トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日のエッ!品「初恋の味クッキー」

2021-11-30 | 何よりの楽しみ
 雨降りお憑きさんの先日、初恋の味クッキーを試作してみたのだが小麦粉に液体を入れても量が少なく味わいが不足していた。仕方が無いからこの日、未明に目覚めてしまった不幸を帳消しにしようと「初恋の味クッキー」の再度の試作を朝食前に行ってみた。腰痛が軽減した頃合いで足踏み式脱穀担当、また軽減した頃合いで法面の段々作りを総計25段ほど、またまた軽減した頃合いで大樹の伐採と玉切り・集積と続いて腰の具合がすっきりしないまま経過している。季節風も強い日だし、たまには休日も入れなくてはとフイールド行きはのっけから外した。

 容器に入っている原液のままでは風味不足になるのは確認してあるからホットプレートで煮詰める事から開始する。煮詰めて卵と粉を混ぜればOKと軽く考えていたものの煮詰める途中で気が付いた「これでは水飴ではないか?」と。温度が高ければ流動状態で低下すれば固着するだろう。煮詰めていくうちに予想が確信に変わり現実になってしまったのであった。

 容器に移した時点から容器の触れた部分から固くなりはじめて、さながら紙芝居屋さんの水飴状態になった。ここに卵を入れたけれど一方は緩々で一方はカッチリして混じらない。さーて困った、そこで卵白が固まらない温度で湯煎しながら混ぜ合わせたらうまくいったが、次なる工程、粉を投入するにも温度は下げられない。結局は湯煎状態で生地作りをしなければならなかった。
 温度が下がると固くなるので混ぜ合わせしてもグルテンの働きが発生しない玄米粉が良いだろうと残りを投入したものの量が足らず結局、薄力粉をも投入したが、延ばせる固さまでにすると量が多すぎるのでカップ入りに変更した。
 生地を圧延し型抜きしたかったけれど常温で型抜きできる生地にしたところでオーブン加熱の段階で緩んで型崩れする可能性も捨てきれなかったからであった。
            カルピス原液   400ml(先日、試作で小麦粉に入れ使ったため1本に足らない)
            16穀粉+玄米粉  計量せずあるだけ投入(目見当で120g相当)
            薄力粉       計量せず生地の粘度を見ながら追加
             卵       2個
 材料の粉、結果的に18穀粉となった。生地をカップに入れ予熱後170度17分のオーブン加熱。上面に軽く焼き色が付いたが熱いうちに試食してみるとシットリしているし芯まで火は入っていた。冷えてからの食感はほどほどの噛み応えがあって噛むほどに「初恋の味わい」が滲みだしてくる。甘さや酸味が「しつこい」かなと煮詰めた状態の時は予想していたものの穏やかなエッ!品となっていた。
 今回の様な液体を煮詰め、生地に入れる粉は煮詰めた状態で加減されるから、最初に粉の量が決められる普通の作り方とは異なり「出たとこ勝負」」で、毎回が微妙に異なってくるのだろうが、小生的にはブラッシュアップなど無い一期一会の「作ってみれば熱が冷める」試作なのでレシピなど無いも同然であろう。

 因みに「我が初恋」は南田洋子であって小生は小学生、「初恋の味」となると同級生のMちゃんにもそこはかとなく感じていたのがあったように思い出すのだが、入手先記憶にない鉛筆の片側にコケシが付いているのを持っていて、それを欲しくてMちゃんが取り上げに来た時に手が触れただけの思い出。ホント情けない。人生、もう回想療法をしなければいけない状態になってしまった・・・。

  左上角の欠けは熱々試食の結果

囲いのノアザミ

2021-11-30 | 蝶の食草園
  刈り払いによる被害減少と吸蜜植物を確保のために木枠を設置してノアザミを定植したのは初夏の頃だったか。その後は草取りなどの手入管理を怠ったので、どこに木枠があるのか、ノアザミの苗はどうなったのか見えないままだった。ようやく晩秋となり早い草は枯れ始めて抜きやすくなっている。小春日和の1日、たまには手入れもしなくてはと思い立って草取りに入った。

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 まだバッタ類やカマキリは姿がある。全面刈り払いはもうしばらく後回しとして、鎌で手刈りにした。とは言え枠の中は鎌など使えず丁寧にノアザミ以外を引き抜いて終わり。枠の外側ともう一枠「イヌガラシ」用の枠を設置し用土も入れる範囲の草も刈り取り、昨秋の腐葉土を撒く。枠の中も同じように腐葉土紛を撒いておく。
 枠内のノアザミ苗は今期結実した実生苗で、突端台地の昨秋の種より数カ月遅いから育ちはそれなりなのだが、緑の割合を見る限りでは生き残ったのは4割程度だろう。少々ガッカリもしたが手入れを怠った報いでも有るのだ。隙間の目立つ範囲にはノダケとフジバカマの種を採り蒔きしておく。ノダケはキアゲハの食草になるとS先生から教えてもらったので刈り払いされない一角で数株でも維持したい。その中、数本でも発芽して育ってくれれば、それはそれで花壇の賑わいで単純にコロニー化させるよりは共生させる環境の方が自然体だ。
 こういう作業をするとついつい思い出してしまうのだが、どこのグループに限らず、野草は刈り払って園芸植物を植える傾向がある。春用にチューリップなどを植えるのは典型なのだが、せめて里山ではレンゲや菜花にして欲しいと思うけれど、口出し無用の世間様でもある。まあ、弁々粛々と姥捨て山なので這いずり周ってその日暮らしだ。

        

今日のトンボ「アキアカネ初見」

2021-11-29 | 小父のお隣さん
 こんな写真では真贋は分からないものの28日、S先生に声を掛けられアキアカネを視認できた。既にマユタテアカネとオオアオイトトンボしかいないと思っていたトンボ池傍で「初見」の幸運栄誉があったのだ。小生、頭部正面を見ればマユタテアカネは判別できる。しかしながら教えていただいたアキアカネとの区別は頭部を見なけりゃ「マユタテではない!」程度の理解だから姿を認めても区別はつかないのだ。ほぼ毎日見ている陽だまりのマユタテアカネだが、この中にアキアカネがいたとしても判別はまず無理だった。すべてがマユタテアカネに見える。

 そんな弱点を解消しようとS先生は手掴みでマユタテとアキアカネを捕まえ並べて解説してくれた。子細に見れば頭部は別にして胸部側面の模様や色調、腰回りのくびれや腹部の細さ、腹部下面の色調や模様など明確な差異は感じられたものの止まっている姿でも一別程度では、やはりマユタテアカネに見えてしまう。

 この折の撮影は古いデジカメだった。昨日まで使用していた機種は「0.03M~∞」の表示が出るのだが突然ピントが合わなくなった。その前の機種は鏡胴の動きがギクシャクとして撮影不可能、仕方が無いのでお蔵入りの古いカメラを携行したのだが近い部分にピントを合わせず背景にだけ合焦する。なので写した写真は全て対象物はピンボケで使い物にならなかった。スマホでも何枚か撮影したけれどPCと接続する端子が無くて使用不可能。結局は使える写真が何もないと言う事態になった。

 修理価格は最低でも1万円前後らしいのだが2台修理すると2万円台で、これでは新品を購入した方が良いのだろう。ともかく2台をカメラ店に持ち込み見積もってから結論である。てなもんでこれもお蔵入りして、リサイクルに出さなくてはと思っていたガラケーのカメラをしばらく使うことにして、ただいま充電中。
 このガラケー、通信機としてよりカメラに重点を置いた機種なので小生の新品スマホよりはカメラ機能は良いのだ。小生、スマホの写真の縦横比が好きになれないので習熟もしない。


初霜で初結氷は初めて・・・

2021-11-28 | 感じるままの回り道
 午前八時、フイールド到着。フイールド以前の畑の様子から「初霜」の朝だと承知はしていたのだが、あにはからんや「初結氷」でもあったのだ。ここをフイールドにして約20年だが初の「初霜・初結氷」である。さすがに半袖肌着・長袖作業シャツ・綿ジャージの上着では寒さが身に沁みる。衣服を通しての事だから「凍みて」ではなく「沁みて」で良いだろう。その時の外気温は写真の通り。

 泥水池の周囲も霜まみれだが水面は全面結氷とまではならず僅かでも流れのある範囲は水面が覗いている。

 五つある泥水池の内、№4と№5だけが全面結氷していた。これは流下している間に水温が下がり続けた結果であろうが、とにもかくにも「初降霜・初結氷」は初体験なのだ。寒いはずである。
 この日は「イヌガラシ」の移植を行うつもりだったものの、株の掘り採りは谷地の日陰では作業する気も無くなって、日当たりが望める北側台地に変更した。

       



11月定例会

2021-11-28 | 月例会
2021/11/21(土)9:30~12:30

会員 8名
活動 北側辺縁部の地拵え

 かねてより思案していた北側辺縁平坦部の補修に着手した。独りでも行うつもりでいたものの、動かす土の量が多くて尻込みしていたのだが、先日にボーイスカウトがテントサイトにした様子を見て「早めに整地しなくては・・・」と月例会で着手させてもらったのである。
 「ボーイスカウトのテントサイト」のためと言うだけでなく、低草池として維持するエリアと構想しているのだが、数年来の威之志士様の跋扈蹂躙で平坦に見えてもボッコボッコの地表になってしまった。歩くのは当然なのだが刈り払うにしても凹凸が不快なので何時かは整地しなければと思っていたのだった。

 それだけでなく、当初よりの窪みがコブの周りに在り、これも不快の一因となって、またその範囲は活用し難く整地の必要を感じていたのである。今回、慣れないメンバーで取り組んでもらった結果、慣れないから早めに終了したものの意外にはかどって、これなら一人でも残りは「やれる!」感になってきた。まあ、おめでたい性格なのであって頭頂部には常時、燦然とアサヒが顔を出し旭日光輝を発している。この栄誉に負けてたまるか!。

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今日のトンボ「これがまあ終の番いか行き互綽」

2021-11-28 | 小父のお隣さん
 トンボの「我が世の春」も残り一週間ほどで終わる。既にマユタテアカネとオオアオイトトンボだけが日当たりの良い一画でボッコ中である。数日前にオオアオイトトンボの連結体を見たのだが、心配なのは有精卵が出来てどの枝に産卵するのか、と言う事だった。既に日当たり良好の狭い範囲でしか生存確認が出来ない。オオアオイトトンボの産卵は水面上の枝なのである。産卵場所で言えばモリアオガエル同様だ。トンボ池畔ではヤナギの大樹しかなく、この枝先に産卵するしかないと思っているけれど、枝先での産卵確認は視認できない高さだ。
 一昔も前に、池の傍に植えたマユミの枝で集団産卵をしていたのを見たのが最後で、そもそもその樹は枯れてしまい追加で植え付けした樹は樹皮を白くさせてキノコだか苔だかに侵され衰退中で産卵枝は無い。

 この番いも若さ溢れるカップルとは言い難く、老熟カップルと勝手に結論付けしている結果、有精卵を打泥産卵するだけのエネルギーがあるのかどうか気にかかる。とは言え考えるまでも無く有精卵を生じなくても打泥産卵せずとも義理も義務も無いのであって、この世の惜別として最後の選択、営みだと互いに情を通じ、しばしの時を過ごしていたとしても不思議はない。まあ、こんな風に考えるのは生殖とは圧倒的に関係のない回数をこなすホモサピエンスの穿った見方だろう。反省!反省!大反省!。
 まあ、こんな考え方、我が身を振り返っての妬みや嫉みでも決してありませんからぁ。グローバルな世界基準ですたい。ホント、ご馳走様です。

          

今日のエッ!品「玄米粉の菊花クラッカー」

2021-11-27 | 何よりの楽しみ
 食用菊の花も終盤になり小振りになってきた。それでも香りと色艶は劣る事は無い。摘まみ取るため株の間に分け入れば菊花の香りに包まれる。「ここは棺桶かい⁉」と思わず無い目をぱちぱちしてしまうのだった。無い目と言われても目がしらには目ヤニはあるぞー。これは存在証明であろう。
 さて、食用菊の簡単でかつ美味しい一皿は何と言っても三杯酢仕立てで、アフアフといくらでも掻っ込める小生であるけれど小鉢一皿の口直し程度が丁度良い。

 さて、もうエッ!品程度は試作して見たくて「玄米粉の菊花クラッカー」を焼いた。同じレシピで焼く事はほとんどない変わり物1回限りに限りなく近い遊びだけれど、結果は空茶でなく「お茶の友付き」のおやつになるから、これはこれで役に立っているのである。今回のレシピは次のようにしたのだが、玄米粉が無くて玄米を製粉する事から始めなくてはならなかった。玄米600gを小一時間ほど要して製粉した。出来上がりは一回篩って粒子の大きい分は更に挽いたのだが3回目は行わず全て混ぜたから口当たりに粗さを感じる出来栄えである。
              玄米粉        120g
              菊花          25g(二八の割合、蕎麦に倣った)
              ベーキングパウダー    3g
              卵            1個
              砂糖        大さじ1
              バター1/3の油脂   大さじ1
              牛乳        大さじ1 (粘度調整のため)
              薄力粉          適量(粘度調整のため)

 卵を加えるとどうしても緩くなる。粉の量を多くすれば良いのだろうが厚み3mmで生地を作ると伸ばした面積がプレート一杯になるから増やせない。卵を減らせば良いのだが玄米粉の結合力は強くないし菊花入りだとまとまりにくいので小麦粉投入したのだ。

 後は伸ばして包丁目を入れフォークを刺してガス抜き穴、クッキングペーパーごと滑らして皿に移し170度15分焼いて終了。食感は粗い粒子が入っているから粗い舌ざわり。砂糖が入っていても甘味は感じなくて薄味。しかし噛みしめていると飲み込むあたりで焼いた玄米風味が香しく感じて来る。肝心の菊花の香りは薄くて焼いた温度では香り成分は保てないのだろう。
 菊花の香りは予想外だったものの焼いた玄米の風味は甘く感じる。小麦粉からでは感じられない香ばしさであるが、昔、小麦粉を乾煎りした「麦焦がし」とも「こうせん」ともいう砂糖を加えたお八つは嬉しかった。砂糖の無い時代で引き出物には必ず白砂糖が付いてきた頃である。

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猫にマタタビ、猪たびたび、おいらはタジタジ

2021-11-27 | 小人閑居して憮然
 帰宅前に水見回りである。既にトンボはトンボ池の陽だまりでしか見られなくなっているし二月に入ってニホンアカガエルの産卵が始まるまでは純粋の「水見回り」になるのだ。
 このところ目立った漏水も送水管路のトラブルも無く平穏な日々だったのだが、上の池の先日に護岸を施したところが掘られているのが道路から見えた。もともと絞り水が出て来る部位だったので護岸木のぴったりの突合せはせずに絞り水が埋め立て部を浸さないよう、その隙間に誘導していた箇所である。

 第三土曜日がこの範囲を担当しているグループの活動日だったから「意図的に掘ったのか⁉」と思い確認に行ったら猪の足跡や堀跡、身体を押し付けた窪み等々、やってくれるわヌタ場にしたのである。もう悔しい、手拭いがあれば噛みしめて悋気とは異なる「キーッ!」と悔し奇声を上げたいところだったが手拭いは持ち合わせなんだ。仕方が無いから溜息で済ます。
 スタバなら目を瞑り知らぬ顔の半兵衛を続ける処だが、このまま放置すればどんどん広がり護岸部を台無しにされてしまうのは目に見えている。なんとかヌタ場として使わないよう対策を講じなければならない。いいや「講じ」では無くて「工事」だろう、もう冗談を言っている場合ではなく、また終わりのない消耗戦が始まるのだ。

 各地で感染獣の報告が続き、このフイールドにも感染獣の確認があって一時は跋扈蹂躙は衰退し沈静化して喜んだのも束の間だった。話によれば「豚熱用のワクチンを散布」したのだとか。家畜に蔓延するのを防止したい意図は理解できるが街中のフイールドで養豚飼育は近在には無いと言われていて「イノブタ放獣の結果」の跋扈なのを行政は把握しているはずである。有害鳥獣の駆除に卓効のある千歳一遇のチャンスを台無しにしてしまったと小生は思うのだ。税金を使って有害鳥獣の駆除に向かうのでなく有害鳥獣保護策に税金を投じるなんて、まあ、小生の耄碌頭では理解できない。この指向性にもタジタジである。

           足跡          作られたばかりのヌタ場

 フイールドでは目の敵にもするヌタ場の主だけれど、水場の少ない奥山でのヌタ場は水飲み場、水浴び場、産卵場所等々に利用されているという知見もある。生息や行動は人智の計り知れない関係性を保ちつつ営まれている事くらいは薄々の頭頂部で薄々気づいてはいるものの「場所によりけり」「事に由りけり」であろう。

出稼ぎしていた級友を想う・・・

2021-11-26 | 感じるままの回り道
 呼びかけられて「ミカン切り」のボランティアに行った。フイールドでの作業は目白押しなのだが緊急を要すことでも無いので「一日くらいなら…」と会友4人で出かけた。相手方から「昼食の用意もします」と言う言伝だったけれど「忙しいから人手を頼む。そんな時に食事の心配など無用」として「怪我と弁当自分持ち」の参加だ。

 集合場所は勝手知ったる会場だったのだが、道順が朧なのでナビに任せたのが失敗だった。集合場所へは国道からの入り路は二カ所あると聞いていて。今回のナビでは初めての経路だった。全く疑わずに案内のままに車を走らせたら狭い無舗装の道路に入り込み、とうとうネットフェンスの前で「目的地に到着しました」とのたまうではないか。横を見れば本来の目的地駐車場で会友の車両も見える。「なんでこうなるのッ!」と憤っても遅かりし由良助・・・。
 結局つっつもっつしつつUターンして下り、改めてナビを開始させたら以前に通った道に出ることが出来た。集合時間より20分早めに到着するつもりが通勤時間帯の渋滞で集合時間よりさらに20分ほど遅れてしまった。まあ、小生が最後では無かったから恥ずかしさも歩留まりしたもののホント、ナビのお馬鹿さん、ニールのお利巧さん!。

 ミカンの圃場は日当たりも良く広々した造成地だった。この日は未明から季節風が強くて圃場も好天だったにもかかわらず風が冷たかった。フイールドなら作業で汗をかくところなのだが「ミカン切り」では汗など出る程も無い。風の冷たさが身に沁みるのでまさかの用意のウインドブレーカーを着た。初めて着た倅のお下がりなのだが意外に暖かいのが判った。グランドで多用するはずだ。
 ミカン切りをしていながら中学卒業後、家業を継いでいた同級生が冬の出稼ぎ先に近くのミカン園に長らく来ていた事を思い出した。この話は中年になった頃の同級会で知った事なのだが、積雪期の出稼ぎ先にミカン切りなどは温暖で好まれていたのだそうな。都会の工事現場などにも出稼ぎに行った同級生もいたのだが、賃金の差はともかく田舎育ちの性向にミカン切りは合っていたとかいなかったとか・・・。そんなことを思い出しながら次の同級会まであと数年、どれだけ参加できるのかどうか楽しみでもあり懸念でもあり、早生蜜柑を両手に持たされて帰宅したのだった。これで一週間程度は懐具合を気にせず美味しいミカンをアフアフ喰える。これは嬉しい。

今日のトンボ「ぼっこでじょんのび」

2021-11-26 | 小父のお隣さん
 11月も終盤、すでにマユタテアカネとオオアオイトトンボが日向で過ごしているだけになった。それでもオオアオイトトンボの方が活発で連結体も居ればアタック攻勢を演じている場面も見られる。マユタテアカネは採餌以外は概ねボッチでボッコだ。
 オオアオイトトンボは寒くなるまでは暗い日陰や林内から出ては来ないし動きも活発には見えないのだが、そろそろ終盤ともなる頃には動きは活発だし、日向の暖かい場所を選ぶ結果だろうが密度も増す。そんな事から秘め事も大っぴらになるし鞘当ても目立つ。終盤なのに最盛期と言う感がするオオアオイトトンボである。

 陽気次第なのだが、この様子だと12月第二週くらいまでは姿を見られるかどうか、今期のトンボの幕引きはもうアッと言う間でしかない。



          

天国と地獄の差

2021-11-25 | 小父のお隣さん
 「間一髪」なんて言葉がある。「運の良し悪し」なのかもしれない。初冬のこの時期の「小春日和」は生きとし生ける諸々にとっては天国に近いだろう。陽だまりでヌクヌク、たとえボッチであっても「邯鄲の夢」は見られるので初冬の孤老にとって小春日和は何よりの長命薬である。惚けていてもうたた寝出来る程心地よいのだった。

 セスジツユムシは邯鄲と同じなのかどうか調べてもいないものの、この時のセスジツユムシはボッチでボッコしていたにもかかわらず「天国のおもてなし」を受けていた。一方「三寸離れて死の影を踏んだ」ツチイナゴはボッチボッコの夢破れ、黄泉の路を地獄に落とされて行く。オオカマキリは産卵が済んで消えゆくだけの先行きで、セスジツユムシはまだ腹部に卵があり、これから産卵して露となる個体。

 一方の捕食されてしまったツチイナゴは越冬して来春には活動出来るはずだった。小春日和の一時、小生も含め皆々ボッチでボッコなのであったものの、ツチイナゴだけ「だるまさん転んだ」で失敗した。まあ、人生こういう事は珍しくないがコロナ禍の無業ではボッチでボッコしていても無常に耐える意思だけでなく宿と食料は必須であろう。しばし小春日和でボッチボッコゴッコをしても、すぐに陽は傾き冷たい西風が身を苛む。西方浄土から吹く風は冷たく「奢れるものだけ久しい」浮世…。

         

※ ボッコ中の緑色の虫、ツユキリとばかり記憶していたのだがセスジツユムシとの指摘を頂いた。記憶をたどれば撮影中にこの虫の名前は会話の中で多々出ていたはずで「ツユ」の部分だけが残ったようだ。短期記憶は薄くなる一方である。ちなみに小生、図表が無ければツユムシとツユキリの違いを言えない。

土嚢拾いをするはずが・・・

2021-11-25 | 水辺環境の保全
 上の池のオーバーフロー部、増水の度のドンドンで丸太ダムに使っていた丸太が浮き上がってしまった。採土量が少なく土嚢を数多く作るのも面倒で丸太を積み上げ、両端に土嚢を積んで堤代わりにしていたのだ。当初、漏水が止まらず池の中に土嚢を敷き並べ漏水対策を熱心に行ったのだが、今は堤の幅も広げたので池の中の土嚢を外しても大丈夫だろうと判断し、拾い上げた土嚢を丸太が浮き上がり抜いた箇所へ投入する事にしたのだ。
 腐食し始めた丸太を外し土嚢を詰める事で透水する隙間が減るし一石二鳥なのである。しかし水位の高さまで土嚢を積むと3~40袋は必要な量になりそうで、作業を想うと眩暈がする。この眩暈は山女に逢った訳でも血圧が上がった訳でもない純真な慄きなのであった。

 寒い時期ではあるが覚悟を決め胴長を装着して現場へ行った。池に立ち入って両腕を水中に伸ばさねばならないから、水温が下がりきる前に片付けたかった。ところがである、浮き上がった3本の丸太を排除して土嚢を拾い上げようと池に入ったまでは良かったのだが水底を探っても土嚢は固く落ち着き泥も堆積して袋の端さえ判然としない。こんな状態で2~3袋拾ったところで「焼け石に水」、「深穴に小石」でしかない。結局は「土嚢拾い」は諦め、排除した丸太3本を絞り水の誘導路に使用した。このしきりと法面の間を絞り水を通すことで流れ入ってくる土砂を池中央部に流さずに済むし、丸太の仕切り内で堆積させれば「自然堤防風」になりつつ泥上げする場所と立ち位置が生まれるはずだ。てなもんや三度笠で完成には何年かかるか分からないし未完の堤防になる可能性も高いのだが、まあ、成り行き任せも大事なのである。

 丸太3本を引き抜いた溜まりは土嚢を新たに投入し土砂で隙間を埋めるつもりだけれど、丸太橋が腐食してきたからついでに半割丸太材で更新した。外した古い丸太橋は下手の林接池へ入る林道からの窪みに渡して活かす。腐食してきたとは言え後5年程度は役に立ってくれるはずだ。利用頻度は少ないけれど時折は一輪車を通したい時がある。こんな時に雨水流路の窪みはストレスであって、こういう設えをすると林接池へ他人を誘導するきっかけにもなるので好ましくは無いのだが、作業勝手を考慮すると設置されていると助かるのだ。
 人間、いいえ小生、易きに流れやすいのは水と同じで「小人は下学す」と喝破されたように高みには流れず低きを目指さなくても溜まり淀む。まあ、姥捨て山では日常茶飯事であって、だからこそ姥捨て界なので気兼ねも小金も要らないボッチの世界。時折はコガネムシが寄り添うけれど、もう次の初夏までは居ない。

            更新した丸太橋          廃棄材を再利用した渡し

夏の除伐が活きた・・・

2021-11-24 | 感じるままの回り道
 北側の平坦部、夏ごろに混みあってきたヤマザクラを主に半分ほど除伐して広く日当たりも良くなっている。低草池で維持管理するつもりの区画なので春には在来種タンポポの原っぱとして一段と鮮やかになるのを期待している。
 そんな折、ボーイスカウトが土日の一泊二日でキャンプをするとの事で当日の朝、担当者に「今まで散らばってテントを張っていたのを夜間のリスク管理や植生の踏圧傷みを制限するため、まとまってください」と伝えたのだが、翌朝行ったところ見事なテントサイトになっている。先日、法面に段々も設えた結果、安全性も向上したはずだ。

 「リスク管理上」の意味合いは両者に存在し、当方には広範囲なテントサイトで踏み荒らしや刈り払いを避けられ環境保全が維持できるし、相手方には全体を管轄するに容易で、特に夜間の安全確保や防犯には役立ったはずである。ただ日中はともかく夜間のトイレとなると駐車場まで行かねばならない面倒さが生じるのだが段々の設えで法面の移動は安全になったとは言え、女子隊員も少なからず入っている。その都度複数で行き帰りすれば良く、駐車場には引率管理者のテントも有るのだけれど、既に使わなくなったトイレ用テントを使わせてみた。
 これは活動を始めた当初に購入し組み立てだけしたまま道具小屋で忘れ去られた物品だ。使うにしろ使わないにしろ試用をゆだねたのだがテントサイトの端に設えてあって実際に使用していた。捨てるはずの備品が十分役に立ったのは祝着至極である。

       

今日のエッ!品「酒粕のクッキー」

2021-11-23 | 何よりの楽しみ
 かねてより用意していた酒粕1袋を使ってクッキーなのかクラッカーなのか、はなはだいかがわしいスイーツを作ったのだ。当初はクラッカー仕立てで考えていたものの、やはり粘度が妨げになってボテボテ焼きと相成ったのだ。まあ、愛があるから許せるけれど心情を吐露すれば哀そのものである。ここは自ら禿げ頭を「いい子いい子!」と撫でて慰めておこう。些細な事の様でもカバーが完璧なら人間、凹む事も道を踏み外す事も無い。レシピは以下の通り。

             酒粕        300g
             バター油脂類     30g(バターが無くバター30%含有のマヨネーズ状油脂を使用)
             砂糖        大さじ3
             卵           1
             ベーキングパウダー 小さじ1
             シナモン      少々
             薄力粉       適量(粘度調整用だ。お茶漉し3杯程度使ったか)

 薄力粉以外を全て混ぜたら、やはり緩々になってしまった。型抜き出来る程度まで固くするために薄力粉を加えて調整したのだがお茶漉し5杯程度まで混入しないと型抜きが出来そうもない。型抜きは諦め、試作だから早く試食する算段でボテボテ焼きにした。
 170度15分焼く。裏面は軽く焦げ目が付いたが表面はほとんど変わらない。少し冷ましてから半分試食してみると、火は通っているけれど生地と同じ程度の緩さが残っている。酒粕の性質上、水が抜け難いのは予想してはいたものの「半生お菓子」風では意に添わず二度焼きした。

 150度20分焼く。全体に焼き色は濃くなったものの水分が少なくなった印象は薄い。冷却台に乗せ冷えるまで我慢・辛抱・イライラ待っていたらおやつの時間はとうに過ぎ去って、今日も空茶と相成ったのだ。まあ、端的に言えば愛無くて哀成ったのである。これも人生の楽しみでお八つみたいなもんじゃぁ焼き焼き。
 食感はソフト、酒粕ベースなので咀嚼していると歯にまとわりつく。砂糖の甘さもシナモンの風味も感じられないのは、砂糖は少なめにしたし、シナモンは酒粕の風味に負けたのだろう。この点はどっちでも構わない。

 焼き1回目 ➡   二度焼き後

 酒粕が主材料なのは酒粕の栄養成分を手軽に摂取出来ないかと考えたからで、甘酒より高温で加工するから成分の変性や喪失も有ると思われるものの、気分は損なわれない。小麦粉ではなく玄米粉を混合したかったが全て使い切っていた。新たに挽いて用意する気にもならず薄力粉にしたのだが、混ぜ合わせでグルテンが生じるから玄米粉よりネチネチするだろうし水分は抜け難くなるのは道理であろう。その点、米粉はグルテンが生じないから混ぜ合わせが必要な段取りでは役に立つ。食感も随分と変わるだろう。再試行は小豆クラッカーの後にする。

「ニンジャーッ!」隠形の術・・・極まる!

2021-11-23 | 小父のお隣さん
 越冬蛹や幼虫も種によって姿や場所はまちまちなのだが、棲む場所が街なのは知らないもののお菊虫は自宅にぎょうさんくっついておる。これがまた派手で色彩もさまざま、「私ここにいます!。振袖よ!」てなもんや三度笠。まあ、毒々しいと言うべきかおどろおどろしと言うべきか、虫によらずけばけばしいのに「毒がありそう」なのは浮世も似た様なもので粉飾とは良く言ったものだが叩けば埃が出るという事なのかどうか。
 でもしかしチョウ類が鱗粉を纏っているのは「粉飾」であるとは露ほども思ってはいませんよ…。

 さてエノキの葉、まだ緑が残っている樹では食べている幼虫がいる。すべてがギリギリまで食べ続けるのかと思いながら越冬位置に座を決めた幼虫が居るかどうか確かめたくて眺めていたら数体を確認できた。葉の上で確認できた個体は2頭だけだったから、それに倍する幼虫が生息していたことになる。食痕はあっても簡単には視認できないのは保護色のお蔭だろう。

   



 保護色と言って良いのか擬態と言うべきなのか偽装なのかどうか判然としなくなったのは老眼や乱視のせいばかりではない生きる事にくたびれ果てた老化脳のストライキみたいなもんか…。
 一方で、先日に蛹化を開始した個体の様子を確認したくて立ち寄ったら、当然ではあるけれど蛹化が終わっている。そしてなんと見事な古色蒼然とした体表で枯れ枝の突起のように見せている。子細に見れば見る程、その筆のタッチに感心する。迷彩模様と一口で言えるけれど布地の迷彩模様など比較にならない芸術品で、ただただ眺めいってしまうだけだった。なんでこうなるのぉー。あの議員様たち、官僚様たちと全く同じなのではないかい。「類は供を呼ぶ」諺は知っているものの種を越えて繋がるとは、いやはや愚弄張極まれり・・・。

   

 このような姿を見るたびに忍者を思い出すのだが、フランス映画の「タクシー」だったか、狂言回しの警察署長の台詞「ニンジャーッ!」で再生されてしまう。もう摺り込まれているも同然で少々迷惑なのだが今更記憶の交換も出来ぬ。忘れてはいけない事は忘れ、忘れたいのは忘れない。「忘却とは忘れ去る事なり」棒脚とは疲れ切った事なり!。某脚とは雲隠れする早い脚の事なりけり。あの人、ボーナス200万円受け取るのだろうか。手も足も出せない議会は機能しておらず越冬幼虫に同じだ。それでも歳費満額獲るのだから、コロナ窮乏大拡散のおり「やらずぶったくりの」類で「ニンジャーッ」も泥炭火災のように拡大中。