前年の昭和45年、その時点では三部門とも自己最高の0.339、44本塁打、129打点の成績を挙げ本塁打王と打点王、二部門のタイトルを獲得した大杉勝男ですが、前年が素晴らしすぎた事もあり、各部門とも数字自体は下がっていました。一方の江藤慎一は前年からの榎本喜八との併用争いに完全に勝利し、前年の規定打席不足の0.288、11本塁打、31打点から飛躍的に数字を伸ばし自身3回目、初の両リーグ首位打者に輝いています。打撃以外の守備、走塁に関しては二人共そんなに差はないという事と、一塁手という打撃重視で選考されやすいポジションという事もあり、ほぼ完全に二人の打撃をどう評価するかで勝敗は決するものと思っていました。パリーグ移籍2年目、34歳の江藤慎一が、26歳でベストナインを連続受賞している大杉勝男より何故か多く含まれて来る情実面で有利かと思っていましたが、結果はそれ程僅差ではなかったと思いますが大杉勝男が受賞しています。大杉勝男受賞の理由としては本塁打、打点が多い事と当時続けていた連続出場も継続しての全試合出場が、16試合欠場の114試合出場の江藤慎一より高く評価されたのではないかと思っています。もし私に投票権があったとしたらやはり大杉勝男を選んでいたと思います。それにしても二人共後の名球会資格者、非常に興味深くレベルの高い争いだったと思います。
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