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イタリアワインかぶれの料理人

イタリアワインとコーヒーが大好きな料理人が、呆れるほど愉快に溢れるイタリアワインの魅力を伝えていきます。

エルバルーチェ ディ カルーゾ

2017-01-21 12:01:56 | イタリアワイン

今回、抜栓したイタリアワインはエルバルーチェ ディ カルーゾ “ラ ルスティア” (Erbaluce di Caluso “la Rustia”)2011です。

 

かを、判断に迷うワインでした。呼称にあるエルバルーチェのエルバは草を意味します。香りの特徴はサイレージ、レモンバーム、レモングラスを感じさせ。干し草にサイレージと葉っぱ、柑橘系を組み合わせた香りが特徴的なワインです。香りの中にレモンバームやレモン最初にグラスを感じる、とほぼこのワインに行き当たります。それくらい特徴がはっきりしているワインです。

 

昨夜はエイジングをして楽しむべきか、フレッシュ感を楽しむべきかを、迷いながら味わっていました。しかし今、ボトルに残っているワインの香りを確かめる、と。サイレージの発酵臭とパルミジャーノの曖昧に組み合わせられた香りと味わい。シナモンの木質的な香り、ターメリックの粉のような香り、レモン、柚子のピール、アンズの複雑でもなく、重層的でもない言い表し難い香り。ここに、このワインの面白さがあるように思います。

甘美な酸と洗練されたほろ苦さは美味しく感じられました。思い浮かんだ料理はタチカマに山わさびを添えて、タチに紅葉おろしとスダチ、鱈のムニエルにパルミジャーノの煎餅を添えて。やはり鱈、春になればアイナメいいかも。寒い夜に春を誘われるようなワインでした。