ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの日々の暮らしや市民活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

29名の退職

2010-03-30 | Weblog
昨日は、冷たいみぞれと突風でした。春を告げるれんげも寒そうでした。
人事異動の内示のFAXが議会事務局から届き、退職される29名の方のお名前がわかりました。

すでに3月議会閉会にあたり議場で退任のあいさつをされた3人の管理職の方は、それぞれ38年間奉職された思い出を語っていただきました。住民参加の3本柱と言われる情報公開制度・個人情報保護制度・住民委員会制度創設にご尽力されたこと、保健師として各家庭を訪問する中で、何日もお風呂に入ってない高齢者の実態を知り入浴サービスを始められたこと、保育所の保育士が足りず本庁から2年間男性保育士として従事しておられたことなど。住民のために働くという行政の原点、地域福祉の原点を垣間見る思いで、感激しました。

今日は、障害者施策推進協議会の傍聴の後、他の退職を予定されている職員さんにも、ごあいさつさせていただきました。青少年活動の拠点「遊創塾」をつくられた職員さんにも、こんな町で子どもを育てたいと島本町に引っ越してきたんですよ、ということもお伝えできました。きっと、職員のみなさんが「いい町をつくるぞ!」という意欲に溢れていた時代だったのでは、と推測します。

お会いできない方もいらっしゃり、お礼をお伝えできませんでしたが、心より感謝いたします。


*訂正
15名の退職は定年退職のみでした。申し訳ありません。正規職員、再任用職員、常勤嘱託員を含めて29名が退職されました。正規職員の中では、再任用職員になられた方、学校現場に帰られた方などがいらっしゃいます。島本町ホームページに詳しく人事発令情報が載っています。
http://www.shimamotocho.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/16/jinnjihaturei_H22.4.1.pdf

住民の意思を無視して合併論議をしないで!

2010-03-29 | Weblog
島本町政の根幹に係る合併議論も行うという高槻市・島本町広域行政勉強会については大いに疑義があります。以下の一般会計予算に対する反対討論(人びとの新しい歩みを代表して)の一部を読んでいただけたら、私たちの見解の一端を知っていただけるのではないかと思います。
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反対の第1の理由について述べます。
川口町長は2月8日、高槻市と「高槻市・島本町広域行政勉強会」を再開されました。勉強会では住民の意思確認をせずして合併議論をすすめようとしています。

町長は昨年12月11日の高槻市長との面談に際して、「将来のまちづくり構想(広域による事務委託について)」という依頼文を高槻市長に渡しています。「高槻市・島本町広域行政勉強会につきましても改めて再開をお願いし、高槻市・島本町における今後の広域行政のあり方など、合併の議論を含め協議・検討をさせていただきたく存じます」と島本町の方から合併議論をするようお願いした、その文書の存在を私は大綱質疑の中で明らかにしました。

この内容は、合併とひきかえにし尿処理の委託を依頼しようとしていると受け取らざるを得ません。勉強会は広域行政の目的を超えて、合併議論を行う位置づけであることは明白です。合併ありきでないと言い切るなら、勉強会設置要綱から合併議論を含め調査・研究するという文言をはずし、純粋に広域行政について両市で努力すべきです。し尿・ごみ処理・消防を単独で運営していることが大きな財政負担になっていることは、数年来指摘されていることです。合併議論を条件にすることでしか広域行政の協議ができないとしたら町長の行政手腕が問われます。

このような背景には、2018年までに府を発展的に解消し、道州制の実現を目指す大阪府橋下知事の進める、全市町村に特例市並みの権限移譲を推進する大阪版地方分権改革ビジョンがあることも否めません。身近なところで行政サービスが可能になると言いますが、十分な財政や人的支援はなく、大きな自治体に頼らざるを得ず、結果として小規模市町村解体につながることも見据えなければなりません。

2010年度は町制施行70周年を迎える歴史的な年であります。 昭和の大合併のとき1957年3月大阪府知事から高槻市との合併を勧告されましたが、町議会はこれを圧倒的多数で拒否した経過があります。その理由として「高槻市の北端に離れ島のごとく点在するよりも、町として存立を保ち、町民一人ひとりに行きわたる親切で濃度の高い行政の方が住民の利益である」「合併の必然性が町内部から出てきたものではなく、また、ともすれば、安易な市町村合併が住民福祉の向上に必ずしもつながらず、行政合理化の観点を優先する中央集権的方向に流れ、地方自治の理念に反する」と宣言されています。この指摘は今も新鮮です。

し尿の広域化や財政健全化が合併で解決できるという短絡的な思考で勉強会に望まれているとしたら、島本町という固有の歴史・文化、自然環境を大事にし、住民自治を守るという行政の基本姿勢からして無責任です。なにより合併問題を住民の意思を聞かずして議論する首長の姿勢はまったくもって許せません。
このことは2010年予算という単年度予算の執行においいても町政運営の根幹にかかわることであるとし、反対の理由とします。

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*12月11日の高槻市に渡した依頼文には、「「し尿処理の事務委託のお願い」「高槻市・島本町における一体的まちづくりの実現を強く願う」ということと共に、「実施いたしました合併問題に関する住民アンケートの自由意見におきまして、貴市に対します極めて不穏当な掲載があり、本町として、何ら情報提供せずに住民の意向調査を実施したことによる全くの事実誤認によるものであり、誠に遺憾であります」と述べています。まるで高槻市と広域行政の協議ができなかったのは「住民のせい」と言わんばかりの表現に唖然としてしまいます。(アンケートは平成の大合併として進められた際、2003年実施し、当時の村田町長が、その結果を受けて「合併見送り」を表明したもの)

合併論議もするというならば、当然、勉強会は公開すべきです。


写真:理事会で訪れたピッコロ保育園のサクランボとモモの花 街灯に照らされて妖艶な感じでした







下水道料金値上げ案は継続審議

2010-03-27 | Weblog
3月1日から開かれていた3月議会は25日の本会議で終了しました。
予算の内容も十分にお知らせができなくて、大変申し訳なく思っています。
毎議会、島本町ホームページに町長提案の議案内容は早くアップしてもらいたいものです。

今回から試行的に前半議会に一般質問を行うことになり、大綱質疑(町長の施政方針に対する会派を代表してするもの)と重り、さすがに大変でした。すぐ後に続く2つの常任委員会審査の準備が十分できていなかったと反省することしきりです。

みなさんに関心のある、町長から提案された、下水道使用料の値上げについては、継続審議となりました。平均値上げ率は16.7%。加えて、これまで消費税を転嫁していなかったため、水道料金も合わせて5%の消費税を転嫁した料金とするものです。

下水道条例の一部改正案を審査した建設水道常任委員会で清水議員(自民)から継続審議の動議がだされ可決、本会議でも全会派が異議なしで、継続となりました。議案が配布されて、委員会前日まで修正が続くなど、十分に精査され、成熟した形で提案されたものでないことは、誰の目にも明らかでした。上下水道部長が先月から病欠という中で、委員会での理事者の説明もしどろもどろ、不明瞭で答弁になっておらず、委員会として懸命な判断をされたと思います。

 下水道財政の悪化は数年来続き、今後の下水道事業を進めるためにも、財政基盤強化、使用料の適正な負担をお願いしたいというものです。下水道特別会計への一般会計からの繰り入れが2010年度予算では5億円。一般会計にこれ以上頼れないということですが、都市計画税(当初予算で3億4千万円)は他の事業が特にない場合は、ほとんど下水道事業に使えると判断します。下水道のために起債をしたのが、基準財政需要額の中に算入されて交付税措置され一般会計からの繰り入れ金には含まれているはずです。その分がいくらなのかも、委員会審議ではわかりませんでした。また、維持管理費は使用料の対象経費ですが、資本費をどの程度含めるかについてもいろんな見解があるところです。なにより、下水道財政の赤字の原因をよく分析する必要があります。


 下水道事業特別会計の審査では、質疑はありませんでしたが、いまだに水道メーターの検針ミスによる損失分の解決ができていませんし、上下水道部職員の責任も問われていません。また、使用料や手数料などについては他自治体では審議会等に諮って住民参加で検討する機会があります。すべての住民に係る公共料金なので、十分説明のうえ住民の声をよく聞くという手続きがないがしろにされているといえます。行革プランで同じように提案されたふれあいセンターの使用料の減免見直し(実質の有料化)とは、位置づけが違うと思います。

同時に水道料金を下げる条例案も提案され、18㎥使用の世帯は、上下水道料金を合算し、負担はゼロです。苦肉の策とはいえ、多くの世帯は18㎥を超えて使用していますので負担増となります。なにより、住民の暮らしの厳しさからして、今、値上げが妥当とは言えないと考えます。建設水道常任委員会の委員ではないので、審議はできませんが、提案されている内容を住民のみなさんにお伝えする機会を持ち、ご意見をお聞かせいただきたいと思います。

遅ればせながら、少しずつ議会の報告をアップしていきます。


写真:娘が卒業する頃に咲くようにと植えたチューリップ(球根50個)が花開きました。






べてるの家から吹く風 講演会お知らせ

2010-03-03 | Weblog

べてるの家を設立したソーシャルワーカーの向谷地さんの講演会があります。案内ちらしを掲載いたします。べてるの家についてはホームページをご覧下さいhttp://bethel-net.jp/   

*ぴあ・ネット主催 講演会 *

「地域で共にくらす~べてるの家から吹く風」     

 お話: 向谷地生良(むかいやちいくよし)さん    

社会福祉法人浦河べてるの家理事長/ソーシャルワーカー/ 北海道医療大学/大学院看護福祉学研究科  

向谷地さんは1978年北海道の浦河赤十字病院にソーシャルワーカーとして赴任。翌年から教会で始めた精神障がい当事者との共同生活が、現在の生活と事業の拠点『べてるの家』につながっています。北海道医療大学看護福祉学部准教授、浦河赤十字病院ソーシャルワーカー、「べてるの家」の理事の三足のわらじを履いて活躍中です。「べてるの家」は、社会福祉法人浦河べてるの家、有限会社福祉ショップべてるなどの活動があり、総体として「べてる」と呼ばれています。

そこで暮らす当事者達にとっては、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を有しており、少数ですが他の障がいを持つ人を含め180名が地域で暮らしています。 「弱さを絆に!」など「べてる」の理念は、生きづらさを抱える人たちとつながり、私たちの地域社会がより豊かになるために活きるのではと思います。  

◆3月6日(土)午後3時30分~5時00分 島本町ふれあいセンター3階 第4学習室  (JR島本駅北へ徒歩5分、阪急水無瀬駅徒歩15分)

 *参加費 学生・当事者300円、その他500円

◆主催・問合せ ぴあ・ネット075(962)2597ハタナカ

*ぴあ・ネットは女性やマイノリティな人権問題等、当事者とつながる活動をしているグループです。これまで精神障がい当事者の講演会など企画してきました。

写真は昨年11月にべてるの家を訪れたときのものです