ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの日々の暮らしや市民活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

ヤミ退職金訴訟 結審

2007-08-18 | 訴訟
16日、午後1時30分よりの島本町ヤミ退職金裁判のため大阪地裁へ。

2年前の05年9月に提訴して以来、12回の弁論準備、2回の口頭弁論を経て結審となりました。

この裁判にいたる経緯は
04年末頃より大阪市職員互助会のヤミ年金などの厚遇問題がクローズアップされる中、島本町職員(町長も含む)など43市町村の職員が加入し共同で運営する大阪府市町村職員互助会の退会給付金制度も大阪市に劣らず厚遇であることが明らかになりました。

町の職員は退職時に通常の退職金を町から受けますが、それに上乗せして互助会からも退会給付金を受給していました。そして退会給付金などの原資の6割以上が町からの補給金(税金)でまかなわれています。
毎年約3000万円を越える補助金~補給金が町から互助会に支出されていました。

04年度実績では、ある職員は退会給付金を1012万7千円受給しており、その内、個人掛金は192万7千円で、掛金の4倍もの税金でまかなわれていることがわかります。

自治体の財政難の中で、このような職員厚遇は認められないばかりか、補助金のあり方としても公益性があるとはいえず、地方自治法違反であり、職員への給与はすべて条例に定めなければならないとする給与条例主義に反することです。

05年度3月議会でもこの問題は質問し追及してきました。
しかし、43市町村で共同して運営しているため、町だけで判断できないと改めませんでした。丁度改選時でしたので、選挙の中でもこの問題を訴えてきました。

5月に市民グループ『見張り番』から全ての市町村で住民監査請求を起こそうと呼びかけがあり参加しました。
こんな公金の使い方は許せないと、私を含み6名の住民で初めての住民監査請求をしました。

「03年度から04年度までの退会給付金総額2億959万円8238円のうち、町が支出した補給金相当額(同給付の7割にあたる)の1億4671万円8千円を町長他は互助会に返還請求せよ」という請求でした。

しかし、町監査委員は私たちの請求を棄却したため、住民訴訟を行った次第です。
請求の趣旨は主に「95年から04年までの10年間、町が互助会に支出した補給金分の3億5千万円を町長は互助会に返還請求せよ!」という住民訴訟です。

府内では19の市町村で住民監査請求、その後13市町村は住民訴訟が起こされました。それを契機に互助会は事業見直しを迫られ、同年11月末にはこの退会給付金制度を廃止しました。(他の福利厚生事業は続けられています。)

制度廃止に伴い、互助会は100億円を市町村に返還し、島本町には4906万4324円返還されました。制度は廃止されたことで、一定訴訟を提起した意義はありました。しかし原告の私たちが請求している金額には程遠いものです。

すでに、06年7月13日に、吹田市民が提訴した件で「実質的には自治体が退職金の上乗せを図っていると言え、補助金支給は地方自治法に反する」とし吹田市に返還を命じた大阪高裁判決を支持する最高裁判決がでています。

そのため、私たちの裁判では請求している10年分の返還がなされるかどうかが争われています。

判決は11月22日午後1時15分です。 

殆ど準備書面のやりとりで、尋問などがなく、私たち住民には、わかりにくい進行でした。しかし、弁護士のみなさんは本当に手弁当で尽力を尽くしてくださいました。
私たち島本町住民と同じ代理人で提訴した高槻市、堺市、守口市、東大阪市なども、その日に判決がでます。廣谷裁判長の良識ある判断を期待したいです。



JR新駅設置事業 新たな住民負担

2007-06-22 | 訴訟
議会開催中です。2日目の午前中で4件の報告、6件の議案審議を終えました。

70歳から74歳までの高齢者の医療費窓口負担が来年4月から1割から2割に増えるという国民健康保険条例には反対しました。
医療制度改悪の一環で必要な人が必要な医療をますます受けられなくなり医療格差は深刻になります。

町の主要施策としてJR新駅設置事業は総額約42億ですすめられています。
駅施設は18億円でJRと島本町で2分の1、9億円ずつを負担することで協定書を結んでいます。自由通路(橋上駅の東西をつなぐ通路)は全額町負担7億980万円。

今回、駅構内のトイレを追加。費用は4234万2千円、町負担は2117万1千円増額となる補正予算を審議しました。
トイレ設置の必要性はありますが、元の協定どおり駅施設18億円の事業費の中で行うべきと考えます。担当は交渉を努力したが無理であったということ。
町財政が厳しい中、あらたな町負担になるならば、設置は断念してもらうしかありません。

公共工事には大盤振る舞い、福祉は削るという町の姿勢を問うためにも、この補正予算には反対しました。
自由通路下には3225万円かけて別に公衆トイレを設置することになっているからです。
自民・公明・民主は賛成、人びとは反対、共産は保留という表決でした。

一般質問は5人終え、25日(月)に6人予定しています。
初めての一問一答方式。質問と答弁がわかりやすくなりました。

(写真は アオサギ 東大寺3丁目の田んぼで)*クリックすると大きくなります

生きる権利を大切にする政治を ! あきらめない!

2007-02-01 | 訴訟
 日付が前後しますが、1月27日、今は長野県でスローライフを実践して暮らしている、元衆議院議員の川田悦子さんのお話を所要で遅れたため、少しだけでしたがお聞きしました。薬害エイズの運動を踏まえ『生きる権利を大切にする政治を、あきらめずに立ち上がることが大切』と語られる川田さんからは、草の根の力強さと本当に人の痛みを共有することのできる暖かさが伝わってきます。

 高槻市議 二木洋子さん主催「あきらめない!『格差』のない『公正』な社会を」の集いでのことでした。
 
 二木さんからは住民自治をめざして~16年間の議員活動を振り返り、学生時代に知った水俣病を通して、政治のあり方、法律がどうあるべきか学び、また暮らしのあり方を問う活動を続け、JT(日本たばこ産業)バイオ医薬研究所反対運動をきっかけにして議員となったこと。故市川房枝さんの提唱する4つの原則〈議員の仕事は質問すること、報酬を公開すること、議会の報告をすること、休まないこと〉を実践し、市民運動の代理人であることを議員としての基本的姿勢としていること。

 小泉政権をさかいに福祉の切捨てがすすみ、生きる権利や地方自治がないがしろにされており、住民自治を実現するために、地方議会・地方議員の役割はますます重要であること。「公正」な社会をめざして活動をしていくと切実に、そして力強く話されました。

 二木洋子さんとは19歳の夏、大阪駅前での敦賀原発で被爆した下請け労働者の裁判を支援するビラまきで、初めて出会ってからのお付き合いです。 長く議員をすれば、議員特権にあぐらをかき、特定の利権・利害にのみ力を注ぎ、得てして自分さえ評価されればと利己的になりがちですが、二木さんは、それらを排し献身的ともいえる、真摯な姿勢で取り組んでいます。

 いつも私の生き方、議員活動の指針となる先輩であり友人です。
集まった市民とともに市民自治をつくるためにますます頑張っていただきたいと心でエールを送りました。

(写真 川田悦子さんと一緒に)