ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの日々の暮らしや市民活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

常任委員会視察~放課後教室

2014-11-21 | Weblog
21日は福岡県行橋市へ。教育委員会の放課後教室事業を視察調査しました。行橋市は人口72,698人(4月1日現在)周防灘に面し、国や県の出先機関もある町です。

放課後教室事業は2007年から『各小中学の児童生徒の学習への意欲の低下や学習理解力の差がある状況やいじめや不登校等の要因として人間関係の不十分さや人権意識の希薄さ等の課題がある。放課後教室を実施し、児童生徒の学習支援や人権意識や人間関係力の向上を目指す』ことを目的・趣旨に取り組まれています。

基礎学力の定着・人権意識の向上(お話等・体験教室(地域のものづくり名人を活用)などの内容で、小学校は4年~6年生、中学校は1年~3年生対象に週1回(1時間程度)、公募して教育委員会が決定した教員免許状取得者及び見込み者(大学生)が指導員(謝金1回 3,000円~2時間(1500円/h)が指導しています。2014年度の指導員数は小学校21名 中学校27名。教室に参加するためには保護者からの申し込みが必要で、かつ小学生は保護者送迎が条件です。教育委員会に推進会議を置き、各学校と協議し推進しています。

参加数は2007年度で小学校11校で計392人(18.5%)、中学校6校で515人(12.5%)、2014年度は小学校11校で計237人(11.9%)、中学校6校で290人(7.4%)で、平均で小学校11~12%、中学校7%という参加率です。

中学生は何年か続けて参加していると授業がわかり学ぶ喜びも感じてきて、自学習の時間が伸びてきており、「物事を最後までやりとげてうれしかったことがありますか」というアンケートには、教室参加者の生徒は「はい」と答えている率が高い、という分析がされていました。

小学生は保護者の送迎がネックとなって参加率が伸びないが、今後は子ども子育て支援新制度の放課後事業(児童クラブ<学童保育>の4年~6年までの受け入れ)とからめながら、週3回に実施日を増やしていく予定とのことです。又、子どもの貧困という観点から学習支援を行っていかなければならない、と事業の必要性を強調されていました。教育委員会学校教育課の職員のみなさまには大変お世話になりました。

2日間ともお天気もよく、暖かな中での視察ができ、島本町の施策の参考にさせていただくことができました。

常任委員会視察~地域包括ケアシステム構築に向けた取組み

2014-11-21 | Weblog
11月20日~21日、民生消防常任委員会の所管事務調査で大分県杵築市、福岡県行橋市を訪れました。

杵築市(人口30,994人)にて「地域包括ケアシステム構築に向けた取組みについて」、高齢者支援課の担当職員の方から、2012年2月から取り組まれている地域ケア会議と介護予防・日常生活支援総合事業について説明をお聞きしました。

地域ケア会議では高齢者のQOL向上のための支援を目的に、個別ケースの課題解決からネットワークの構築、地域課題の発見、社会資源の整備、政策形成を行っています。毎週1回、保険者、地域包括支援センター、ケアマネジャー、介護保険事業所の参加で助言者として理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、歯科衛生士、県保健所保健師が参加して、介護予防給付・介護給付・地域密着型サービス、困難事例・介護予防・日常生活支援総合事業を対象としています。

地域ケア会議の実施により介護予防給付費が2011年と比較して2014年(当初)は約3000万円減とのこと。小規模多機能型居宅介護施設の整備、要支援からの改善者の受け皿・要支援や要介護状態を予防するための拠点として介護予防拠点が作られています。

介護保険法改正で第6期計画では地域包括ケアシステム構築、介護予防・日常生活支援総合事業を盛り込んだものにする(事業は2017年までに義務化)ことになっています。杵築市では要支援の訪問介護・通所介護を介護保険制度から外しても利用者が事業所をかわらずに利用でき、費用負担もほとんど変わらず、介護予防施設も整備して対応されています。

なにより個別アセスメントにより職員さんがお一人お一人のケースをしっかり把握されて支援をされていることが、実践でわかりました。そのために地域包括支援センターの職員を2倍に増やし、口腔ケアの重要性から歯科衛生士を雇用したりされています。介護保険制度の改定については賛成できないことも多いのですが、市町村の役割が拡大することになり、いかに高齢者への尊厳を大事にしたシステムをつくるかが重要だということを杵築市の実践に学ぶことができました。職員のみなさんに丁寧に対応していただきありがとうございました。