今回は昭和43年以降、引退までの4年間に触れたく思います。43年、皆川睦雄は突然変異の様に大活躍します。31勝10敗、27完投,8完封、防御率1.61,352.1イニングを投げて193個の奪三振と、二位のイニング数と、技巧派らしく決して多くない奪三振数以外の上記数字は全て一位です。正に真のエースの成績と言っていいのでしょう。この年の皆川睦雄に就いて、女房役の野村克也は球速が物凄くアップし、リーグでも屈指の速さだと当時述べていましたが、多分この年大活躍した彼へのお世辞かと思います。彼の球速はどう見ても格別速いものではなかったと記憶しています。確かにこの年、彼の球の切れや伸びは、通常の年より素晴らしかったとは思いますが、私には彼の急激な成績アップの理由がもう一つ解らなかったものです。この年彼は投手のベストナインには選ばれるものの、優勝球団所属の同じ投手の米田哲也が選ばれた為、リーグMVPにはなっていません。野手を含めても、この年のMVPに最も相応しいのは皆川睦雄、その人と思います。しかし誰も予期せぬエースとしての大活躍の反動でしょうか、その後3年間の彼は一桁勝利に留まり、年々防御率が極端に悪くなっていき、引退に至りました。しかしその間も規定投球回数は投げ、チームにはそれなりに貢献したと言えるかと思います。
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