前日、米田哲也の投球フォームの素晴らしさが、その長寿に結びついたと記しましたが、もう少し他の投手の投球フォームと寿命に触れたく思います。史上屈指の投手杉浦忠、稲尾和久両投手の投球フォームも矢張り素晴らしく、体のバネ、全体のバランス、殆ど欠点らしきものが見当りません。物凄過ぎる成績を挙げた年、つまり異常な程に酷使された年の影響が、その投手寿命に大きくある様に思えてなりません。この二人の全盛期が短かった原因の大半は、信じられない程、酷使された事によるものであり、決して投球フォームによるものではないと断言したく思います。もっと言えば、優勝争いに絡んでの酷使と、優勝争いとは無縁の酷使では、具体的に、何故だかは上手くは表現出来ませんが、精神的な面も含めて、投手の体に与える影響は異なる気さえします。つまりマスコミの注目度、一勝の重みが違うかと思います。例えば優勝争いとは無縁の頃の金田正一、秋山登等の酷使されている投手が、僅差で敗れたとしても、好投空しで終わる所が、稲尾和久や杉浦忠の数少ない敗北には、どこか責め立てる印象の記事が多かったと思います。度重なる酷使の為、故障後の稲尾和久、杉浦忠の投球フォームは、やはり故障個所をかばう為か、全体的にこじんまりとなってしまい、もはやかっての投球は全く見られなくなり、非常に寂しく感じたものでした。次回触れたく思いますが、この二人と対極にある投手が金田正一かと思います。
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