15番目のイタリアワインはプライエ社のリヴィエラ リグーレ ディ ポネンテ ヴェルメンティーノ “レ チカーレ” 2009です。このヴェルメンティーノは鉱物的な熟成香が付いています。これと似たような味わいは、夕張の日帰り温泉“夕鹿の湯”の温泉水です。塩味とタールのような味わいがあります。このタールのように感じる香りと味わいが全体を覆い尽くしているので、フルーティーな香りと味わいはどこかに飛ばされたような状態になっています。しかし、いやな感じがする訳ではありません。そこが不思議な感じがします。それにヴェルメンティーノらしく柑橘系の味わいと香りはしっかりしています。はっきり解るのはオレンジピールとレモンのさやかな香りです。
14番目のイタリアワインは、コッラヴィーニ社のコッリオ フリウラーノ 2012です。フリウリ-ヴェネツィア ジュリア州は重複を含め8つの原産地呼称があります。ブドウ品種はほぼ同じような構成になっています。その中にあって、コッリオ ゴリツィアーノ(もしくはコッリオ)が一番恵まれた原産地と言われています。
フリウリのワインリストを作りにあったっては、生産者の知名度を優先し試飲している段階で満足したために、コッリオをろくに見もせずに作りました。そのような経緯があり、改めて真正面に向かい合うと、しみじみと美味しいワインだな、と思いましいた。
輪郭のくっきりした白桃、琵琶、白い花の香りに、隠れるようにハーブの香り。張りのあるふっくらした果実味に、ライムやマンダリンのような酸が寄り添うように余韻まで心地よく続きます。
もう少し売れるようになったら、コッリオ ゴリツィアーノのトカイ フリウラーノを加えたいと思います。
13番目のイタリアワインはヴェルディッキオ デイ カステッリ ディ イエージ クラッシコ スペリオーレ “ブッチ” 2012です。このワインの香りは、前日のフィアーノと同じナッツ系のワインに分類しています。しかし、酸の感じ方がフィアーノはグレープ フルーツ、ヴェルディッキオはポンカンといった感じだと思います。このワインは酸と果実味のバランスがいいと思います。柔らかく奥行きがあり陰影に富んでいて、ナッティーな香りにそれに伴うオイリーな感じには、上質感があります。多分じっくり飲むのは初めてだと思います。今はトレヴェネツィェのワインに集中しようと考えているので、導入することはないと思いますが。ヴェルディッキオの魅力を上手に表現したワインだと思います。