐図鐔 赤坂忠則 これも分かり易い桐の代表的構成。上の忠重の鐔と比較してほしい。これも構図に動きがあっていい。
桐図鐔 赤坂 Akasaka Tsuba 2020-10-15 | 鍔の歴史 桐図鐔 赤坂 桐図鐔 赤坂 分かりにくいが、これも、長く鐔の図柄を見てきた人であれば即座に理解できる。処々に桐の特徴が捉えられている。耳の内側の処理が、視覚的に戸惑わせるのだろう。このようなところも巧みである。陰影の面白さ。