授業が滞ることなく、一つの気づきが次の気づきを呼び、生き生きと連動していくことを、展開と呼びます。
子供たちとともに授業をしていて、心から楽しいと感じる時があります。
そうした時は、知らず知らずのうちに、授業が展開しているときです。
ということは、意図的に展開する授業を仕組むことができたら、教師も子供も毎日の授業が楽しくて仕方なるということです。
どうしたら、展開する授業ができるのでしょう。
授業が展開するということは、次のようなことをいいます。
まず、授業の中に、教材とか教師や子どもの思考とかからくる矛盾が起こります。
次に、教師と子ども、教師と教材、子どもと子ども、子どもと教材との間に、対立が起こります。
すると、様々な衝突・葛藤が起こり、それを克服(突破)していこうとする課題がうまれます。
それを課題を克服する学びが始まり、その結果として、新しいものが発見されたり、ときには未知のものがつくり出されたりしていきます。
そうした授業を展開させる追求の対象を・・・「展開の核」とよんでいます。
図工なら、ゆっくりと見るてじっくり触る中で、発問、対立、葛藤を作り出すもの、最初のイメージを違うもの変える力のあるものです。
教室の学びには、二通りの学びがあります。
それは、自動的な学びと、追求的な学びです。
○自動的な学び
学ばなくても分かった。学ばなくても絵が描けた。
このような学びを、自動的な学びと呼びます。
こうしたことは、過去の生活の中で体験することにより自動化されており、思考しないで獲得できる概念です。だれもが漫画をかけるのはそのためです。
○追求的な学び
分かっていたつもりでいた概念が違うかもしれないと感じたとき、「えっ」「おかしい」「知りたい」と思います。
こうした、気づきがあると、本気で本物を追求したくなります。
子どもの能力は思っている以上に鋭く豊かなものです。
「展開の核」に触れることにより、子どもはその眠っていた才能をフルに発揮し、追求的に学び始めます。
私たちは、日々の学びが追求する学びになるように、展開の核を準備していくことになります。
そのためには、しつこく見て描けるように子供を育てていきます。
モデルを見て、いくつもの事実を見つけ出し、画面に重られるようにしていくのです。
モデルを見て書くというのは、自分の描きたい対象を観察し、記憶した事実に自分の解釈を入れて線の動きを決定していくということです。
だから、対象を見れば見るほど、新しい事実は生まれ、作品の質を高める要素となります。
思い込みでやっているものを打ち壊していきます。
常に一人が発見したことを意見交換し、皆のものにしていきます。
50回 | 2月14日 | 土 | 9:00 | 15:00 | 浜北文化センター | 第1会議室 |
51回 | 4月11日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第1会議室 |